この中にある「なぜ初心者ほど夢のある銘柄を高値で買うのか」という話がとても興味深いです。
一行でまとめると
「曖昧で夢物語なストーリーで株を買うのは、分析が不要で楽な投資だから」ということになるのでしょうか。
「株の知識がない人はそういう投資を好む」のはとうぜんとして
初心者の人でなくとも、
「株を真面目にやっている人も、株で結果が出なかったり株をサボりたくなると楽な投資に逃げる」
みたいな傾向はあるかもしれないので、そういう楽な方向に逃げないように気をつけたいところです。
でも、真面目に分析しても「メタプラネットにオール・インした初心者が大儲け」みたいなのを見ると真面目に取り組むのがバカバカしくなりますよね・・・。株つらいです・・・。
本当に初心者の人におすすめな「簡単な銘柄」「学びになる銘柄」はこういうタイプ
ほぼ単一事業をやっていて、毎年安定的に成長していて、割高ではない企業。
カタリストが明確な企業
直近までの例で言えば「国防・造船関連銘柄」「ペロブスカイト太陽電池関連」銘柄や「PBR1倍未満是正要請関連」銘柄ですね。(今後も上がるとは限りません)
三菱重工
伊勢化学
まだPBR0.9倍だからヒミツ
一方で、初心者が避けるべき「難しい銘柄」はこういうタイプ
複数の事業をやっていたり、売上は出ているけれど粗利が伸びていなかったり、テーマ性や材料で値上がりしている企業。
・テラドローン
・メタプラネット
・サンバイオ
ところが、初心者の人ほど「初心者が避けるべき難しい銘柄」に群がりやすい
特に「夢銘柄」に群がりやすい。 ユーグレナ、サンバイオ、サイバーダインなどなど。
初心者は「避けるべき銘柄を避ける」ということを最優先し、着実にレベルアップしていくのが本当は望ましい
初心者にはなかなか重要性が伝わりにくいが、初心者が最初に心がけるべきこと
RPGのように経験値を積んでレベルを上げないとなかなかボスに勝てない仕組みだとわかりやすければみんな素直にレベル上げをすると思います。
また、エルデンリングのように目の前でプレイヤーキャラが簡単に殺されるなど、難しさがわかりやすく可視化されているゲームであればおそらくみんな素直に「初心者がやるべきこと」みたいなページを素直に読むと思います。
でも、株やFXは麻雀と一緒で初心者でも短期的には勝ててしまうんだよね・・・。
嘘だと思うかもしれませんが「難しい銘柄」ほど「すぐ勝ちやすい」のです。
モメンタムが強い間は下がっても押し目買いしたら助かることが多く「勝率は」めちゃくちゃ高いです。
一方で、「簡単な銘柄」は負けにくいんだけれど、勝てるようになるまで少し時間がかかるんですよ。
だからこそ、タチが悪いんだよね。
難しい銘柄のなにが難しいかというと
・負けたときの損失が半端なくでかいこと
・いつ利確して良いのか、どのタイミングで撤退するべきかが誰にもわからないこと
・下がり始めたら助からないので覚悟して損切りをしないといけないのだけれど
短期間に急激に下がってしまうので、心の準備ができていなかった初心者のメンタルでは耐えられないこと
なんだけど、これが初心者にはイメージしにくいんです。
難しい株は妥当なバリエーションを遥かに越えた水準まで株価が上がっている。
そして、株というのは下げトレンドに入ったら2~3年は下げ続ける。
下げ止まったあと反発するならまだマシで、ずっと助からないなんてこともザラにある。
◆エムスリー
◆弁護士ドットコム
◆ネクセラファーマ
初心者の間、このことをイメージすることがほとんどできません。
私だって9年投資をやっててしててようやく理解してきた感じです。
難しい銘柄を触っている人は、だいたい以下の3つのパターンで退場していきます。
・突然資産が2割~3割減り、それを取り戻そうとさらにレバをあげたりリスクが高い投資をして損失を拡大させて再起不能になる(中田Bパターン。2割)
・細かいエントリで負け続けて、なぜ負けているかもわからないままジリ貧になり、塩漬け株が増えて身動きが取れなくなり、資産も自信も失って退場する(デイトレうさぎパターン。3割)
・平常時はコツコツ稼げるが、一度相場が崩れた時に粘って粘って損失を拡大させ、自分が損切りしたところが底になってしまう。その後のリバで自分が相場の養分であることを理解して心が折れて退場する(5割)
難しい銘柄のトレードは、上位5%の人が残り95%の人からお金を巻き上げるための「合法的な洗脳・搾取・虐殺」の場であり
自分が上位5%じゃないと思ったら触らないようにするのが賢明です。