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私が初心者の時には「KKG」や「まなめはうす」という神様がいたよね、という話

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あの時「神」はネットにいた。

ある夜、私は夢を見た。私は、主とともに、なぎさを歩いていた。
暗い夜空に、これまでの私の人生が映し出された。
どの光景にも、砂の上に二人のあしあとが残されていた。
一つは私のあしあと、もう一つは主のあしあとであった。


これまでの人生の最後の光景が映し出されたとき、
私は砂の上のあしあとに目を留めた。そこには一つのあしあとしかなかった。私の人生でいちばんつらく、悲しいときだった。このことがいつも私の心を乱していたので、私はその悩みについて主にお尋ね した。「主よ。私があなたに従うと決心したとき、あなたは、すべての道において私とともに歩み、私と語り合ってくださると約束されました。それなのに、私の人生の一番辛いとき、一人のあしあとしかなかったのです。一番あなたを必要としたときに、あなたがなぜ私を捨てられたのか、私にはわかりません」
主はささやかれた。

「私の大切な子よ。私はあなたを愛している。あなたを決して捨てたりはしない。ましてや、苦しみや試みのときに。あしあとが一つだったとき、私はあなたを背負って歩いていたのだ」

http://hel4y.hatenablog.jp/entry/2015/01/13/073000

先の記事の要約

先日「最近ブログ始めたばかりの人にとって、読んでもらうためのハードルが高すぎる」という記事を書きました。

この記事では「そのせいで、はてブ互助会・書き手のことを考えない無差別はてなスターテロ・機械的なはてブといった行為に手を染めてしまう人が後を絶たない」「挙句、最近は初心者を狙ったインフルエンサー(笑)による悪質なサロン事業に囲い込まれてしまう人まで出ている」のではないかという考えを書きました。

現在は、2年ほど前に書いた互助会の邪悪な側面がより悪質なものによって実践されている感じですね。もちろんオンラインサロンそのものは悪いものではないですが、いくつかの悪質なオンラインサロンは、まさにこの記事で取り上げた悪徳ギルド「ハーメルン」と同じ構造であるように見えます。オンラインサロンに入ろう、と考えてしまったことがある人には、ログ・ホライゾンの一巻だけは絶対に読んでおいて欲しいなと思います。

では、私が初心者だったときはどんなものがあったのか

他人がどうなろうが知ったことじゃないといえばその通りなんだけど、どうしても「自分の時は運がよかったよな」とか「タイミングが違ってたら自分も同じ目にあってた可能性あるよな」と感じてしまう。「自業自得」と割り切る気持ちになれないです。

私たちの時には「KKG」や「まなめはうす」があったよね

そもそも自分の時ってどうだったかな?って思い返そうとしてみたんですが、ちょうどfujiponさんが過去の話をしてくれていてとても参考になります。

僕は『はてな』の斜陽ブロガーとして細々とやっているわけですが、20年前、個人サイトをはじめてからしばらくは、本当に人が来ず、1日10人も来た!と嬉々としてログをみてみたら、そのうちの5アクセスは自分、というような日ばかりでした。

それでも、『日記才人』とか『テキスト庵』に参加して、たまに誰かに採りあげてもらったりしているうちに、少しずつたくさんの人に読んでもらえるようになったんですよね。KKG(『かとゆー家断絶』『かーずSP』『ゴルゴ31』)にもかなりお世話になりました。『エンピツ』でやっていたサイトが、これらのニュースサイトで紹介されたときには、1秒ごとにカウンターが何百とか増えていくのに感動したものです。

http://fujipon.hatenablog.com/entry/2019/06/17/170000

最初の頃は僕も誰かに読んでほしくて、人気テキストサイトの掲示板に感想を書くという名目で、自分のサイトのURLを貼り付けて、少しでも人が来ないかな、とか試行錯誤していたんですけどね。「リンク集」とか作って有名サイトにさりげなくアピールしてみたり、わざとらしく「文中リンク」してみたり。

ああそうだ。なぜかわからないけどすっかり忘れていた。
自分の時にはKKGやまなめはうすがあったんだ……。





FC2blogでやってる無名ブログさえ拾い上げてくれる存在がいた

私ははてな自体はその前から見ていましたが、ちゃんとはてなダイアリーを始めたのは「ルパン記事炎上事件」(2012年3月10日。現在は削除済)以降の新参です。

その前から「適応係数17」というブログで今よりずっと自意識ライジングした青二才丸出しの記事を書いてました。(今見たら1119記事もあり、何作品かサルベージする価値があるやつも残ってそうなんですが、もはやパスワードもわからないので復旧不可能です……)


FC2blogは今のはてなブログよりよほど見つけてもらうのが難しいサービスでした。SEOも弱いし固定読者登録の仕組みも弱い。普通だったら誰にも見つけてもらえなかったはずです。



でも、当時はそういうチリみたいな存在が書いたものを拾い上げて紹介してくれる人がいたんですよね。それがKKGや変人窟さんなどのニュースサイト。

特に私のブログは主にエロゲー感想ブログでしたからゴルゴさんはマンガメインなのでこの時の私はあまり縁がなかった記憶がありますが、「カトゆー家断絶」がよく拾ってくれました。当時カトゆーさんが拾ってくれると単体で800人くらい見に来てくれて、そこからの派生でさらに伸びるんですよね。めちゃくちゃありがたかったです。

かーずSPさんはジャンル問わずオールマイティーで今でもたまーに言及してもらえるときありますが一回だけいい場所でピックアップしてもらった時があってその時は1000人以上読みに来てくれたこともありました。(実は一昨日の記事もピックアップしてくれてた。嬉しい!)


この時のうれしさって単に「はてブ100ついた」とか、「今月は○○PVになりました」っていう数字的なものよりずっと上だったと思います。「たくさんの記事を読んでるこの人が自分の記事はほかの人に紹介する価値があるって認めてくれた」って勝手に解釈して舞い上がってた。


向こうからしたら毎日大量に紹介しているうちの一つに過ぎないのですがそれでも根拠なく「文章書き」としてスタートラインを切れたような気持になったものです。


リアクションも、空虚な互助会ブコメではなく真剣なコメントやトラックバックだった

こうやってたまにKKGやまなめはうす(後述)にピックアップしてもらうことで見に来た人たちは、本当にその話題に興味があって、記事書いてる自分より詳しい人が多かった。

そうすると、自分が書いたことに対してプラスアルファの情報や、意見を書いてくれる。

この「書いたことに対して真剣なフィードバックが返ってくる」ってのが本当にうれしかった。リアルではちょっと小銭払った程度では得られない経験だと思ってます。私なんかその時はリアルには全く居場所なかったし、オタク趣味のことを話す相手もいなかったから、自分が好きなものに対して自分と同じかそれ以上に関心を持ってる人がいるっていうのは本当にうれしかった。多くの人はmixiで「それ」を味わったのかもしれないけれど、そっちが上手くいかなかった私は、ブログで初めて「それ」を経験できたのだと思います。



普段は日100PV前後しかないブログが、アフィなんかも特にやらずに、それでも楽しくブログを続けられたのはこういう「自分が書いてることを誰かが見つけてくれた」「自分が書いたことがきちんと届いた」「自分にも仲間いるじゃんと思えた」っていう感動があったからだと思います。

※これ大げさだと思ってるかもしれないけど、私は君らが思ってる以上にガチでコミュ障だしぼっちだからな?


自分を売り込むために頑張らなくても、自分が好きなことを真剣に書いてるだけで、たまに見に来てもらえるという安心感。インフラみたいなものでしょうか。



本当にありがたかった。





例によってこのあたりで力尽きたので後は箇条書き。

「有名なブロガー」と無名ブロガーの垣根も低く、自分でも一つのテーマについて参加する資格があると感じられた

・話題になった記事のトラックバックをたどって、一つのテーマに対していろんな意見があり、そしてそれでよいのだということを学べた

・月間100万PVのdankogaiさんが月間PV100の私に言及してもオーバーキルとか言われない。フォロワーの数とかPVじゃなく言ってる内容で勝負できてた(もちろん内容で負けたけど)

・サバイブSNSオフ会@dankogai卓って今では絶対無理だろうなー。

・「sirouto2」さんらによるテーマ別の議論アーカイブ存在こそが、ネット議論におけるバベルの塔だった。あれがいかに重要だったか。今は1年か2年おきに同じテーマを最初から繰り返す。そのうちFGO第四章みたいに10日で輪廻を繰り返すかもね
https://sirouto2.hatenadiary.org/


・togetterではなく「テーマごとの記事リンクまとめ」が必要とされないネットでは知識のすり合わせが不可能になった。twitterの特性がとかネットは議論に向いてないとかいろいろ言われるけど、必要なのはアーカイブでありファシリテーターであり参加者の意識であり、参加意思のない冷やかしを排除する仕組みだと思う。一部の取り組みはhagexさんやまなめさんが部分的に引き継がれているけど、hagexさんは亡くなり、まなめさんもお忙しくなってしまったからもうこの文化は厳しいだろうな……。


「まなめブログ」がはてなの存在を私に教えてくれた

・「KKG」さんだけだったら神様が時々頑張ってる私にご褒美をくれる、くらいの感覚だったんだけど、まなめさんのおかげではてなっていう面白い記事がたくさん読めるところがあるっていうのを知ることができた。

・というか、今見たらFC2blog時代の私の記事にも結構はてなブックマークついてるな。。。当時知ってたら心折れてたかもしれない。
『(このブログは終了しました) - FC2 BLOG パスワード認証』 の人気エントリー - はてなブックマーク

・レベルの高い人ばかりで遠めに見ている憧れの存在だった。

結局、この当時は「読む人=書く人」である率が高かったんだろうな……

・「はてなアイドル」は有村さんやハックルさんなどに限定されていて、このころにインフルエンサーとか言い出したら思いあがってるとして総叩きだったと思う。

・ちきりんさん以降は「書き手」と「読み手」は明確に切り分けられ対等な存在ではなくなっていったと思う。ちきりんさんのあれが過剰に嫌悪されたのはたぶんこの「関係性」についての混乱があったのだと思う。この時までははてブ民は書き手と対等くらいの意識あった気がするね。

・私自身、もはやほとんどのはてなブックマーカーは「書き手」ではないし対等な存在として扱う価値を感じてない。書かなくてもいいからせめてはてなブログ作って自己紹介するくらいの手間はかけてほしい。

自分がFC2ブログをやめてはてなダイアリーに移った時

・2010年頃に一度リアルで人生が詰みかけて心が荒みまくり周りがみんな敵に感じられる寸前までいった。

・ブログではとても書けないので増田を使い始め、この時にはてブを理解した。

・3年くらい大学3年生の設定で増田ずっとやってて20000はてブくらいもらったと思う。最初は呪詛みたいなこと書いてはてブ民と喧嘩してたけど、だんだんデトックスされてきて、途中からはなりたい自分になりきって前向きなこと書くように変わってきた。この時の経験から、ネットって現実を呪うより問題解決思考のほうがいいと思うし、この状態の人間がどんだけ救いようがないゴミだったかわかるからなおさら嫌悪感が強い。たぶんミサンドリストやミソジニストに強烈な嫌悪感を感じ、トーンポリシングに賛成するのはこれが理由。結局は自己嫌悪。

・「要は勇気がないんでしょ?」は一生許さないで語り継いでいきたい(笑)

・いよいよはてなダイアリーをはじめたきっかけについては完全に黒歴史。


そのほかにもいろいろありましたがきりがないしもう完全に本題からそれてるのでカット

・はてなブログオフ会は楽しかった。

・今の私のブログはただのインプット記録帳。

自分はもう「見つけてもらう」側じゃなくて「見つけて育てていく」側にならないといけないはずなんだけどね……

あの時は若く、私もいつか、カトゆーさんやsirouto2さんみたいに与えられる人になれると思ってた。

そういう「大人」になれると思ってました。

でも、そうじゃなかった。

私ごときが人を育てるなどおこがましいにもほどがあるし、結局カトゆーさんやかーずSPさん、sirouto2さん、まなめさんや変人窟さんたちが「それができる人」だったのだ。

でも、みんな「なんか新しいブログないかな」って、探さなくなっていませんか?だって、もう時間に余裕もないし、ツイッターでも最近フォロー申請してくる人は商売目的が多いしね。

もしかしたら、時代は、ブログやSNSのひとつ先にあるコミュニケ―ションツールを求めているのかもしれません。一周してきて、「これからは『直会い』だ!」とかさ。

佐々木俊尚の語った「キュレーションの時代」は実現しなかった。でもよくよく考えるとそれは必然だったような気もする。

今この仕組みはなかなか悪くないなと思っているもの

詳細は語らないけど「DLSite」の仕組みってすごく良いと思っているし実ははてなは同じことをやろうと思えばすぐにできる。そう、カラースターである。現在これほどダメな使われ方をしているサービスもなかなかないと思っていて、ここ抜本的に変えるだけでもだいぶ違うと思うんだけどもうはてなスターに関するシステムいじれる人社内にいないのかな?

