はてブの人たちは電通憎しで「願望」だけでコメントしてませんか?
なんかはてブで盛り上がってるみたいなのだけれど、「願望」でコメントしてる人が多すぎる気がします。
b.hatena.ne.jp
せっかくだから一回くらい決算説明資料読んでみましょう。
そういえば私も電通は投資対象として考えたことがないので読んだことなかったわ……。
あえて細かい解説はしません。というかできません。
とりあえずべたに資料読んでいくので、皆さんの意見をお聞かせください。
まず決算短信はこちら。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4324/tdnet/2014324/00.pdf
当連結業績予想には、具体的に検討している電通本社ビルの譲渡および賃貸契約の取引が2021年度内に実現した場合の業績への影響額として、営業損益へ約870億円、親会社の所有者に帰属する当期損益へ約560億円をプラス要因として反映しています。さらに、構造改革費用として国内事業で240億円、海外事業で40億円、合計280億円を営業損益のマイナス要因として反映しています。
次は決算説明資料
https://ssl4.eir-parts.net/doc/4324/ir_material_for_fiscal_ym1/104643/00.pdf
電通はIFRS会計基準を採用している企業です
そのせいか、自社ビルの売却益も営業利益に計上されるようです。
電通は国内事業の売り上げは4割程度です
国別だとこのようになっています。
電通自身はとにかくデジタル領域を頑張ると言ってます
CT&Tというのは「カスタマートランスフォーメーション&テクノロジー」の略です。
いろいろ言ってますが、実態としてはDXと変わりません。
この中で特に伸びているのは、電通デジタルとCARTA HOLDINGSです。
ちなみにCARTAの方は、はてなブログでも記事を書いてるVOYAGE GROUPが他者と合併して社名変更したものです。私はVOYAGE GROUPへの投資で大損こいたので一生許さない企業の一つです(逆恨み)
電通の売上比率はメディア事業が半分、クリエイティブは2割、残りはCXです。
なお、オリンピックに関すると思われるクリエイティブは前年同期比でマイナスとなっております。
オリンピックの中抜きで儲けたーみたいなみたいな理屈はちょっと違うんじゃないでしょうか。
むしろ普通に電通としては火中の栗を拾わされた感じだと思います。(同情の余地は一切ないですが)
前年度から利益が伸びている主要な要因は固定資産売却益によるものとなっていますが……
どうでもいいけどこの資料の書き方、「前年からの変動」という形でしか把握できず
絶対値としてどこが一番大きいのかわかりにくいのでイラっとしますね。(PL見ればいいんですけど)
構造改革費用と共に、M&Aで200億程度利益を圧縮していますね
買収行為に関連する損益:買収に伴う無形資産の償却費、M&Aに伴う費用、被買収会社に帰属する株式報酬費用、完全子会社化に伴い発行した株式報酬費用
コロナに伴い有形固定資産を一気に圧縮していますね
電通グループ各社の内訳もきちんと載せてくれています。
①電通ジャパンネットワーク
これを見るとまだまだ電通はテレビ広告の方が強いですね
②業種別売上だと意外な業界が一番売上大きいですね。テレビ中心だからかな?
③と思ったらデジタルが主力の海外でも同じような売上比率ですね
会計のことよくわかんないド素人が決算説明を読んでみた感想としては……
今回の利益は870億円の売却益によるものだ!という指摘は確かにその通りなのですが、最終的な純利期まで見るとちょと印象が変わってきます。
実際は870億円の売却益の内、当期純利益に属するものは560億であり
さらに構造改革費用とアーンアウト債務再評価の結果400億くらい利益が削れているので打ち消しあってます。
それでもなお775億円の当期純利益が出ています。
600億くらいは実力で儲かってます。
確かに従来の我々がイメージする電通だけであれば斜陽気味かもしれませんが、
クリエイティブよりも、アドテクやDX/CXの方に舵を切っており
国内はともかく海外での展開においては事業規模から考えれば高い成長率となっています。
我々の電通のイメージはちゃんとこうした実態をとらえての発言になっているでしょうか?
さて、私の記事はただのたたき台です。 この記事はうのみにしないように。
私は記事中で嘘も誇張も一切書いてませんがが、素人では読み取り切れない話がたくさんあると思います。
あとは会計のプロの方々からダメ出しついでに正しい情報が発信されてほしいなと思います。