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東洋経済4月6日号 「FACTFULNESS日本版~賢い人ほどなぜ間違うのか~」特集にあった常識チェッククイズ15問に挑戦してみよう

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原作は、人が勘違いしがちな10の本能を、多くの事例を交えながら解説した本です。

そのかわり、原作では日本になじみのない海外の事例ばかりなので東洋経済では、日本の事例に当てはめてより親しみやすい形でまとめなおしています。そのうえで3ステップでFACTFULNESSを学んでいこうというなかなか面白い構成になっていました。

基礎編 あなたはなぜ勘違いするのか
応用編 事実に基づき多面的に考えよう
実践編 統計リテラシーを高めよう

今週号はかなりコスパ高い内容になっていると思うのでぜひ読んでみてください。
明日以降おもしろかった 部分を紹介しようと思います。

FUCTFULNESS検定クイズ

今日はその導入編として、東洋経済のクイズを紹介します。

premium.toyokeizai.net
正解率は33%だそうです。

一応見やすいように書籍版の画像も載せておきますね。

f:id:tyoshiki:20190406164118j:plain

f:id:tyoshiki:20190406164125j:plain

これらのクイズはググってもOKなやつだと私は思ってます。

むしろ「ちゃんと検索を使いこなせるか」の能力が問われるクイズだと思うので、
自分で考えた後、ちゃんと検索して答えを確かめたうえで回答してみてください。 


クイズの出題意図 =ネットでこういう話題を見たことあるよね?

それぞれの問題はこんな感じでしょうか。

上のクイズの答えに正解するか、ということは些細な問題で、
それよりも、それぞれの話題をネットで見かけた時に、
ちゃんと上のクイズのようなことを意識して自分でデータを確かめたか?を問われているわけですね。
特に(3)(6)(7)あたりはギクッとするんじゃないかと思います


(1)ビッグマック指数
toyokeizai.net
www.esquire.com

tyoshiki.hatenadiary.com



(2)人口統計問題



(3)「高額所得者に課税しろ」論について
www.mof.go.jp



(4)アベノミクスが成功したように見えるのは「イ〇〇〇〇ド」の影響が大きいんじゃね?問題。



(6)Fラン大って本当に必要か?問題



(7)(8)ツイッターで特にデマが多くはてなーでも騙されている人が多い「高齢者による交通事故」と「花粉の発生量」の問題



(9)(13)日本の電子マネーやネットショッピングの普及率についての現状把握問題。本当に日本はキャッシュレス決済比率後進国か?



(12)落合陽介が火をつけた「終末期医療費」問題



(15)原発の是非にも関わるエネルギーに関する前提問題

というわけで、これ面白いなと思った人は雑誌のほうもぜひ読んでみてください。今回は読んで損しない内容だと思います。

ただ、明らかに「うーん?」と思うようなデータもあるため、統計データがあれば絶対に信用できるというわけではないです。




セブンイレブンの24時間営業問題についても面白いデータが紹介されていた

東洋経済は特集以外のニュース最前線も結構面白いです。

前回の記事ではフィットネス業界ニュースを紹介しましたが

今週はセブンイレブンの24時間営業問題です。


ところでセブンイレブンの24時間営業の問題は前からずっと言われていました。

しかし大事なのは「なぜ今のタイミングになって」一気にコンビニ加盟店ユニオンが団体交渉を求めるなどの動きが生じ始めたかということです。逆に言うと「なぜ今までは不満が爆発しなかったのか」というところ。これを考えてみましょう。

以下のグラフはとても分かりやすい。これに「どんどんコンビニ店員に求められる労働が多様化していっている」ということを踏まえると、いよいよ限界になってきたことがわかります。

f:id:tyoshiki:20190406170039j:plain

つまり今までは「忙しくはなるけど売り上げは上がっていってるから、人件費は高騰していってもなんとか吸収できていた」「給料を上げてでも人手を集めることはできていた」ということです。


それが「両方の面で」崩れたわけです。 「売り上げが下がった」のと「人件費が上がり、そもそも確保ができない」のダブルパンチで、そもそも24時間営業が限界になったわけです。


「売り上げさえ伸び続けていれば」「人件費が低くても雇うことさえできていれば」オーナーはコンビニ会計や本部の態度に不満はあってもとりあえず続けることはできた。しかし、その両方が崩れることで完全に限界になったわけです。こうなるとさすがに組合を結成してでも本部に叛逆するしかありません。


結局のところ、ビジネスの前提を崩すのは「売り上げ」と「人手不足=人件費の高騰」だということがわかります。


最近ニュースで見る「人手不足倒産」という言葉については、正確には「売り上げの減少と人件費高騰のダブルパンチ」であることをちゃんと理解したほうがいいです。なのでこうした報道を見るたびに「人件費上げろや」ってはてなブックマークコメントしてる人は単純に理解不足です。

さらに今週号では各コンビニチェーンでの「時短営業」への取り組みの状況と、その課題についても説明があったのでなかなか読みごたえがありました。



日本版も面白いですが、やはり本家のほうがレベルが高いので、今週号を読んで面白いなと思ったら本家もぜひ読んでみてください。


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