みたいな話も書こうと思ったけどまた別の記事で。


「なぜ人は差別するの?どんな理由があるの?」「大半の人は明確な理由なんてなくて単にそうするようにと教えられたからだよ」

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なんかこのキャッチコピーがすごいぐっと来たのでとりあえず2巻まで読んでみました。 → ピーチボーイリバーサイド|少年マガジンR|講談社コミックプラス
面白そうだなーと思ったので続きも読んでいこうと思います。 


ピーチボーイリバーサイド(2) (月刊少年マガジンコミックス)

ピーチボーイリバーサイド(2) (月刊少年マガジンコミックス)

なろうだと定番で当たり前のように受け入れられている印象がある「差別」に対し、作品内世界の人間がツッコミを入れていく作品

あくまで個人的な印象だと、なろうの異世界ものの人気作品には「亜人差別や敵視」は割と定番のネタになっていて、それを利用して主人公が奴隷として売られてる亜人の少女を買って奉仕させたりイチャイチャする作品多くない? と思ってるんですがどうなんでしょうね。 

異世界ものでいちいち現代の感覚で設定にマジレスする気はないけど、主人公の魅力やキャラというのは大事ですよね。その点において、現代日本社会の主人公が転生して云々はいいとして、これについて何の違和感もなく受け入れてるのはいつみても「適応力高すぎてサイコパスにしか見えない」のでもうちょっとこう……なんとかならん?って思うときはありますw

(盾の勇者は理由がはっきりしてるし、現代日本の常識の縛りもしっかりあるからいいんですけど)
www.tyoshiki.com
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KADOKAWAが直営する「bookwalker」ラノベ総選挙の結果の1位が「回復術士のやり直し」になった件について - この夜が明けるまであと百万の祈り
「科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌」 理系脳の人間をチート抜きで異世界に放り込んで見ると…? - この夜が明けるまであと百万の祈り

というわけで、異世界なのにわざわざ差別とか意識しちゃう作品というのは面白いかもしれないなと思って読み始めました。

「ピーチボーイ・リバーサイド」は世間知らずのお姫様が、命の恩人を追いかけて世界を旅してまわるところからスタート

読んでみたら、異世界転生ものではなかった。あくまで異世界が舞台のファンタジーものです。人間を殺す「鬼族」というのがいる世界が舞台。

①鬼殺しの力を持ち、あちこち旅をして鬼を殺して回ることだけが生きがいの「桃太郎(キビツミコト)」と
②「桃太郎」に命を救われて、彼を追いかけて住んでいた町を飛び出した世間知らずのお姫様サリー

の二人を軸にして物語がすすむ。


桃太郎(キビツミコト)サイド

「桃太郎」を「勇者」に、「魔族」を「鬼」に置き換えたら設定自体はよくある話です。

あくまでも「桃太郎」や「姫様」のキャラクターに味がある感じ。
桃太郎は英雄であるはずなのに「圧倒的な力を持つ」し「鬼殺しを楽しむ」ために人から疎まれ、ニヒリストになってしまっている。

こっちのシナリオはとにかく殺伐としています。

「自然博愛ですか。ははは、それこそくだらない」

「自然博愛のどこがくだらないと!」

「大義はそれとしても。その大元は自分たちの土地を奪われた復讐心だ。
 人間が自然を大切にしようと、あなたたちが矛を収めるはずもない。
 私も同じだから、わかるんですよ。
 大義なんてただの言い訳。私たちは互いにただ憎いだけ。
 だから存分に殺しあえる。
 それが楽しい。ただそれだけ。でしょう?」

「私の目的は人助けではなく鬼退治。
 あちらを気にするのは、あなたを殺したそのあとですよ」

このあたりの会話は、「鬼」の位置づけをアニマルライツの皆様だとかミサンドリストの皆様、
あるいはその逆にオタクとかアンチイケハヤあたりに置き換えても成り立ちそうですね。

自分をどっち側において考えるかでその人の精神のありようがわかりそうな気がします。

世間知らずの姫様(サリー)サイド

こちらは、従来の「桃太郎」のお話のように、旅中で出会った変わった存在を仲間に加えながら桃太郎を追いかけます。

人間世界から疎まれて居場所がないウサギ姿の亜人?(フラウ)
・力を失って人からも鬼からも疎まれるようになった鬼(眼鬼→キャロットに改名)
・自分を残して国が消滅し、生きる目的も場所も失った人間(ホーソン)

フラウは旅に出て一人の時、たくさん差別された。
罵倒された。石を投げられた。人参も取られて、行き倒れてた。
でも、サリーに出会えた。
まず彼女は人参をくれた。気遣ってくれた。差別から守ってくれた。
そして、笑顔をくれた。

この作品内での「キビダンゴ」とはこういうものらしいです。



世間知らずの姫様は、旅をしていくうちに、世界の中にはびこる「差別」について直面していく

正直、亜人は人間より強いし、鬼は実際に人を殺しているので説得力が弱いけど、
あくまで世間知らずの姫様は「差別」というものについて考えていくことになる。

「おかしいのよ。彼女たちは何もしていなくても亜人だからって嫌われたり。
 逆に、私は鬼だからって人間を敵視したり。
 みんながみんなして、それが当然みたいに」

(中略)

「差別の理由は憎しみに限りません。
 無知ゆえの恐怖。違いを嫌悪する潔癖。多種多様ですね」

「みんながみんなそういう理由を持ってるの?」

いえ、まさか。大半の人にとっては理由以前のことでしょう。
 単にそう教えられたからですよ。

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確かにね。

我々の社会でもtwitterとか見てると、ネトウヨやってる人も反差別やってる人も半分くらいの人はちゃんとした「理由」はなんてあんまりなさそうだなと思う。実際に自分で目で見て確かめたりとか自分の頭でちゃんと考えてるとは思えない。「なんとなく」な感じがする。「何となく」だからいうことがコロコロ変わる人もいれば、理由がはっきりしてないからこそ結論にしがみついて話が通じない人もいる。

たまたま誰かから植え付けられた考え方だとか自分の経験から生じた偏見をツイッターをやって同じような人をフォローしていくうちにますます強化していってるような感じの人いっぱいいますよね。

まして、インターネットのないこの作品では「親の教え」とか「周りの人の考え」の影響は絶大なんでしょう。そうやって差別の感情は温存され強化されていくんだろうなーと。


シンプルだけど、これすごく大事な視点だと思う。いろんなことに差別を見出し、それについていちいち「悪魔化」して世界を悪魔まみれにしてる人たち、「ハンロンの剃刀」じゃないけど考え方変えた方がいいんじゃないかなぁ。





世間知らずのお姫様は自分の体験から「差別は克服できる」という信念をもってそれと戦うことにする

「私が旅に出て、初めて会ったのが亜人なの。それからずっと一緒にいる
 少し変わってるけどすごくいい子なのよ。私、何度も助けられた。

 亜人だけじゃない、ほかの種族とも歩み寄れるのを見てきたのよ。」

「それを知ってりいるのは、この世界で、あなた一人かもしれませんよ」

「……私しか知らない?……私にしかできない?
 
 決めた!!旅の!目標!!

 ミコト、私ね。差別が嫌い。大っ嫌い!」

「…旅をしながら差別撤廃でも叫ばれますか?」

「…ううん。そんなの何の意味もない。 
 けど…もう少し妥協させたい。
 そう呼びかけるたびにしたいと思う……無茶かな?」

「いいえ、しかしいばらの道ですよ」

「その程度!痛くたって進むわよ!」

いいね。「ただ差別撤廃を叫ぶだけの自己満足ではあんまり意味がない」ってはっきり割り切った上で
自分にできることやってみようっていう姿勢。
この先どうなるかは結構楽しみになってきました。



というわけでここまでが導入編。
正直かなり「下手」というか「説得力がない」と思う部分も多いです。特に主人公の行動は今んところ「んー?」って思うところ結構ある。それでも、作品としてやりたいことがはっきり見えている作品なので続きも期待したいなと思います。

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このあたりの名作と並ぶような物語になってくれるといいなぁ。


良かったら皆さんも読んでみてください。

ピーチボーイリバーサイド コミック 1-5巻セット

ピーチボーイリバーサイド コミック 1-5巻セット

「ピーチボーイ・リバーサイド」 鬼っ娘のキャロットがなかなか面白い

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の続き。


今回は作品紹介じゃないので純粋に自分の感想を書きます。


「人間の敵なのに主人公の旅に同行する」という複雑な立ち位置のキャロットというキャラが面白い

元は「寄生獣」のように人間を殺す本能を持って生まれた「鬼」という存在だが男主人公「キビツミコト」によってすべての力を奪われ人間と同等の存在になってしまう。処刑されそうになっていたところをもう一人の女主人公「サリー」によって救われて一緒に旅をするのだが当然自分の帰属意識は「鬼」のままである。

だから、主人公が一方的に「鬼」を倒す展開を良しとしようとすると、その都度「鬼だってちゃんと思考をもって生きてる存在なんですけど」「鬼が人間を殺すのと人間が鬼を殺すのって何が違うんですか」と価値観を相対化させに来る。

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とにかく主人公のサリーがアホの子で直情的に考えて行動するので、周りの亜人や鬼が「あんた本当にそれでいいの?」って一時停止を促すというのはいい感じ。


こうやってキャロットがチクリと嫌味を言うのは自分を助けてくれたサリーのことは好きで、サリーも差別をなくしたいと宣言したから彼女なら信じてもいいのかな?って思ってついてきてるわけなんだけれど。

肝心のサリーは行動が適当過ぎるために、だんだんサリーのことを信じられなくなってきて人間のことがますます嫌いになっていくキャロットがかわいそう。

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結局とある街で、自分の慕っているフラウがひどい差別を受けていることに我慢しきれず暴走してしまったりもする。このあたりの展開は非常におもしろかった。
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ただ、最終的には、なんかうやむやになってしまっている。まだまだこのキャラにはアホの子のサリーを制してほしいので今後も頑張ってほしい。

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この作品今のところは、どうしても「うしおととら」みたいな超ウルトラ神作品に比べると明らかに描写不足感がある。また、このあたりの種族差の描写に特化した作品においても「塵害魔京」という作品があって、今のところそういう作品と比べるとちょっと物足りない感じはあります。


でも、このキャロットっていうキャラだけは何気にいろいろとおいしいなーと思ってます。この後「敵の鬼がキャロットに惚れており、キャロットは人間に無惨に殺されたという嘘を信じて襲い掛かってくる」という展開があるので、このあたりで見せ場作ってくれそうな気がする。

キャロットの可愛さを眺める作品と思って楽しんでます。


ところでこの作品、割とランスシリーズっぽいなと思ったり。

まず鬼という存在がいて、鬼は人間を襲って殺すように作られている。(ランスシリーズでいうと使徒)

そして、その鬼を生み出し統率できる上位存在がいる。(ここが魔人)

さらにその上がいるみたいだけれど、まだ明らかになってない(いるなら魔王だよね)


一方で、鬼の勢力が強くなると「鬼殺し」の桃太郎の血を持った人間が生まれる。
この作品の場合はキビツミコトとサリーの両方なのだけれど。



個別の事例で見てもランスシリーズを意識してる感じある。

たとえば「吸血鬼」。これ鬼畜王のときのレイとメアリーの関係だね。
吸血鬼は人間の女を好きになってしまい、お互い愛し合っていたんだけれど
鬼の本能であるときその愛していた女を殺してしまい、
そのあとは絶望してただ死を待つのみになっていた。


また、鬼を生み出せる存在「ジュセリノ様」と「皇鬼」の関係は
ランス6のカーミラ様とアベルトくんそのものだよなぁって思いながら見てる。


そういうランスオマージュを強く感じるところが好きなのだけれど、
ただ、ランスシリーズとただ一つ違うのは主人公。


とにかく女優先でぶれないランス様と違って、ブレまくりだし考えなしすぎてちょっとイラっとする。

望む道には得体のしれない男
望まぬ道には大切な…
どちらを選ぶ?

ただ、だからこそ迷いなく突き進むランス様とはまた違った意味で面白いという面もあって、
イラっとさせられた分、ちゃんと後で納得する展開を描いてほしいなと思っています。

まだ期待は維持できるレベルだと思うので引き続き読んでいこうと思います。

ピーチボーイリバーサイド(6) (月刊少年マガジンコミックス)

ピーチボーイリバーサイド(6) (月刊少年マガジンコミックス)

「さらざんまい」みたよー

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いざ、未来へ

今見ないといけないような気がしたので早速見る。

イクニ作品はいつも見ててわけわからなくなるので
ざっくり全話分ストーリーのあらすじをメモしながら見てたんだけれど、
今回はそこまでしなくてもすんなり頭に入ってくるとても見やすい作品でした。

当たり前だけどネタバレとか一切考慮してないので見終わった人だけ確認用にどぞ。

1話 つながりたいけど偽りたい

①主人公のルール

・いつでもどこでも「箱(秘密)」を持ち運ぶ
・アイドルの「ラッキー自撮り」占いを毎朝欠かさずチェックする
・毎日あの子(はるか)に「ラッキー自撮り」を送る

僕にはこのつながりさえあればほかには何もいらない

②カッパの王子に尻子玉を抜かれ「箱」も奪われてしまう。

③「欲望フィールド」=生きていて死んでいる者しか見えない世界の住人になる。


④カパゾンビと戦う。生前執着していた欲望を満たそうとしている。尻子玉(欲望・秘密?)を奪って王子に転送し、王子が欲望消化すると消滅させられる。

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⑤「さらざんまい」(自分の秘密をさらけ出し、身も心もつながる?)を実行することによって人間に戻れる。

これは僕とはるかっぱだけのつながりなんだ。
そのためなら僕はいくらでも自分を偽ってやる

⑥Cパートにて「つながれないもの」に対して警察が「欲望搾取」を行っている。
なんで欲望か愛なの?

2話 つながりたいけど奪いたい

①なんでも望みが叶う?「希望のさら」を餌に今後もカッパになってカパゾンビと戦うことに?

②主人公のかずき君は、はるか(弟!?)のためにアイドルになりすましてLINEのようなツールでつながっている。弟のためにさらを手に入れたい。

③久慈くんはなんかやくざなお仕事にかかわっているっぽい。そういえば初登場シーンで車上荒らしとかしてたね。兄さんのためにさらを手に入れたい。

④メガネくん(陣内燕太)は間違えて久慈くんの箱の中身を見てしまって途方に暮れる。


⑤そのころかずきと久慈くんはにゃんたろうを追いかけて仲良くデートしていた。

連続殺猫事件の犯人が死体で発見されるという物騒な事件が起きる
人から欲望を搾り取る存在がいるらしい。なぜ警察官?


⑦カパゾンビの仕業で1話の箱消失事件に引き続き、2話では猫が飛んでいく事件が起きる。

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どうも「欲望を搾取された人間のエネルギーを使って事件を起こす」みたいなやつらしい。スマイルプリキュアとかスタートゥインクルで見たぞこの展開。

おい、途中経過すっ飛ばすなwww

猫になりたいから猫を殺して毛皮剥ぐってエリザベート・バートリーかよ。

⑧「さらざんまいのターン」
かずきくん、全体的に弟のためだったら倫理観なさ過ぎてやべええ。。。


⑨敵にかずきたちの存在が知られてしまう。

急ごう、未来は欲望をつなぐものだけが手にできる


⑩Cパートでえんたくんが寝ているかずきに……にゃにいいいいいいいい! 
いやいやいや、秘密が映像で共有されるかもしれないのにこれは。


3話 つながりたいけど報われない

①冒頭からえんたくんの大胆な告白。
えんたくんは「希望のさら」をかずきのために使って、その代わりにサッカーの部活に戻ってまたコンビを組みたいらしい。


②かずきくん、今日のミッション「キス」を達成できずに困る。


③弟のはるか曰く、かずきは急に笑わなくなって、ミサンガも捨ててサッカーもやめてしまったけどなぜなのか?


④今回は結婚詐欺師が欲望を搾取されて死んだらしい。その代わりに花嫁をさらって「キス」に変えるカパゾンビが発生。
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……なぜ花嫁でもないのにえんたの姉が?


⑤いつもの流れでキスゾンビを倒す

キスをたくさんつって三枚におろすのが好きだったのか!?

いや意味わからんwww


⑥やっぱり公開処刑キターーーー!



⑦さらざんまいで欲望搾取→欲望消化された相手は存在そのものが世界からなかったことになるのか……。FGO2部4章やったばっかりなのに同じネタ続くとしんどいー。

人間っていうのは愚かだね。こんなにもろいつながりにすがっているなんて。

⑧欲望の搾取は組織的に行われているみたいでござるね。


⑨えんたくんの秘密が漏れたわりにかずき君が全く動揺してないの普通に気持ち悪いんですけど、マジですでに欲望が消えてるか何かなの?1話の冒頭シーン見てもはるかくんはすでに大事なものを失っていてる感じあるしな。「今度こそ」って言ってるし。


⑩あきらめかけたえんただけど、はるかに励まされてまだ頑張ろうと決める。それはいいんだけど、はるかくんは足が動かないだけなのかそれともなんか別の病気なのか?


4話 つながりたいけど「そば」にいない

今回は久慈くん回かな。

・この世界は悪い奴が生き残るんだ
・この世界で生き残れないものは消えるしかない。消えたものは忘れ去られる。
 町も建物も人もみな同じ。消えたものは新しいもので上書きされる。
 この町では誰もそのことを気にも留めない。

①今日のラッキー自撮りは「そば」。
 なのはいいんだけど、かずきが成りすましている「サラ」と握手会があるのはまずーい!!


②久慈くんは兄さんと連絡を取り合っていた。
 久慈兄は人殺しをして逃げているらしい。もうすぐ会えるとのことだが。
 

③こまったかずき君、握手会でサラと入れ替わることにして
 久慈に本物を一時的にさらってくれるよう依頼。相変わらず倫理観ぶっ壊れてるな…。
 
 
④久慈くんの過去回想。10歳の時に両親が死去
 両親は善良な人で悪いことをするのを嫌っていたが、その結果
 友人に騙されて多額の借金を背負い込んでいた。
 兄は悪の道に生きることし、久慈くんだけが取り残される。
 
 兄はどこかともなく金と権利書を調達し親戚に久慈くんを託して去る。
 どうもやくざさんのお金をくすねて身をくらませたみたいですね。


⑤もう事件の方がかなり手抜きになっているwww
 女性の家に侵入して風呂の残り湯を盗むごくごく民。

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盗んだ残り湯でそばをゆでたかったのか!(上級者過ぎる!)

⑥久慈くん、子供の時にやくざ殺しちゃう。
 正当防衛だけど、兄が弟の分まで罪をかぶって逃走する。

・俺たち兄弟はこの世界で生き残る。どんな手を使ってでもだ。

・兄さんが俺のために払った犠牲を無駄にすることだけは絶対に許さない


⑦敵側がいよいよ動き始める。


⑧かずきは久慈くんに皿を渡す。
 そして、実は自分がはるかのことを嫌いだったことを告白する。
 あーそっちか。そっちなのか?


さすがに疲れたのでいったんお休み。


5話 つながりたいけど許されない

①かずきの回想からスタート。じいちゃん何言うてくれてはりますねん。
 とにかくかずきは、自分だけが今の家族と血のつながりを持たないことを知ってしまう。
 この時から家族の幸せを感じられなくなってしまったらしい。
→だったらなぜはるかのために手段をえらばないほどに尽くすのか?「偽物だから」かな。

ぼくとはるかはつながっている。たとえ、本当じゃなくても

②かずきは、えんたの愛を知っても久慈くんの過去を知ってもあんまり動じない。

なんでかな。はじめは怖いと思ったよ。でもうらやましかった。すごく

③気を取り直して、かずきと久慈くんはサラの誘拐ミッションに二人で取り掛かる。
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④あ、合言葉は共有してるけど今日のラッキー自撮り占いを見てなくてバレる展開かな?


⑤まぁわかってたけど吾妻サラもかっぱ娘さんでしたのね^^


⑥はるかに嘘ついてたのがばーれーたー!

なに傷ついたふりしてんだ。弟を傷つけたのはお前だろ
加害者なんだよ、お前は!


⑦今回の犯人は……もう無理がありすぎるだろ。なんだにおい袋(サシェ)事件ってw

・見えないものに確かさを求めるなんて無理なんだよ!
・大事な人の香りを探し求めてたのか。(なんで今回普通やねん)

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⑧秘密漏洩。一度は家族とぎくしゃくした後、
 はるかの言葉でまた家族に戻ろうと決意したのに本当の母親と出会ってしまう。
 それでも「本物の母親」より「本当の家族」として今の家族を選ぶと決めて
 せめて最後に別れの見送りを、と思っていたのだが。

 母親を見送りに行く途中ではるかに引き止められ、それを振り切って駅に向かったところ
 かずきを追いかけてきたはるかが交通事故にあってしまう。

久慈の言う通り、僕は加害者だ。
誰も僕を責めなかった。全部僕が壊したのに!
だから、僕は一生にせものの家族でいるって決めた。
なのにあの人たちは本当の家族みたいにふるまおうとする!
はるかの車いすを見るたびに、息ができなくなる。

サッカーやめたけど、それだけじゃ全然足りなくて。
にゃんたろーを奪った。サラになってはるかとつながった。
はるかのためのためなんて嘘だ。僕は、僕を守るためにはるかを騙したんだ。

⑨はるかは母親と同じ匂いのするサシェを持ってきていた。
 つまり、母親のことを知ってた?いつから?


⑩かずきはカッパゾンビを倒すことにも失敗してしまい人間に戻ることができないまま次回に続く。



⑪Cパートで敵が二人でけんかしてた。メンテナンス・・・・・?


6話 つながりたいからあきらめない

①またラッキー自撮り占いがサシェに……


②すべてから逃げ出してカッパ状態をエンジョイするかずきとえんた。
 それを冷ややかな目で見守る久慈くん。でもサッカーだけはだめらしい。


③はるかのところに警察官姿の敵がやってきて、はるかはさらわれてしまう。

だったら見せてくれよ。
君の扉の奥にあるものが、欲望か、愛か。
未来は欲望をつなぐものだけが、手にできる。

敵陣営の名前は「カワウソ帝国軍」であることが初めて明らかに。カワウソ帝国軍の目的は、人を殺してカパゾンビにすること?もともとカワウソ帝国とカッパ王国は欲望エネルギーを奪いあう関係だったが、カッパ王国は滅ぼされて、次は人間から欲望を奪うようになったらしい。


④カワウソ帝国のアジトに侵入する。
イクニおなじみの社会が個人をモノとして粉砕する描写。今回は特にソイレント工場みたいで怖いケロ。

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⑤エンタと久慈の助けを受けてはるかのもとに向かうかずき。しかしあと一歩のところではるかは奈落に落ちてしまう。はるかを助けるためには、自分の尻子玉をはるかに移植するしかない?

人間は尻子玉でつながっています。それを失うと誰ともつながれなくなって、世界の縁の外側にはじき出されるのです。カズキという人間は初めからこの世界に存在しなかったことになります。

初めから僕は縁の外側だったんだ。僕がいなければすべてがうまくいく。これは最後のチャンス。つながれない僕が、償うための……


⑥すべてをあきらめて自分を捨てる覚悟をしたかずきだったが、エンタがはるかから託されたミサンガを受け取り、はるかが自分のことを信じて待ってくれていることを知る。


⑦はるかもまた、自分がかずきを傷つけたことを後悔していた。そして、それでもはるかはかずきのことが好きで、信じていることを伝える。

かずちゃんは、まあるい縁の真ん中にいるんだよ

⑧はるかはカワウソ王国の判定で「欲望」ではなく「愛」と認定されたためまだ生きていたがそれゆえにシュレッダーにかけられて粉砕されそうになっていた。ここで、「久慈→エンタ→かずき→王子」の連係プレイではるかをぎりぎりのところで助け出す!


⑨今度こそさらざんまいを成功させて人の姿に戻る。

変な感じ。昨日と同じはずなのに、新しい生き物になったみたいだ。
でも、これが僕なんだ。ありがとう。二人がいてくれて、よかった。


⑩今まで隠れていたカッパの王子(ケッピ)の場所が、カワウソ王国側に知られてしまう。どうやら、希望のさらを作り出せるカッパ王子のそんざいは敵側にとっても希望らしい……ちなみに敵は「レオ(ギザ歯のほう)」と「マブ(メガネ)」という名前らしい。

あれ、マブくんよくわからんうちに退場しちゃうの?

7話 つながりたいけど裏切りたい

僕の人生には3つのルールがあった。でももう箱は持ち歩かない。


①マブくんは復活したようだけど、
 なんだかレオくんとマブくんが仲悪いね。
 マブくんは誰かを守りたがってる?


②今日のラッキー自撮り占いは「ネコ」→「タマ」


③かずきとはるかはお互いの秘密を共有して親密な兄弟になった。
 かずきはサッカー部に復帰することに。
 久慈トオイもサッカー経験者?


④もともとはレオくんはマブくんのことを大好きだったらしい。
 カッパ王国殲滅時にマブが本来のマブでなくなったことにいら立っている?



⑤かずき、トオイ、エンタの三人は一緒にサッカーをやることにする。
 なんだか遠いくんの表情がすごい柔らかくなってるけどこれフラグ?
→ただ、いつもの練習場所が何者かに何度も荒らされる。
 

⑥トオイの兄から連絡があり、兄がピンチらしい。


⑦ケッピ王子とサラはどういう関係なんだ……


⑧カワウソどもの踊りと歌が変わる。
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・希望のさらが盗まれ、さらに今回のカパゾンビ(玉を盗む)が登場する。

ボールになって彼女にけられたかったのか!

・カッパたちの歌も変わってる。


⑨今回の漏洩は……あれ???
 みんなの場所を荒らしたのも皿を奪ったのもエンタ?

⑩Cパートはマブが機械の心臓を埋め込まれて再起動したときの回想

8話 つながりたいけどもう会えない

①久慈トオイの回想から。
 例の事件の後でサッカーボールを捨てる。その際かずきにミサンガを渡す。

兄さんは俺のために一番大切なものを捨ててくれた。だから俺も、一番大切なものを捨てる。

嫌いになったわけじゃない。でも生き残るためには捨てなきゃいけないんだ。誰だって切れてからつながっていたことに気づく。おれは残されたつながりを守らなきゃいけない。だからサッカーは捨てる。
→(かずきにミサンガを渡して)切れるからかなう望みもあるんだぜ。


②久慈チカイがトオイに接触する。トオイは兄とともに去ることを決めるが一日だけ猶予あり。
 チカイくん25歳で詐欺グループの親玉だったんかい。


③7話でやらかしたエンタのもとに久慈チカイがやってきて何かそそのかす。

うまくいかねえときは全部捨てちまえ。人生は一発勝負だ。命の替え玉はねえからな。

エンタくんはあっさりと手な付けられて、チカイの手助けをすることに。
というかトオイに嫉妬して、トオイを連れてってくれるチカイの手助けするとか、君もうね……。


④トオイは最後の一日を使って二人を仲直りさせようとするが、かえってこじれて3人ともばらばらになってしまう。エンタはトオイについて何か気づくが、嫉妬で心が曇ってるのでやはりトオイを追い出そうとするまま。

⑤チカイのもとに、トオイが過去に殺したやつの舎弟が襲い掛かってくる。
→レオとマブがやってきて、舎弟を射殺し、久慈チカイに罪を擦り付ける。


⑥サラとケッピがまた二人で密談を。
 「対カワウソ秘密兵器」を用意するも、ミスってケッピが凍結にw


⑦トオイは電話越しにカズキとエンタに別れを告げる。
 カズキはトオイとのつながりが切れてしまうことを悲しみすぎるあまり
 きっかけを作ったエンタに怒りをぶつけ、売り言葉に買い言葉でエンタに絶交を告げてしまう。

 あのさあ……あれだけつながりがないことにおびえてて
 やっとのことで得たつながりなのにあっさりと絶交とかいうか普通?
 そんなに裏切りが許せなかった?自分だってずっと裏切ってたのに?
 いくら子供とはいえさすがにちょっと「???」ってなったよ。

⑧レオとマブによる襲撃。エンタはカズキを救って重傷を負ってしまう。


⑨Cパートでカズキからのヘルプの電話を拒否するトオイの姿が。

9話 つながりたいけど伝わらない

①冒頭でいきなりケッピ王子がギャグのように死んでてワロタw
→あとでギャグのように復活???


②カズキはエンタが撃たれたときのことについて
 真実を述べているのにカワウソの心理操作で誰も信じてくれない。
 誰にも信じてもらえない心細さにこころが折れそうになる。


③希望のさらは、マブを生還させるために使われちゃう?


④エンタがどれほどカズキに救われて、カズキを大事に思ってたかを
 エンタの姉ちゃんの口からきかされる。
 カズキは自分がエンタのことをちゃんとわかってなかったことを反省する。


⑤エンタはカッパ状態になって行動可能に。ただし寿命がもうあんまりない!
 助けるためには希望のさらが必要。


⑥兄についていったトオイだが、チカイはあっさり舎弟を切り捨てたりと
 あまり信用ができない人間になっていた。
 それでもトオイは兄のためにまた自分の手を汚す。


⑦レオとマブがレオとレオでマブ? めんどくさいのでぱーすw


⑧カズキはエンタを救うため残り1枚の皿をもって戦いに出向こうとする。
 その際にはるかとしっかり会話する。
 そして、久慈トオイがかつて橋の上で会話した少年だったことを思い出す。


⑨チカイはトオイの目の前で死ぬ。今まで生き延びるために貫いてきた哲学があったのに弟のトオイのことだけは切り捨てられなかったため失敗した。

ったくよ面倒なもんだな。つながりってもんはよ……

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10話 つながりたいけど、つながれない

①マブの回想から。レオとマブはもともとカッパだった?


②マブはきちんとレオを求めていた?
しかしレオは思い出にすがるあまり今のマブを否定してしまう。


③カワウソのアジトで黒ケッピ(絶望)を見つける。
 黒ケッピと白ケッピ(希望)が融合するとカワウソを倒せるんですかね?


④カワウソが姿を現す

・我々はお前たちの欲望そのもの
・はじまれず終わらず、つながれない絶望でこの世界を支配するのだ


⑤エンタはカワウソに乗っ取られかけるが、自分の意志で精神支配を脱する。
あと余命わずかなのに皿を自らの手で割ってしまう

だせぇ・・・自己犠牲なんてだせえまねするな!ばかやろう。
俺もお前と一緒にいるみらいをあきらめない。先に手放したら来世まで恨んでやるからな


⑥マブが黒ケッピ(絶望)に飛び込んでカパゾンビになる。
レオはマブの本心を知るため、尻子玉を抜いてもらってカッパになり、
マブの尻子玉を自ら抜くことで欲望を知る。

「レオとのつながりは捨てなさい。つながりは、毒だ。
 お前がレオに愛の言葉を伝えると、その心臓は爆発して跡形もなくなる。
 そうなるとレオと一緒にいることは二度とかなわなくなる
 さあ、レオが嫌いと言いなさい。」

マブは、レオと共にいるためにあえてつながりを捨てただけだった。
レオはそのことをどうしても認められずに空回りしていただけだった。
ところで、マブくんはなんでずっと「欲望を手放すな」って言い続けてきたんだろ?



⑦さらざんまいでマブがレオへの愛を伝えてしまったために爆発四散!
メンタル弱すぎるレオくんは発狂して銃を乱射する。

俺は、誰にむかついていた?……この感情は誰に向かって?

しかし、一度カパゾンビになってしまったマブは、尻子玉を抜かれたことで
存在ごと消滅してしまったので最後にレオは何を失ってしまったかも忘れてしまった
さらに暴れるレオ君を、トオイが後ろから射殺する。


⑧マブを欲望消化したことで銀のさらは5枚完成し、希望のさらが完成する。
 しかし、ここでトオイは自分の兄を生き返らせたいと願い、
 死に瀕するエンタを助けるためではなく、自分のためにさらを欲しいと気持ちを告げる。
 もちろんカズイはエンタを助けるために使うんだけれど。

 
⑨Cパートでは兄の死が確定しもう疲れてしまったトオイに対し
 カワウソは絶望の器である黒ケッピにトオイを取り込もうとする。
 ちょっとこのあたりfate の聖杯みある。トオイはアンリ=マユになっちゃうのん?

11話 つながりたいから、さらざんまい

①トオイは兄の幻影(カワウソは相手に合わせて姿を変える)にいざなわれて
 世界の縁の外側=「はじまらず、終わらず、つながれない場所」に進もうとする。

お前はそこに行くまでにつながりを断つんだ
簡単だ、その銃で撃てばいい。過去のおまえ自身をな
傷つくまえに、はじめからすべてなかったことにしちまえばいい

ちなみにトオイとカズキ・エンタは一心同体みたいになってるのかな?
トオイが過去を消していくと、カズキとエンタまで消えてしまう?


②一方、カズキとエンタもトオイを止めようと、4年前の世界までさかのぼる。

あの日、トオイがくれたミサンガで、僕たち三人はつながったんだ


③カワウソの妨害を受けるが、カワウソはケッピ王子が食い止めることにして二人は先を急ぐ。
 

④トオイは人生のすべてを断ち切る覚悟をする。
 ただし、それはあくまで自分の意志だとしてまず兄チカイの幻想をぶち殺す。
 そのあと過去の自分を消去しようとするが、カズキとエンタが間に合ってそれを止めようとする

 
⑤結局トオイは過去の自分を消去するが、
 カズキはちぎれたミサンガを拾いなおし、絆をあきらめないことを宣言する。

ぼくはつながりをてばなさない!何度だってつないで見せる!


⑥黒ケッピの「忘却」の力が発動し過去の思い出をどんどん消していく。

あの頃、ここじゃないどこかへ行きたかった


⑦いざ目の前で思い出が消えていくという状況を前に、三人とも「つながりをなくしたくない」という思いを同じにし三人で手をつないで「さらざんまい」を叫ぶ。三人はここでかっぱの姿になる。

まだ僕たちの手にはこのミサンガがある。あの時の僕にこのミサンガを届けるんだ!

ケッピも過去切り離した「黒ケッピ(絶望)」と向き合う決意をし、三匹+一王子のフルコーラスで最後のさらざんまいの歌が始まる。

それは真実。かけてもいいんだ。
Soul on a dish 重ねて。さらっと
Catch the ball 抜き取れ。願い叶え。さらざんまい!

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⑧カワウソが過去にいたる道を暗闇で閉ざすも、
レオとマブが星となって道を照らし、「ア」の懸け橋ができることでついに過去に届く。

欲望を手放すな!

 

⑨カワウソが消滅し、ケッピ王子は真実の姿を取り戻す
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⑩最後のさらざんまいにおいて「未来の漏洩」が起きる
そこで未来に起きるであろうすべての障害が過去話のタイトルを介して映し出される。

それでも、、、僕たちは!

忘れないで。喪失の痛みを経てなお、欲望をつなぐ者だけが未来を手にできる。

僕は、僕を選んだものを信じるんだ。
大切な人がいるから、悲しくなったり、うれしくなったりするんだね。
そうやって僕らは、つながっているんだね。

11話 ED

①刑務所に服役しているトオイの姿が描かれる。

君が今そこにいなくても、手を伸ばす自信をくれよ


②トオイは3年後服役を終え出所する。元のソバ屋には戻れず居場所がないトオイ。

みんながつながっている世界。
だけど、俺の人生は全部終わってる。失ったものはもう戻らない。
……それがどうした!

そこにカズキとエンタが訪れる。

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うんざりと口では言いながらこの表情である

後は三人で駆け出して、カッパ姿になってどっかにいってしまいましたとさ。めでたしめでたし?

「で、結局将来的に自己肯定感を高く持ちたければどうすればいいの?」についての私の考え

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togetter.com
この手の話見るたびにうんざりするのだけれど、今はさらざんまいを見るほうが大事なので、さくっと思ったこと書いておきます。

上のようなまとめは要するに「自分の周りにいる人が素晴らしい」ということを自慢したい素朴な感情なのだと思います。別にそれ自体はいいと思うんですが「自己肯定感が高い人ほど他人を否定しない」というのは、因果関係が逆なんじゃないかなと私は思っています。



つまり、「その時点」だけを見るからおかしくなるのであって、人格が長い間かけて形成されていくって考えてみてください。これは戦略や習慣の問題なんです。「他人(特に身近な人)を否定しながら自己肯定感を保つのすごい大変」だから結果として正しい戦略をとった人間が生き延びる確率が高い、ということなんじゃないでしょうか。

まず最初に人ごとに言葉のとらえ方がバラツキがちな「自己肯定感」という言葉について定義しておきます。

これは「心理的安全性」に近い意味になります。別の言葉で言い換えると「他者信頼」(他者は無意味に自分を傷つけないという信頼)です。

これはうさるさんの記事に由来する考え方です。私はこの考えを知ってから「自己肯定感」を自分だけの問題だと思わなくなりました。大いに他者に依存する考え方であり、自己肯定感が低くても自分だけを責めなくてもいいと思えるようになった。だからうさるさんにはとても感謝しています。みなさんもぜひ読んでみてほしい。


自己肯定感が「他者信頼」に依存するものだとすれば、長期的な生存戦略として「他人を否定する」ことにどれほどのメリットがありますか?

※この段落は必要な説明だから入れてますけどあんまり読まなくてもいいです。

生まれつき高い身分にいて自然と周りが傅くような立場の人なら置いといて、「生まれ育ちがそれほど他人と変わらず周囲との競争状態に置かれているのに」「他人を否定しながら、自己肯定感を高め続ける」のはかなり難しいです。それが許されるのはそれこそ世界のトッププレイヤーだけだと思いますよ。あとは北九州一家連続殺人事件の犯人のような弱いものいじめや天才やサイコパス。それからとにかく狭く閉じた世界に閉じこもって弱者にマウントすることに専念し続けていればそういうことも可能でしょう。ネットで他者とあまり関係を持たずに引きこもっていれば「暫定的に」市場原理の影響を受けずに自己肯定感を高く保っておくこともできるかもしれませんね。


でも、一般的にはある程度オープンな場で人と接する必要があります。そういう時に他者をところかまわず批判するような人間には不利益の方が大きくなります。また、狭い職場であっても家庭のように狭いところではなく自分より第三者の力が強いような環境で他者批判を繰り返すと不利益をこうむります。そうやって不利益をこうむりながら、それをはねのけられない人が、自己肯定感を高く維持できるでしょうか? 家庭関係においても、相手を否定し続けるようなことをしていて、果たして自己肯定感を高く保つことができたでしょうか。


そういうの抜きにしても、他者を否定したら、それは「参照点」として自分に跳ね返ってくるんですよ。自分に厳しくなる。他人が自分に厳しくなるだけならまだしも、自分が自分に厳しくなると休みどころがなくなってかなりしんどくなります


他者への批判的な意見をセルフまとめだのブログで書いた人がどうなるか見てたらなんとなくわかりますよね。そこでさんざん批判を浴びる。批判合戦はめちゃくちゃ体力使いますよ。それだけで1日終わるくらいに。何人からも批判や否定の声をあびながら、それに立ち向かおうとするのは本当にしんどいのに得るものがほとんどない。まぁ批判されても全然応えずになお自分が正しいみたいに思える人もいるみたいですが、それは自己肯定感が高いのじゃなくてただのバカです。自己肯定感の高さだけが高くてもバカは途中で事故って死ぬ危険が高いです。


こういう話は「いい人戦略」みたいな本でもさんざん語られてるし、けんすうさんがめちゃくちゃシンプルにまとめられてますね。

自己肯定感が高い人ほど他人を否定しないという感想に共感の声「叶姉妹が脳裏をよぎった」「5000兆円もいいが自己肯定感ほしい!」 - Togetter

他人を否定するのに一生懸命にエネルギー使うの、リターンがなさすぎてつらいけど、自分を肯定するのはリターンが大きいのかも

2019/06/22 17:20


実際けんすうさん、「戦略的に」めちゃくちゃいい人をやっていると思っていて、それに批判的な人もいるみたいですが、誰も困ってないどころか喜ぶ人が多いのだからいいんじゃないかなと思います。というか。本当に戦略的にだけやってるならこういう時に絶対コメントなんかしないはずなんですよね。なのにわざわざこういうブックマークコメントしてくれるあたり、素でいい人のような気もする……(ちょろい)

こういう「戦略」や「習慣」の問題を、道徳的なはなしとして語るのはなんかあんまり気分が良くないのでそこはしっかり「否定」しておきたいです。戦略ではなく無意識だというなら、それこそ「育ち」(文化的資本)の問題だと思います。

超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略

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バルタザール・グラシアンの 賢人の知恵

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岡田斗司夫の本は受けを狙ってフワッと書いていますが、このバルタザール・グラシアンの知恵は容赦なく合理に徹した本であり、一度こういう本を読むと上のtogetterを読んでもあんまりほほえましい話だなとは思わなくなるかもしれません。


つまり「自己肯定感の高さ」というのは「自分の周りの環境を安全に整えるスキル」とほぼ同じになります

結局、メンタルが鋼でブルドーザーのような突進力がある人なら、他者がどうであれば障害があってもそれを力づくで乗り越えて自己肯定感を保つことができるかもしれませんが(ワタミの社長さんみたいに)、そうでない凡人なれば、普通に考えて「他者に対して否定的でなく肯定的な方が」楽ちんだし簡単だろうと思います。特に、人と付き合うのが苦でなかったり、自分のメンツが大事だとか自分の考えに強いこだわりがないならば、絶対に他者に対して肯定的な方が自己肯定感をくじく要素は少なくなるはずです。もちろん例外的に「こちらが肯定しても相手は絶対に否定してくる」独善的な人間はいますが、そういう人を避けることさえでいれば、他者に肯定的であればうまくいきやすく、自己肯定感が高くなりやすいでしょう。

自己肯定感を算出する計算式(の試案)

つまり「自己肯定感の高さ」というのは「自分の周りの環境を安全に整えるスキル」とほぼ同じになります。

あくまでも自己肯定感は「自分の強さへの自信+コミュ力×環境変数」みたいな計算式で算出できる「結果」にすぎません。「自己肯定感」というパラメータがあってそれを自分の直接いじれる、自分の気持ちの持ちようだから自分がしっかりしないといけない、とか思っちゃうとしんどいだけなのでやめましょう。無理です。

長期的には①自分をガチで強化するか②環境を変えるか③コミュ力を上げるしかないですが、①も③も無理なら②を選べということになります。「自己肯定感が低いのは自分だけのせいじゃない」とか「自分にあった環境を整えるか、自分があった環境を選べばそれだけで自己肯定感あがる」って思ったほうが気が楽になると思います

*1




さらに詳しく考えると交流分析の話につながるのかなと思います。

いい人戦略は新しいものではなく、「交流分析」においてより深く掘り下げられています。

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http://www.koryubunseki.com/ok%E7%89%A7%E5%A0%B4%E3%80%80ok-corral/

1)「I am OK, You are OK.」は、協調、共存
2)「I am not OK, You are OK.」は、回避、孤独
3)「I am OK, You are not OK.」は、独善、排他、
4)「I am not OK, You are not OK.」は、拒絶、自閉

CP(Critical Parent きびしさ)の高さは、You are not OKの構えと関係が深く、
NP(Nurturing Parent 優しさ)の高さは、You are OKの構えとの関係が深く、
FC(Free Child 率直さ)の高さは、I am OK の構えとの関係が深く、
AC(Adapted Child 順応)の高さは、I am not OK の構えとの関係が深いようです。

今回はこれを説明するつもりはないので省略。

で、結局将来的に自己肯定感を高く持ちたければどうすればいいの?

(1)大前提として、うつ病になってる場合は「少しでも休みをとる」を最優先に

www.tyoshiki.com

うつ病になってるときは絶対に自分一人の力ではどうしようもないです。だからうつ「病」なんです。まずそのことを認める。これらのプロセスを「他人の力を借りて一つずつこなす」うつ病の人間に精神論説くやつは全員死ねばいいのに。

「自分にとって不要なものを捨てる」
 ⇒「自分を苦しめている強迫観念に気づきそこから離れる」
 ⇒「自分で自分にウソを付くことをやめる」
 ⇒「自分をまっすぐ見て受け止められるようになる」
 ⇒「自分で自分を否定することをやめる」
 ⇒「自分の悪い点だけでなく良い点も認められるようになる」

最低限の自己受容すらできない状態で、次のステップをやろうとしても全部失敗します。
最低限「自己否認の病」の状態を脱出することに専念しましょう。

病院に行く余裕がないならせめて何もせずに休むことに専念する。
それで半年犠牲にしてもそのあとの人生を救えるなら安いもんです。

(2)最低限回復してきたら経験値稼ぎ作業をする

焦らずに今自己肯定感を保つための障害になっているものを排除して戦略的に自分に優しい環境を作ったり自分を甘やかす習慣を持つしかないです。マジで。

簡単に言えば、まず他人を肯定しろってことです。今まで否定してたことについて、否定せずにむしろ肯定する。

よく「自己肯定ができなきゃ他人も褒められない」とかいうじゃん。
なんか知らんけどはてブの人たちすぐこういうこと言うよね。

(ヾノ・∀・`)ナイナイ

リアルではそうかもしれんけど、ネットでは絶対に先に自分が肯定する方が先。これやらないくせに「自己肯定持つにはどうすれば」とか言ってる人には私は何も言えません。


だって、自分の内面変えるのって一番難しいと思うからね。
自分にだけは嘘つくの難しいもん。少なくとも私はね。
ある程度の段階まで来たら、絶対に行動する方が楽です。にも関わらず何かしなくてはと思っていても何もする気が起きないなら(1)状態なのでまず休んでください。


ということで、まず他人を肯定するところを始めるしかない。自分の内面がかわったとしてもそんなん他人からわからんのだから。そうやってたらこっちを肯定してくれる人ぜったいでてくるから。その人たちと「I am OK, You are OK.」を一から構築していくしかない。


といっても、嘘をつけって言ってるわけじゃないですよ。

①他者を否定せず肯定するって決める。
②肯定するとしたら自分のやり方だとどうなるか、を考える。
③「褒められることを探す」か「褒められるものがある方向や場所に行く」

たとえばこの記事とかすごく参考になると思います。
ten-navi.com


その積み重ねによって、かろうじて水面に顔出せるようになったらあとは呼吸しながらちょっとずつ泳ぎ覚えていけばいいんじゃないかな、と。
なんかの宗教の回心体験みたいなのをワンチャン求めたいなら知らんけどそういうのはちょっと私にはわからないしリスク高いと思うから私は遠慮しておきます。


いやまぁ、私が言ってることは全部水島さんの受け売りなんですけどね。

自己肯定感、持っていますか? あなたの世界をガラリと変える、たったひとつの方法

自己肯定感、持っていますか? あなたの世界をガラリと変える、たったひとつの方法

敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法

敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法

でも、実際私は数年前から「部分的に」実践してるだけだけど大分ましになった。

でも、本当に大事なことなので繰り返しますけど、「無理」だと思ったらまず休む。絶対に出血や毒などのバッドステータス状態を放置しない。これだけは絶対に意識してほしいです。

*1:なお、こういう計算式だと認識すればネットでは「弱い犬(自己肯定感が低い人)ほどよく吠える」現象が起きる理由もわかりますよね。手っ取り早く自分の強さを偽装する=「威嚇」することによって安全性を確保しようとしてるわけです。長期的には必ず失敗しますが、短期的に成功をおさめるとそれが癖になってしまう人がいるのだと思います

「月の珊瑚」 FGOの深海電脳楽土 SE.RA.PHのメルトリリスが好きな人ならマストバイ

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れっきとした奈須きのこ執筆作品です。
FGO作品に通じるスケールの設定を、恋という極めてミクロな話と簡単に天秤にかけてしまうところも実に奈須きのこっぽい作品です。

小説版も坂本真綾による朗読版もあるけれど断然コミックス版を推奨します。朗読版の後でコミック版読んだら、だいーーぶ印象変わりました。

月の珊瑚 愛蔵版 (星海社COMICS)

月の珊瑚 愛蔵版 (星海社COMICS)

根底のテーマは「深海電脳楽土 SE.RA.PHのメルトリリス」に通じてる

そうか、恋を知るために私は月に上ったらしい。

privatter.net
https://web.archive.org/web/20170512033353/https://privatter.net/p/2400397

「私は彼/彼女にとってただのアルターエゴ。それでいい。それでいいのです」
「愛して欲しくて戦ったのではありません。私は恋をする為に、湖から飛び立ったのです」

「自分の恋<ゆめ>は自分で守る」恋を夢と知っている。それが現実にならない事を知っている。
自分が怪物である事を知っている。人と恋できない事を判っている。それでも尚、守り抜く。
それが強さでなくてなんなのか。それが愛でなくてなんなのか。

月の珊瑚に登場するヒトは、メルトリリスほどの強度を持っているわけではないですが。

でも、同種の感動があると思う。


最後まで分かり合えることは、意思を伝えあうことはなかった。
一方通行の恋路、ひとりよがりの決断。
でも、互いの幸福だけを祈っていた。
それで残るものがあることを、彼と彼女は信じていなかっただろうけれど。

なんて、幸せな人たちだろう

短い話であっという間に読み終わる作品ですし、これ以上ネタバレしたくないので、
とりあえず興味あるかも?って思った人はサクっと読んでみてください。

月の珊瑚 コミック 1-2巻セット

月の珊瑚 コミック 1-2巻セット

読後感もものすごく良いよ。

FGO 第二部 4章  創生滅亡輪廻 ユガクシェートラ 黒き最後の神

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第四章クリアしました。

第二部に入ってから一番良いシナリオだったような気はするし実際評判も非常に高いんだけど、好きかというと残念ながら好みじゃなかったです。
今のところ自分の評価は①二章 ②一章 ③四章 ④三章かな。


正確にはこの章って単体では評価できないという感じ。

カルナとジナコの関係とか、ウィリアム・テルという存在がなぜ召喚されたのかとか、ペペロンチーノこと妙漣寺鴉郎(あろう)は一体どういう人物なのか、とかとても面白い要素はたくさんありましたし、敵が今までで圧倒的に強かった(ビーストや始皇帝より上)ので、こんなん盛り上がるに決まってるだろ!って思ってたんですが実際は対立構図が主人公あんまり関係ないところに多く、実質カルナの物語だったよね、と。


主人公についてはペペロンチーノとの対決が今一つ煮え切らず、決着もついていないため消化不良感が強い。というか「大奥」との絡みが少なすぎてそこも肩透かし食らった感じするぞオイ。

その点、評判はあまりよくないみたいだけど私は二部2章がめちゃくちゃ好きですね。今のところはダントツで2章が好き。今更だけど、私オフェリアやスカディのことかなり好きだったのかもしれません。


いろんな意味で「主人公以外のボーダー勢の見せ場」とか「次への踏み台」となっている感じがあって、単体では今一つ優遇されてない感じがするのでなんかインドさんすみませんって思った。

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とはいえ、主人公中心に考えなければ、個別のエピソードは本当によかった。

やはりシヴァ神による時間遡行やガネーシャの耐久力、カルナの復活。
ほかの神にはなさそうなアラクシュミーのスキル特性など、さすが多神教!なんでもありだな!って感じでインドの宗教の奥深さを感じさせてくれるところもあり、普通にマハーバーラタを読んでみたくなりましたよね。

私今図書館で借りてる本いったん全部返却してマハーバーラタ読もうと思ってます。


マハーバーラタ入門―インド神話の世界

マハーバーラタ入門―インド神話の世界

マハーバーラタ?インド千夜一夜物語? (光文社新書)

マハーバーラタ?インド千夜一夜物語? (光文社新書)

ちょこっと読み始めたんですが、ガネーシャが書いた(代筆した)ことになってるのねw
そして、アルジュナとカルナの戦いは一番最後…… そこまでの積み重ねをちゃんと理解してないと
アルジュナがなんでここまでしたのかよくわからんってのがあるのかもしれないし、
マハーバーラタ読み終わった後だったら4章の評価変わる可能性もあるかなーって思ったりしてます。




第四章はインド版HFだった?

この路線での考察はもうちょい読んでみたいかも。




過去のFGOプレイ感想です。正直考察とかはものすごいガチの人がたくさんやってくれてるので、私はその果実を受け取るのみ……
私はとりあえず終了報告とファーストインプレッションを述べるにとどめます。

「戦士」ではなく「兵士」にとっての逃げの考え方 - この夜が明けるまであと百万の祈り
「FGO新章異端なるセイレム」のアビゲイルと「るつぼ」におけるアビゲイルの比較(予定) - この夜が明けるまであと百万の祈り
FGO2部1章完了 差別と戦う人が絶対に陥ってはいけないルートについて - この夜が明けるまであと百万の祈り
「ゆるキャン△」の原作買いました、あと「FateEXTRA CCC」クリアしました。 - この夜が明けるまであと百万の祈り
FGO2部2章完了 「人間は顔を知ってる者とだけ戦うべきだ。そうでなければ自分の正義も薄くなる」 - この夜が明けるまであと百万の祈り
FGO第二部第三章 人智統合真国SIN攻略完了&感想 中国らしく「胡蝶の夢」の物語でしたね - この夜が明けるまであと百万の祈り

高波伸先生が描くラブコメ(&その破壊)がめっちゃ読みたい

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togetter.com
3年くらい前の作品らしいです。申し訳ないけど、マンガは特に面白いと感じなかった。というか、この人ラブコメとかに組みせずって姿勢は結構なのですが、では自分がどんな漫画家になりたいのか?ってのが全然わからんかった。これだけ漫画一筋で頑張り続けてるのに何かへの反発しか感じさせないの逆にすごいわ。
「キャノン先生とばしすぎ!」のルンペン貧太さんと対極みたいな存在だと思った。




個人的には、ハックルさんと同じ臭いがするのでかなり好き。きっと思いがけないライト路線方向で成功してしまいそうな気がする。

f:id:tyoshiki:20190624173236j:plain
https://twitter.com/shinkansenvsold/status/795992217550585857




以下は「読者」という無責任に要望述べるだけのお気楽な立場からの勝手な願望なんだけど。

高波伸先生には、あえてその大嫌いだというエロラブコメ描いてみてほしいと思う。これだけいろんなものを嫌ったり悪そうに描くのが得意なのだったらそれを活かしてるもの読みたい。具体的に言うと、個人的には高波伸先生が描くラブコメ(とその破壊)がめっちゃ読みたい。


嫌いなものと徹底的に格闘してる人だったら、たとえ自分の好きなものを否定してたとしても読む価値があるが、高波伸先生にはそれを感じなかった

「桐生先生は恋愛がわからない」というマンガがある。恋愛がわからない作家さんがラブコメを描いたら大ヒットしてしまった、という話だ。
www.tyoshiki.com

桐生先生は恋愛を理解できないからこそ、嫌いだからこそ、否定したいからこそわざわざ大学に入って徹底的に研究する。自分が納得するまで徹底的に嫌う。それだけ情熱をこめて嫌い続けたからこそ誰よりもそれに詳しくなる。


そして、自分が描きたいと思って描いてきたマンガは全然ヒットしなかったのに、その知識や研究成果を生かして「ロジカルに」「感情をこめずに」「読者ニーズのことだけ考えて」ラブコメマンガを描いたらそれがヒットしてしまうという皮肉な結果になる。

でもそこには自分の描きたいものがないから、途中から展開に行き詰まる。そうやって頭だけで考えていたのでは描けない状態になってから改めて恋愛がわからない自分が、恋愛というものと格闘すし、その戦いを作品にもぶつけていく。その過程が物語になっている。




本当に嫌いだというなら、どのくらい嫌いかを作品にして読ませてみせてほしい

高波伸先生はラブコメ批判したからたたかれてるみたいだけどそこは全然いいと思うんです。私もこの意見に賛成。

「周囲の人を悪く描きすぎ」みたいな批判コメが多いけど、この作者にはこう見えていただけで、自分の中のイメージをどのように描写するかは本人の勝手であり、それこそ「表現の自由」じゃないのか?

ただ、どっちかというと「いっちょかみ感がすごい」からこいつはだめだって思われてるような気がします。


嫌うならもっとちゃんと嫌ってほしい。自分の不遇へのいら立ちをふんわりとぶつける対象として利用してるだけ、みたいなのはプロの表現者として一番クソでしょ。

かりにもプロの表現者を目指す人が「よさがわからない」とか「食わず嫌い」レベルのしょぼい嫌いで何かを見下すよう浅い了見を垂れ流すのって情けないと思わないのかな?

血の涙を流して見せるとかそういう小手先の演技は要らない。そういうレベルで読者の共感を得らえると思ってるならマンガ読者舐めすぎだと思う。そんなんただのつまらない顔芸としか思わないよ。


別にラブコメじゃなくても、何でもいいからもっと本気で嫌ってみてほしい。先生の意識が高くてそんなもん認められないって吠えるのは結構だけど、そんならどこぞの東方アイコンのセルフまとめみたいなダサいことやってないでその意識で読者をぶん殴るくらいやってほしいんですよ。

こっちとしてはエロラブコメは、それを好きな人じゃなきゃ描いちゃいけないとか全く思ってないです。嫌いならとことん嫌ってます!ってのがわかる作品描いてほしい。自分なりのやり方で叛逆の物語描いてみてほしい。

ブラよろみたいなんでもいいし、スタジオKIMIGABUCHIさんみたいに徹底的に原作を自分色に染めなおすとかやってみたらいいじゃん。EDENみたいに徹底的に世界の残酷さを読者に見せつけてもいいしイクニシリーズみたいに社会不信MAXの作品を作ってみてもいい。

www.tyoshiki.com

ラブコメおよびラブコメがもてはやされて自分が評価されない世の中嫌いなんだったら

・徹底的にコケにしてみたり
・自分が思う「ラブコメが支配する退屈な世界」を作品世界内で作り上げてそれを身勝手に理不尽に無慈悲にぶっ壊してみたりとか

そういう作品描いてみてほしい。とにかく一回ガチでその嫌いとか憎いと思う対象とと向き合った作品とか描いてみてほしい。「途中からぶっ壊すために描く」って思ったら描けるんじゃないかなって。
上のtogetter見る限り、そういう感じの作品描いたらすごい面白いんじゃないかとおもいました。


作品も読まずに失礼なこと書いたので作品なにか読みます

まぁここまで無責任なこと書いてしまったので、「無責任なアドバイスさせていただいた料」として一冊だけでも読んでみようと思います。

なんでオレがこんなこと その1 (コミックレガリア)

なんでオレがこんなこと その1 (コミックレガリア)

ツール・ド・800m (コミックレガリア)

ツール・ド・800m (コミックレガリア)

主人公ワタシ (コミックレガリア)

主人公ワタシ (コミックレガリア)

マンガ リチャード・ブランソン (PanRolling library)

マンガ リチャード・ブランソン (PanRolling library)

どれがいいですかね?

ところで「コミックレガリア」って初めて聞いたけどなんだろ?

コミックレガリアのコミックが読めるコミック漫画サイトコミックフェスタ(ComicFesta)!

なんかいコミックって繰り返してるのー。われ、こういう文章きらい!


「肥溜めより愛を込めて」 異常に自己肯定感が低い(肥溜め)人間は陽キャを見て何を感じているのか

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自分の意志がどれくらいの価値でこれくらいの大きさって親の態度見て思い知るでしょ。
今は我慢して我慢して強くなって生きようぜシンデレラ。そうすれば、助けてくれるものも人もきっとたくさん見つけられるよ

私のブログの趣旨と違うので紹介してなかったのです(私は基本的に現実がしんどいのでマンガには癒しや元気を求めたいタイプです)が、「自己肯定感」の話で思い出したので紹介しておきます。

www.tyoshiki.com



青春アンチ三部作の二作目

“青春アンチ”3部作の第2弾として、前作「僕らの鬱」のキャラクターが随所に登場する本作。複雑な家庭環境で育った高校生のモモには、昔からいつも親切にしてくれるササという友人がいた。しかしモモは正直、何不自由なく生きてきたササのことを疎ましく思っていて……。そんなことを思ってしまう自分にも嫌悪感を抱く彼女だったが、これまでの日常を変える新たな出会いが訪れる。

https://natalie.mu/comic/news/305199

僕らの鬱 (コミックジンガイ)

僕らの鬱 (コミックジンガイ)

肥溜めより愛をこめて (コミックジンガイ)

肥溜めより愛をこめて (コミックジンガイ)

この作品は「私は好きだけどおススメではない」ので自分の感想は書きません。

これはちょっとむき出しすぎて「マンガ」だと思えないんですよね。
「肥溜め」側のキャラが4人+1匹登場するのですが、みんな無茶苦茶です。

この前話題になった「鬼」とかと同じジャンル。
togetter.com

ただ、自分の苦しさを表に出すこともできなくて「同じような苦しみを代弁してくれてるマンガを見るだけで少しだけ楽になる」みたいな人だけが読むといいと思います。

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www.tyoshiki.com
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このあたりの作品が好きな人にはおすすめしたいです。

なんというか、「緑のルーペ」さんが好きな人とかにおススメです。
www.tyoshiki.com

「ブラパ!」をさらに救いがない状態にした作品といえます。

ブラパ THE BLACK PARADE(1) (ヤングガンガンコミックス)

ブラパ THE BLACK PARADE(1) (ヤングガンガンコミックス)



逆に言うと、上の作品紹介の部分でビビッと来ない人が読んでも
ただただ不愉快で胸糞悪いマンガだと思うのでそういう人は避けてください。


思春期は皆にあるけど、青春は平等に与えられるわけではない



私がこのブログでおすすめするのは「金のひつじ」や「聖☆高校生」のような作品です


聖★高校生 コミック 全11巻完結セット (ヤングキングコミックス)

聖★高校生 コミック 全11巻完結セット (ヤングキングコミックス)

(この違い、伝われ……伝われ……)

中学受験についてよく理解してない親とか子供より自分のメンツが大事な親に無理やり中学受験させられると本当に地獄

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今日はマジで体がしんどいので、明日これについてなんか書こう……。

togetter.com

平日4時間、休日8時間の勉強を強制

今現在は公立の中高一貫校が新設されてさらにエグくなっている気がする。/既存の高校の中学部ならまだ分かるけど(例:伊奈学中)既存の高校を潰して新設したのはさすがに意味不明。(大宮国際中)

ちなみに私は中学受験の際に「平日4時間、休日8時間の勉強」を特に苦だと思わなかったタイプですが、
単純に言うと「勉強が苦手ではなく」「公立小学校に絶望していた」からです。 
あと、中学受験している間だけは親との関係が良好だったのも大きい。(そのあとぶっ壊れましたが)

友達とかいて遊びたい気持ちが強い子とか勉強が苦手な子にはマジで地獄だろうと思う。


ただ都立高校から東大に合格している生徒が増えているからと言って、「高校からでも大丈夫だよ」っていう意見はあんまり賛成しない。

「東京は中学受験しないと良い大学に…」は私立側の宣伝文句。そんなことはない。高校受験からしか取らない都立日比谷、西、国立、戸山の4校で東大+京大に135名、2番手校の青山でも16名合格。早慶附属もある、高校受験からしかない高専の選択肢もある。高校受験から伸びる子もたくさんいるよ!

これは東京都のみ可能なテコ入れ政策の結果である(良い教師の独占&トップ校への優先配備)。
また、東京の私立の「高入生」の合格実績の弱さも大きな原因。
基本的に東京では中学に落ちたら死に物狂いで都立高校に行かざるを得ない。私立を目指してももう遅い。
そのくらい「中高一貫」カリキュラムに特化している。これは東京の特殊事情といってもいい。

実際、神奈川の方は東京と違って今でも私立の方が強い。

このため都立高校のトップは進学時点で相当難易度が高くなっており上位層が集まる。
また入学後もかなりしんどいので「中学までのんびりやって高校から頑張ろう」なんてイメージと全然違う。
むしろこっちのルートの場合、中学に入ってから6年間休みなく努力し続けることが求められる。
私立トップ校なら割と遊んでてても楽に国立大目指せるので、この辺りはどっちがいいとはいいにくい。

都立高校は「ちゃんと仕組みを理解した上で、家族としてフォローできるような良い家庭が、私立よりも得をできるルートとして」
選択する傾向が増えてきています。貧富の差を埋めるためではなく、より拡大する仕組みになっていると思う。



中学受験を頭ごなしに否定できるほど単純な話ではない。



明日用にはてブの意見で参考になりそうなやつメモしておく。(明日消します)

過剰な中学受験勉強に否定的

aureliano これ本質は学歴社会が問題なのではなく既に学歴社会ではないのに無駄な受験をさせられる事に子供達が病んでるという事。彼らはちゃんと最早学歴社会ではないと分かっている。大人の方がバカなのだ。

birdhorse 塾講師をしてた身からすれば、中学受験はクイズみたいな地の頭の良さを試される問題が算数だと多いせいか、掛けた勉強時間にたいして成果が伴わず辛いと思う。

Ta-nishi 中学受験に限らず、親が子供に自分の価値観の再生産やコンプレックス解消を押し付けるのは虐待よ

yom-amota 私の父親は40年ほど勉強を教えて飯を食っていたのですが、普通の人が勉強のできる集団に無理矢理入ったとしても大概は潰れる、と言っていましたよ

araikacang 小3の塾代超安く設定されてるから気軽に通い始めるんだけど、学年が上がるにつれ値上りし夏期講習だけでも数十万になる。親としても後に引けない感じになるんだよね。うちは4年でのんびり系の塾に切り替えた。

中学受験多少しんどくても肯定的

t-oblate 偏差値50前後の適当私立でも「内申をクソ教師に握られる」という理不尽を回避できるので、中高一貫自体は悪くないと思うけどな。内申点とかいうクソシステムをさっさと廃止したほうが良いのは百も承知だが。

mofumoguhoge 中学受験指導してる者だけど、ほとんどの子は、将来を見据えて、自分の為に頑張って、時には楽しんでやってますよ。頭が悪く、勉強の経験もない親が、子供に過剰に期待して、無理矢理させるのが悪影響なだけです。

yuichi0613 ブコメにあるけど、公教育の質を高められなかった弊害が極度な私立志望偏重に出ているように思えるよ/実際、公立校の教諭の質問題は目の前の課題

kpkpkpchang 子供に過度の期待をして…というケースには当てはまる批判なのだろうけど、子供が公立中学で揉まれたら生き抜けなさそうなタイプだから…という親子には何の解決策も示されていない気が。後者の方が多く感じるが。。

ender-flower うちの子はASD児なので中学受験させるし塾にも入れてる。色々な子がいる公立中でうまくやっていける子ではないから。/神奈川は公立高校の凋落が悲しい。湘南も翠嵐も私立の聖光栄光に敵わない。

toakai うちはブコメの内申取れないASD児なので私立中高一貫校に逃がしたパターン。入った学校は提出物とテストの点数だけで順位がつく明快システムなので成績が上がり本人も変わった。親は子供の特性を考えた中受の利用を。

特に関西や地方だとそんなに受験必要ないという意識の人多い(東京の空気が全然わからない)

georgew 要は大学受験で成功すればよいわけで、底辺校でなければ公立中高進学で十分だ。中学受験なんて今の時代まったく無意味だと思うね。関西圏だと私立中の競争率は昔に比べて総じて低くなってる。

shinichikudoh 公立中学しかないド田舎出身だけど同級生の何人かは国立大に行ってる。頭の良い人はどこにいたって頭が良い。


関西は東京と比べると受験に対する意識が非常に弱い。今でも中高一貫校でも高校から募集が普通に成り立つ程度には東京と比べてぬるい(一部のトップ校は除く)。
学校間の競争が弱いため大学受験における塾の存在感がやたらと大きいのも特徴。
なので、関西の感覚だけで東京の受験について語ってもまったく話がかみ合わない。「どの地域」の話をしているかとか自分の地域と関西・東京は違うかもしれないとかそのあたりは念頭に置いて話をする必要がある。



ja.wikipedia.org

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ルポ教育虐待 毒親と追いつめられる?どもたち (ディスカヴァー携書)

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教育虐待・教育ネグレクト 日本の教育システムと親が抱える問題 (光文社新書)

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乙女戦争完結お疲れ様でした

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この記事についてはシロクマ先生のコメントだけでいいと思うのだけど。

p_shirokuma やめるやめないはともかく「疲れる」という感覚を覚える余地があるのは、なにごとにつけ、健全なことだとは思う。

この件で「今更?」とか「名誉男性じゃなかったの?」って言って書いてるクソみたいなブコメがあってちょっと引く。トイアンナさんは前からリベフェミ名乗ってたし1年くらい前からフェミニズムの暴走については警句を発していたでしょ……。やっぱり記録って大事だな。

フェミニズムは間違ってなかったかもしれないけど「人」がダメだった

ちなみに上のまとめ、過激なフェミニストとアンチフェミニストの対立が一番激しかった時期でこの時のコメント欄は1000以上ついていましたね。今はその頃よりは落ち着いてますが、その時よりも漠然と「厭フェミニズム」のムードが出てきてる気がします。


もう何度も言ってますが、私はフェミニズム自体が嫌いなわけではありませんが、はてなフェミの人はクッソ嫌いでした。一時期しつこくこのブログにきてコメ残すので見てましたがもう面倒くさいので軒並み非表示にしました。

同様にアンチフェミの人も好きじゃないです。私はそもそも単純な二元論や極論好きですぐ群れたがる人間は軒並み嫌いなのです。


正直私ももうフェミニズムやアンチフェミニズムには近寄りたくない気持ちのほうが強い。そこで「ちゃんと理解しようとしないからだ」みたいに言われたら、普段だったらむかついて勉強しようとするんですが、もうフェミニズムの話題に関してははいはいそうですか好きにすれば?って感じ。フェミニスト全体としては否定的な印象を持ちつつ、個人的にしっかりしてるなと思う人はフェミニズム関係なしにちゃんと読む、という形になっています。



とにかくフェミニストを名乗る人たちに嫌な人が多すぎた。とくにはてなには。もういい加減「ナットオールフェミニスト」で擁護する気も起きない。そもそもフェミニストの方々が「ナットオールメン」を許さなかったわけだしその擁護は求めてないだろう。

一部であっても鉄華団のように「自分の利権のことだけ考えており、かつ暴力的な」集団であったり、フス派過激派のように「自分の教義に合わなければ既存の文化の焼き討ちや破壊を行う」みたいな人がそこそこいる状況だったよね。そういう人たちに対して制止しろとは全く言わないけど、代わりに良い意見を見ることができなければそりゃ当然のように反発を受けるだろ、と。

さらに言えば、これはこれで「フェミニズムはアイデンティティポリティクスの一つである」と割り切って戦ってれば別に正義云々の話にならなかったのに、自分から正義みたいなの語り始めるくせに、自分たちはその正義にもとるような行為をさんざんやってたんだからもう知らんがなと。
自分たちの攻撃はOKで、自分が攻撃されたら大げさにわめくみたいなことしてたら対等もくそもないし、戦ってるのに相手に手抜きを求めてるみたいで何がやりたいのって感じてしまう。そういうことしてたら「威勢はいいけど見込みなさそうだ」って支持を失っていくのは当然思うんですよ。
 

今って何やっても打ち上げ花火方式で持続性がなく、はあちゅうさんやマルクスさんみたいに炎上でも何でもいいから知名度を獲得しよう。ブームを自分が利用しようって発想の人以外は誰も得しないような流れになってる。社会を良い方向に変えようとする動きと真逆の動きに見える。

こういう人たちがどうにかならん限りは支持しようって気持ちにならない。

kkzy9 「安倍政権さすがにやばくないか?」と内心思ってても「安倍憎し」がキチガイ過ぎて一緒にされたくなくて言い出せない感じ

うん、そんな感じ。



フェミニズムは「不安利権」化することを防げなかった気がする

というか、あくまでネットの話ですけど、もうネットにおいてフェミニズムってまとめブログや、まとめブログ的な行動をとって知名度を獲得したい個人の養分にされちゃってる感じがして、その意味でももう手出しできないなと思ってる。

不安のようなものでも、組織化されると一定の「権力」を帯びるようになる。「利権」と呼んでも良い。不安利権は、やがてビジネスになり、政治的な運動の体を成すに至る。こうなるともはや無害ではない。

復興の妨げになり、差別の引き金になり、ヒステリーの温床になる。

不毛な議論の周辺では、不毛なレッテルが大量生産され、それらのレッテルが思考停止を招く。言葉が発明される。レッテル貼りが横行し、リストが作られる。かくして、議論は死に、論争は南京化し、真実は虐殺される。

https://www.tyoshiki.com/entry/2017/07/11/211040

一度「利権」化すると、は○まやJ○Nブログのような存在によって対立は煽られて断絶が加速していく

メカニズム的には以下の通り。

①特定の事件について、二つの対立する勢力が、互いに相容れない見解をぶつけあっている場合、議論は、空洞化する。歩み寄る姿勢を持たない論争は、平行線どころか、より対立を深める方向で推移するものなのだ。


②特に、対立する論敵同士が、事件を政治的に利用する目的で自説を展開した場合、両者の議論は、両極端に向かってむしろ分裂して行く。論敵がフェアな相手でないと判断した論者は、自分だけがフェアな態度でいると、論争に負けてしまうと考えて、結果、自らもアンフェアな態度で議論に臨むようになる。かくしてディベートは荒れる。証言は捏造され、証拠は隠蔽され、データは恣意的に引用され、テーブルをはさんだ両者は、相手を貶めることだけを目的に言辞を弄するようになる。


③時間がたつと、真相は事件の発生直後よりさらにわかりにくくなっている。わかりにくいだけではない。一般の人間にとっては、その事件に関わること自体がリスクになる。すなわち、「えんがちょ」だ。触れるだけで汚れが感染する、汚染源みたいな話題――○○○○は、既にそういうタームになっている。テーブルの両側に残っているのは狂信者のみ。一般人は一瞥を送ろうとさえしない。


④どちらか一方がウソをついているのではない。両者のいずれもがウソをついている。それも、真実のために、だ。両者ともが、被害や復興の実態を歪曲して伝えているのである。なんということだろう。

大多数はそれほど偏っているわけではないが、どっちつかずの意見を述べたら両陣営からたたかれる段階になったら辟易して去っていく。どっちが先にやりだしたかはどうでもよくて、こうなったときにはどちらも目的を達成できなくなるんだなって感じてます。


こういう記事もあるのね。
常識人は淘汰される? ネットの風潮を左右する”ヤバい人バイアス”とは - トゥギャッチ


フス戦争は、過激派が既存体制と組んだ穏健派(ウトラキスト)に滅ぼされて終わった

フス戦争において目立ったのは過激派のターボル派・オレープ派・シロッツィ・アダム派であるが、これらは内ゲバを起こしたり外部からの援助を受けられなくなって徐々に衰退していった。(ちなみにヤン・ジシュカはシロッツィ)

歴史で勝利を収めたのは貴族勢力を中心とした穏健派のウトラキストであった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%8B%E3%83%A3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%83%A5:emebd

世界を単純に二分化するような人はこれからお呼びじゃなくなってほしい

宗教という横軸だけで見ると、貴族と民衆という縦のラインがおざなりになってしまう。男と女だけで見てる人とかはこれと同じ危険性を感じる。

逆に鉄華団みたいに上と下の関係だけで見てると、それはそれで横のつながりを持たないために滅ぼされたりする。

世界を一つの軸で単純に二分して自分と違う側に憎悪を向けるとかいうDQ1の竜王みたいな世界観の人は、今後の多様化していく社会にとって世界の敵扱いされてもおかしくないと思うので、違ったやり方を模索していってほしいなと思ったりします。

乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ : 12 (アクションコミックス)

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乙女戦争完結お疲れ様でした。

中学受験の話(1) 自分の子が中学受験に向いてるかどうかの判断はかなり重要

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「教育虐待」って、まぁ受験勉強悪玉論の人には何ともお手軽な攻撃用ワードが用意されたなって思う。

受験勉強悪玉論者さんからしたら、今後は全部このワード持ち出せば子供の味方っぽくふるまえるしとてもありがたいんだろうなと思う。

けど個人的にはちょっと複雑な気持ち。

もちろんこれは問題なのでもっと認知されてほしいんだけれど、一方で、現状についてあまり情報なしに一語で安易に理解した気になられてほしくないなという気持ちもあり。うーん。



とりあえず思いついた話をダラダラと情報発信していこうかなと

①まずは昔から変わらない要素について。
②中高一貫校と、公立の進学校の比較について
③そのあと最近の中学受験やカリキュラムの多様化とか
④高大接続に関する混乱とか
5 逆に中学受験しない保護者の人が知っておきたい情報あれこれとか

そういう話を書いていけばいいのかな。


みなさんがどの程度ご存知かわからないですが、個別の学校については真剣に受験を考えてる保護者の方のほうが私よりよほど詳しいと思うので間違いとか訂正箇所があれば遠慮なく突っ込んでくださいませ。


中学受験は向いてない子にあまり上を狙わせるとエグいことになるよね

残酷だけど、中学受験については努力が確実に報われるとは言えない世界だと思ってます。


実際、中学受験で偏差値60以上の受験を目指した人はわかると思うけど、中学受験って難関校になればなるほど「短時間に大量の問題を解く能力(瞬発力)(パターン認識力)」が問われることが多いです。 


これはある一定レベルを超えると向き不向きが露骨に出るんですよ。頑張ればだれでもできる、みたいな話とちょっと違う。 発達の差や助走距離の問題もあり個人差がかなり大きい。さらに、言うまでもないですが国語力が低いとそれだけで学習スピードに差が出ます。ここは家庭における教育環境がもろに影響します。

「向いてる子」の中でスピード勝負をするので、向いている子であってもめちゃくちゃ演習が必要になります。まして向いてない(じっくり考えるタイプの)子がいくら頑張っても、問題傾向が合ってないと中学受験に関しては厳しいと思う。

また、早くから始めてるかどうかも露骨に差が出ます。大学受験と違い小6から始めてジャイアントキリングを達成するのはかなり困難です。小学校で習ってないことが非常に多く、

①知らないことを大量にインプットして②繰り返し練習して身に着け③それを高速で処理する

という段階までこなすのを1年でこなすのは至難の業です。基本的に社会・理科以外は小4で小学校範囲を一通り履修し、小5・小6では小学校以外の内容の習得及び、既習内容の定着・演習に費やせるくらい余裕を持つことが望ましい。 理科などは塾に入ってゼロから学びなおし、となる場合もありますしね。

まとめると

一定レベル以上の中学校を受験する場合

①遅くとも小4あたりからは受験勉強を始める必要がある
②発達の程度や家庭環境などの要因で、小4時点でまだ準備ができてることとできてない子がいる
③さらに問題傾向の偏りのせいで向き不向きが大きく影響する(今はこれがだいぶ緩和されてきています)

さらに向いてる子でもギリギリまで頑張っているため、向き不向きを努力の量で埋めることはかなり難しい

ということになります。

大学と比べて受験倍率は高くないように見えますが、これは上で述べたようにまぐれを期待しにくい上、受験機会が限られるので一定水準以下の生徒はあきらめざるを得ないからです。


なので、向いてない子供には絶対に無理をさせてはいけない。
そういう子には大学受験に狙いを再設定して中→高の流れを考えたほうがいい。

のだだけど、それを親が判断できるかどうかというとすごく難しいと思います。ある程度のレベルまで真剣にやらないと向いてる向いてないのは判断ができないし、子供がどの程度真剣にやったかはテストの結果だけからでは判断ができない。

そうやって判断が難しい仲、「向いてない子の親」でかつ「子供の向き不向きがわからない」ほど親が子供の限界を超えて頑張ってしまう傾向があり、塾は商売なのでスポンサーである親を後押しするようなことしか言いませんからその無茶が加速します。 さらに、小6では年100万以上の負担になることもあるため、親としても妥協が難しくなってきます。

そういったことの積み重ねから悲惨なことが起きるわけですね。

それにしても東京は異常だわ……

下であらためて書きますが、関西は中学受験率は10%弱です。
しかも、トップレベルの進学校への受験者層が限られ、全体的に合格倍率が低いため数字以上に平和な雰囲気です。関関同立の附属校やマンモス校の人気は非常に高いですが、最近の傾向として「受験機会が複数回ある」や「入り口の多様化・特定科目の優遇」などの仕組みがあるためそこまで切迫感は強くない印象です。

※その代わり、トップ層の生徒の目指す先が灘・甲陽・洛南・東大寺・西大和・白陵などといった少数の学校に絞られるためトップ層だけでみたら関東に劣らぬくらい競争は厳しいです。大阪は特に公立校進学志向が強くなっており、名門である大阪星光や清風南海も受験一辺倒ではなく英語推しなどに舵を切っている印象があります。

学校間での競争は激しいのですが、取り組み面などは東京の後追いになっておりレベルの高い生徒は昔からやることがそんなに変わらないのでその点も東京よりはありがたいですね。

東京は学校におけるキャリアパスの多様化だのe-portfolioがどうだのといろいろと面倒くさくて情報を調べる保護者の方の負担が関東とは比較にならないと思ってます。まして合格倍率も関西より高いのでそりゃしんどかろうなあ……



学校目線で受験を描いたマンガ……は難しいよね

最近はマンガでも中学受験を丁寧に扱うマンガが出てきました。

「二月の勝者」って塾業界のホンネで語られた中学受験ものとして、特に難しい「中堅レベル層~トップ未満層」の指導の話や「金銭面」の話メインで語られているのでとても面白いと思っています(労働環境的にはもっとえぐいけどね)。これはドラゴン桜が全力でトンズラこいた部分でもあるので、ドラゴン桜のせいで歪んだ受験勉強観を持っちゃった人へのアンチドーテとしてもおすすめです。

ただ、二月の勝者もそうですが、こうしたマス媒体で出てくる情報はだいたい関東がメインなんですよね……。あと「学校」目線じゃない。今それぞれの学校は「大学受験改革」を中心に国の方針変更に振り回されつつ、子供たちのために何ができるかを模索しています。この部分こそちゃんと描いてほしいなといつも思います。



とりあえず、私は関西に住んでるので「大阪進研」などの情報を確認しつつ関西の受験状況について簡単にまとめます。

2020年度受験用中学受験ガイドブック(関西版)

2020年度受験用中学受験ガイドブック(関西版)

まずは基本的なデータ部分から。

(1)受験者数について
・関西二府四県での小6児童数自体は18万人弱で推移。
・このうち、中学受験をするのは10分の1。
・大阪・兵庫・京都が受験率高め。滋賀は3%しか中学受験しない。
・男子校・女子校・共学の比率は1:1:3程度。

いったん下げ止まっているが今後も減っていくことは確定している。
保護者の家計や教育費の値上がりから、受験率の常翔も期待できない。
https://resemom.jp/article/2019/06/10/50927.html


(2)学校別受験者数について
学校によって勝ち負けが明確に出ている

・半数以上の学校は受験者数が減少。前年比で4割減となることも。

・二極化が進んでおり、偏差値60以上の学校は安定傾向だし
 偏差値が低くてもマンモス校は受験希望者が増加。
 一方でボリュームゾーンである偏差値50~54の学校は減少。

・灘や甲陽、東大寺・清風南海などのトップ校だけは受験希望者減少。西大和や洛南高等学校附属は堅調。


(3)どういう学校が選ばれているか→保護者は大学教育改革が不安で仕方ない
・進学校は安定して強い。どんな変化が来ても基礎力がまず大事。

・21世紀型教育への対応で実績や設備が整っている学校も強い。
 特に英語教育に関しては入試制度の段階から優遇がある学校が増えている。
 ほかにもAL・ICT・リベラルアーツ教育など特化してる学校も多い。
 
・2020年からは小学校でプログラミング教育も必修化されるが
 こちらについてはなぜか保護者の反応はかなり薄く
 ネットを駆使できる保護者とそうでない保護者で露骨に差が出ている。

・クラブ活動による差別化は中学では限定的な印象。
 N高校の「投資部」やその他ロボット部などの取り組みは高校段階で大きく目立つ。
 とにかく高校の生き残り合戦がえぐいことになっている。

・公立は自治体の取り組みによる格差がかなり大きいのだが
 最初から公立志向の保護者はあまりこのあたりに関心はない。
 

・大学受験改革への不安から、大学附属校を志望する保護者が激増。

保護者の方は偏差値だけでなく
①「大学進学は大丈夫か」という点と
②「将来役に立つことを教えてくれるか」の二点について
学校がどうこたえるかシビアに評価している。

学校自身の変化への対応力や発信力がとても重要。



とかこのあたりは最低限理解しておいてほしいかなと。

中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ 新装版 (日経DUALの本)

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中学受験 まんがで学ぶ! 国語がニガテな子のための読解力が身につく7つのコツ―――説明文編

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中学受験の話(2) 「そもそも、何が難しいんですかね?中学受験って」についてガチで説明する

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www.tyoshiki.com

という記事を書きました。

親が中学受験の難しさをよく理解せずに、勝手なイメージをもって子供に中学受験をさせるのはかなり危険

これについて興味深い質問をいただきました。

そもそも、何が難しいんですかね?中学受験って。

例えば、大学受験の経験だと…露骨に問題が日東駒専とマーチの間、地方国公立と、旧帝ぐらいで違いが出てくる。日東駒専まではそんな難しい問題出ない代わりにちょっと多くて面倒だったり、記述問題自体がすご~く少ない感じで…みたいなのがあると思うんですよ。それに対して、中学生ってそんなに問題に露骨に難易度差があるように見えなかったです。

「瞬発力」とか「小4から準備」とか「レベル高いところだと適正が」とか出てきてるけど、なんかイメージがし辛い。だから、何がどう難しいかがわからん。そんなに勉強しないといけない理由がよく見えない

これについて、少し長いんですが真剣に回答してみます。

わかりやすさ重視で少し誇張しているのと、記述式が増えてきた今はちょっと事情が変わってきてます。でも大枠は間違ってないと思います。もちろん私の理解が偏っている可能性もあるので、うのみにしないで、ほかの人の意見なども探してみてください。


「なぜ中学受験が難しいか」=ゲームに例えると「クリアできるのは当たり前でそれだけでは物足りずにRTAやってるようなガチ勢」と勝負しなければいけないから

そうですね。問題の難易度が異常に高いというわけではないです。

まじめな話、〇〇さんが例えば今灘中とか洛南中の算数の問題解こうと思ったら、もちろん全然簡単ではないけど意外にできる問題があったりすると思います。(すごい発想力が必要な問題もありますが、それらは捨てることも可能です) 少なくとも答えを見ればあ、なるほどって納得できるレベルの問題は結構あるはずです。


ただ、実際に試験時間内に解けって言われたら、練習してない人は2割か3割しかできないんじゃないかなと思いますね。


例えば灘中の場合、合格最低点が6割くらいなんですが、時間内に6割取ろうと思ったら相当厳しいですよ。序盤の問題あたりは何度も類似の問題パターンの練習こなして「思考せずに解き方が思いつく」くらいになってないとまず無理です。


①灘の算数の問題見て難しいなーとか言ってたり一問当たりに10分とかかかっちゃうレベルの人はそもそもお呼びではない。半分くらいの問題は考えずに道筋のイメージが浮かんでこないと厳しい。そのレベルまで徹底的に反復して定着してないと門前払いです。なので「教育」とは別の、格ゲーのコマンド練習みたいなものが必要になってきます。それが苦痛だと思うようなら向いてないです。


②そこまでやっても時間内に全部とくのは無理です。本当に難しい問題もあるし。なので、後は自分が解ける問題と解けない問題を瞬時に見極めて無理な問題は捨てるのも大事。この2つを組み合わせて、制限時間内で何点取れるかっていう最適化を繰り返していきます。これによって、最初は3割くらいしか取れなかったのが65%から70%までできるようになります。RTAみたいなもんですね。


このようにトップ校ほど「加算法」「ちりも積もれば」の世界なんです。世間の人が「優等生」とかに抱いてるスマートのイメージの逆です。すごい泥臭い世界です。自分が確実に得点できる塵を集めて6割、7割にしていくんです。この過程を心を折らずに、むしろ楽しんで続けていける人が一番受験に向いています。


〇〇さんが言う通り、中学の問題は大学ほど問題そのもので異常に差別化されてるわけじゃない。だからこそ、単に難しい問題ができればいい、みたいな話じゃなくていかに制限時間内で高得点をとれるかという高度なゲームみたいになってるんですよね。


あと単純に合格者数少ないから入り口が狭いです。バイオハザード7とかで、普通にプレイしている人なんていなくて、みんなRTAにチャレンジようなガチ勢が500人いる中で、さらにそのうち上位165名しか合格できないって考えてください。どんだけ厳しいかわかると思います。



こう聞いたら子供や親によって向き不向きがどれほどはっきり表れるか分かると思います。普通に楽しんでプレイしたいだけの人には少なくともトップ校狙うのは向いてません。


「できるだけ高得点でなければ」「100点満点から難点間違えたか」という考えの親はだいたい子供をつぶす

ここすごい大事なところなんですが。子供がそういう「最初は低い点だったとしてもめげずにコツコツ積み上げる才能がある」とします。 しかし親がその重要性を理解できてなかったり反対の考え方だったりすると、親が原因で子供が才能ごとつぶされてしまいます


保護者の方々で受験勉強やったことないと、学校の定期テストのイメージしかないせいか、勉強というものを「100点をとる勉強」のイメージで考えてたりします。なんか勉強できる人間はスマートなもんだと勝手なイメージを持っています。これほんとに受験ということを考えると害でしかないです。

もちろん、一つ一つのことをきちっと理解して積み重ねていくのは必須です。復習テストでは100点を取れるようにしよう、ってのはわかる。でも、模試とかでテストの点が低いのは当たり前ですし、そこで子供に対してキレる親はただの邪魔です。間違いなくこういう親だと子供は地獄を味わいますね。(浜学園の場合、オープン模試だと高得点取りやすいですが、志望校別模試は本当に難しかったです)


子供が中学受験に強いマインドセットを作れるかどうかは、親の考え方が非常に重要になる

復習になりますが、一番いい子供のマインドセットは

①どんどん問題に取り組んでは間違えて
②わからんかったらすぐ答えを見たりどんどん質問して「理解して」
③間違えたりわからなかったところはその場で何度も繰り返して説きなおして定着させる

です。

学校では質問できないけど塾だと質問できる子とか結構います。間違いを恐れずガンガン問題に取り組んでいく子とこういうタイプの生徒と間違えることを恐れて一問ずつ慎重に取り組むタイプの子だと時間当たりのパフォーマンスが数倍違います。

「答えが決まってる問題」なら、最初に解ける必要は全然ないんです。最終的にできるようになればいい。記憶のメカニズムの関係上、最初はどんどん間違えた方が定着しやすいですし。特に入門・応用レベルの問題でいちいち立ち止まって時間をかけるのは無駄。そういう「じっくり時間をかけて解く」なんてのは「発展」「実践」の時にやればいいんです。どうせ山ほどやらなきゃいけないことがある。


むしろいちいち躓いて気落ちしてたらすぐノイローゼになります。



このように「最初はできなくて当たり前」であり「できないところをどうやって理解させるか」という②段階の手助けを周りがどれだけできるかが重要なのだってのを親が理解してるかどうかが子供にとって致命的に重要です。

絶対に子供ごとに苦手な分野があって悪い点を取るときはある。

①その時にいかに励ましたりフォローしたりできるか。
②わからないところがあった時に、それを質問できる先生とか友達が周りにいるか

そういうところを理解してる親と、そこで子供を責めたりパニックになる親では子供に与える影響が全然違う。
テストの点しか見てなくて、子供が何が得意で何が苦手かを理解してない保護者の方結構いますけど、
そういう保護者の人は、子供のせいじゃなくて自分が受験の最大の障害になってるって自覚を持ってほしい。

親が教えられればベストですが、そうじゃないなら「先生や友達」の助けが必要だって自覚してほしい。
よく周りの人間を敵視して自分の家に囲い込もうとする親もいますけど、これも自覚なく害をなしてるケースが多い。


中学受験トップ校合格する生徒は、7割から8割は間違えることは全然平気です。
あってるか間違ってるかなんかどうでもいいからとにかく解いて、
答えを見て、理解して、定着させる。 定着しないまま後に回さない。それができるのは、親の力がかなり大きいです。


逆に、①のテストの点ばかり気にして②③をおろそかにしたり子供を叱る親の場合
どんどん「わからないことにくよくよする」「間違えたことにびくびくする」みたいな性格になって
親のせいでどんどん勉強の効率が落ちていき、ますます勉強ができなくなっていきます。


正直中学受験って子供もめちゃくちゃ努力が必要ですが、
子供が努力するためのマインドセットづくりは親の影響が9割くらいあると思ってます。
親が受験勉強というものを理解していたり、最低限子供の邪魔をしないように気を付けないといけない。
親のせいで子供がだんだんできなくなって、しかも自分が原因であるという自覚がない親が
子供の成績が思ったように伸びないことにいら立って、子供をよけい苦しめる、とかいう悪循環が結構発生します。


教育虐待は「親の受験に対する無理解」が大きな要因を占めている(正しく理解してれば少なくとも「虐待」にはならないはずです)

教育虐待というのは結局のところ親の考え方が根本的に間違っていていることが一番の問題です。

はてブの素人意見を見ても、世間の人たちが教育や受験について、よく知らずに「勝手なイメージ」を持っている人が多いというのはなんとなくわかります。


中学受験は必要かとかそういう話はまた記事を分けて書こうと思いますが
肯定するでも否定するでもそれはどちらでもいいので、適当なイメージじゃなくてちゃんと理解してほしい。
間違ったイメージをもってそれを子供に押し付けるようなことだけはしないでほしい。



非効率的で、やる気をそぐやり方を子供に押し付けておいておきながら、成果が上がらないと言って子供に心理的プレッシャーをかける親は本当に最悪です。また、先の記事で述べたように中学受験には「そもそもスタートが遅かったり、向き不向きがあったり、塾の先生が合わなかったり」と子供自身の努力以外にいろんな不公平な要素があります。それを子供の責任だとして子供を責めるような親にならないでほしい。自分の無理解によって望まぬ結果になって、それを受験とか子供のせいにして自分の責任から逃れようとする親にならないでほしい。それは誰も幸せにならない。



子供に中学受験をさせると決めたのであれば、親は子供をきちんと応援してほしい。子供を応援するなら正しい方法で応援してほしい。応援している「つもり」で子供を苦しめることのないようにしてほしい。それでも向いてないなってなることは多いので、絶対に子供に無理をさせないし親も無理をしない。子供のことを大事に思うなら、「子供の将来」という目に見えないものを追いかけるだけじゃなくて目の前の子供が今楽しそうにしてるかどうかをちゃんと見てあげてほしいなと思います。


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塾を舞台にしたドラマとその原作。将来子供の受験考えてる人はぜひ読んでみてください。

中学受験の話(2)おまけ 教育虐待について

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中堅向けの進学塾を舞台にした「二月勝者」という作品がある。

この作品では2巻で、塾だからこそ生き生きできる子供たちがいるのだというエピソードを紹介し、3巻では子供たちの勉強へのモチベーションとは何かを描いた後、4巻で「教育虐待」についてのエピソードを登場させている。


高校受験や大学受験しか経験がない親が、偏差値58以上の中学校を子供に受験させようとする時に問題が起きやすい

ひとつ前の記事で、トップ校受験(偏差値65以上)では中堅校受験とアプローチが大きく変わってくる、という話を書きました。

この漫画ではさらに偏差値55以下とそこから上のレベルは完全に別だと語っています。

f:id:tyoshiki:20190627223543p:plain

ルールを理解せずにただコツコツまじめにやっているだけだと偏差値55~58でいったん停滞期が来ることがあります。そこから上は個別の単元だけではなく広い単元の基礎がすべて身についていることが必要になるからです。

これは高校受験や大学受験しかやったことがない親の人が結構見落としがちです。下手に大学受験でいい大学に受かっている親の場合、ここで自分の子供が思ったよりいい偏差値を取れないとルールの違いも判らずに怒ったりします。

まして、自分がまともに受験で成功しておらず「子供だけはいい学校に通わせたい」と思っているケースはさらに危険でしょう。勉強してない親ほど、自分は勉強してないのに勉強量と偏差値を一直線のものだと勘違いしがちなので。(実際は階段状というか、マラソンの第一集団、第二集団みたいな感じになります)


準備もせず、塾の計画も無視して受験問題をやらせ、思った通りの点数が出ないとキレる親

この4巻の親は、さらに「まだ準備ができてないのに」塾の計画を無視して自分の子供にだけ先に受験問題を解かせます。しかも時間まで本番形式で。

何にもわかってない親がやりがちなやつ(゚∀゚)キタコレ!! 特にマンガ内で説明はされていませんが(したほうがいいと思うんですが)、この親は中学受験どころか大学受験の経験もないのかな?


そして、「子供が塾のテストでは偏差値60以上取っているからこのくらい大丈夫だろう」と勝手に考えて偏差値50代の本番試験を受けさせ、初めての挑戦なのに思った通りの点数が出ないことでキレて子供に当たり散らす。

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ちなみに、この子供はそれまで親のいうことに忠実で「偏差値60以下はクズ」みたいな教えまで素直に受け入れてほかの子供を馬鹿にするような言動をしていた。そのためよりどころである「偏差値60以上であるという自信」や「親の承認」を失ったことで孤立し、精神崩壊寸前まで追いやられます。

マンガではここから先はあまり掘り下げずにあっさり解決してしまっているのですが、これはかなり根深い問題なので、ぜひ実際にマンガを読んでみて、自分が親だったらどうするか、とか考えてみほしいです。

二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (4) (ビッグコミックス)

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教育熱心だけど受験のこと知らないで思い込みだけで子供に厳しくする親はかなりダメ

先の記事でも述べた通り、いきなり本番形式に挑戦したら、実力がある子でもかなりの確率で悪い点になります。時間をかければ一つ一つの問題を解ける、ということと本番で何点とれるかは別の話だからです。

最初に失敗し、本番の難しさを知ったうえで、計画的に点数を上げていく。こういうメンタル面でのフォローや計画を立てさせるために塾講師とかチューターがいるのであり、この親はそこで完全にやってはいけないことをやってしまっている。

教育熱心だけど受験のことよくわかってなくて、とりあえず子供を勉強机に向かわせたり点数が悪かったら叱ればいいと思ってる親はマジで「銃殺すべき無能な味方」です。ハガレンで部下に殺されてたあの人。しかもその無能な味方が司令官だったら部下である子供は死ぬしかない。

良かれと思って自分の子供を苦しめる親になってしまうって悲劇すぎるやん……。


今後、ネットとかで、受験経験がなかったり、昔の経験だけをもとに語るアフィリエイターが誤った情報を流せば流すほどこういう悲劇が増えるような気がしてちょっと怖い。医療問題だけじゃなく教育に関しても情報の質はかなり重要だと思う。


学校不信論とか塾不要論とかはすごい良くわかるけど、本当に慎重になってほしい

親は親で学校や塾で嫌な思いをしたり自分なりの成功体験を持ってると思います。でもよかれ悪かれそれはバイアスだし子供に直接適用するのは危険です。私のこの記事だってバイアスとか私情がかなり入っているはずです。

私自身は、塾は必ずしも必要ではないと思ってます。でも「経験のない親がなんとなく思い込みでやる」よりはましだと思っています。塾はどういうところが得意で、親はどういうことができるか。オンライン映像授業や通信添削はどうなのか……。

今はいろんな選択肢があるので、0か1かで考えないでほしい。「何が必要か」を理解したうえで、それぞれの特性をよく知って子供のために最適なポートフォリオを組んであげてほしいなと思います。


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「二月の勝者」5巻  「受験が親と子供の二人三脚である」の意味がようやくちゃんと描かれる

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5巻は今までで一番面白かった。


というか、5巻まではあくまで寄り道というか下準備みたいなものであり。
この巻からようやく本格的な受験勉強がようやく始まった、という印象です。

4巻までは受験「以前」に親が子供のポテンシャルを邪魔する存在にならないようにするための話だった

とにかくこの漫画は想定読者が「保護者」であるとはっきりターゲッティングされており、つまり「親がどういうことを考えなければいけないのか」を描いているといっていい。

その上で、4巻までは受験以前のレベルの話だった。

具体的には「子供をダメにする親」のパターンとして

「勉強は中学に入ってからでいいと思ってる親(1巻)」
「どうせうちの子には無理だと思ってる親(2巻)」
「虐待的に子供を追い詰めてつぶしてしまう親(4巻)」
「緊急回避的に塾に通わせているだけの親(4巻)」

などを描き、こういうふうになってはいけない→こういうふうに考えるべきだ、と促してきた。
子供たちもどちらかというと「下のクラス」「偏差値55以下」の生徒に寄った内容になっていた。


5巻からようやく「選抜テスト」の結果最上位のΩクラスに選抜された生徒を中心にして「受験に前向きな親」を後押しする内容になっている。



5巻での親のミッション1:「6年生の夏休み」に向けて受験を完全に「自分事」にさせること

さて、ここから本当の意味で学費以外での「親と子供の二人三脚(役割分担)」がスタートします。

(親は焦っているのに子供にそれが伝わらない。そんな時に)
おススメの言葉があります。それは「勉強のことに関してはあなたにまかせているからね」

私は「せっつけ」とは言っておりません。親が子供に口を出すと、そのあと喧嘩で1、2時間は勉強にならないですよね?

「勉強しなさい」「〇〇しなきゃダメでしょ!」「どうして〇〇しないの」などの言葉かけは、ご自身の不安をお子さんにぶつけているだけ。

いつまでも口を出していたら、「やらされている」という気分から抜けられない。「この受験は親のものではない自分自身のものなのだ」と自覚させないと。

それはまさに「今」。

「今」!お子さんにもっとも必要なのは!受験を自分事にさせることです!

というわけで、親は焦りつつもその焦りを子供に直接ぶつけず子供が自分から進んで勉強をするようにしなければいけないと語られています。

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その橋渡しとして、塾という存在が重要になってきます。


5巻における親のミッション2:12歳の子供のメンタルを支える「受験プラン」をこの時期から準備し始めること

第一志望校以外の併願校、安全校なども含めて考えておくこと。
親にとっての自分事はむしろこちら側にあると考えてもいいと思います。

私、受験って。本人さえがんばればいいと思ってきたけど。
思ったより大人の作戦が必要で……親の責任重大じゃない…! 

怖い……!

この「子供は子供で頑張る」「親は親で頑張る」という役割分担の意識があれば「自分は子供のケツをたたくだけでいい」という認識から虐待につながるようなことは防ぎやすいでしょう。この受験プランについても塾の先生というのは非常に重要になってきます。



「勉強さえできればいい」「子供を頑張らせるだけでいい」と考えている保護者の方は、ぜひこの2つの役割を頭の片隅に置いておくといいと思います。



5巻の後半では「合宿編」がスタート

ここではいつもの吉祥寺校以外にも他校の生徒などが集まって合同合宿を行います。

私は自分が受験したときには合宿なんぞなかったので、このパートはなんも知らない人間として楽しみたいと思います。


合宿編ではもともと才能があってレベルが高い生徒と、スタートが遅れたり、才能がないけど努力で何とか頑張ってる生徒のコントラストが描かれます。

先の記事でこういうコメントしてくれてる人いましたけど、

ちなみに俺は小5から日能研だったけど御三家入ったよ。塾行くのは楽しかったけど宿題なんか一つもやらなかったし他の習い事もいっぱいしてた。結局才能とモチベーションが全て。

安心してください。ちゃんとあなたみたいな存在がいることが描かれてますよ(笑)


f:id:tyoshiki:20190627233604p:plain

理社を遊び感覚で覚えて、
算数の難問を鼻歌混じりで楽しく解く。
こんなテンションで偏差値60に乗せるやついるんだよ。
ねえ神様、やんなっちゃうよね。

そんな感じでいよいよ話が盛り上がってきたので、直接受験が関係ない人でも、今からなら読んでて面白い話になっていると思うのでかなりおススメできるようになってきました。続きも楽しみ。

中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ 新装版 (日経DUALの本)

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中学受験の話(3) 受験は「親が子供へのかかわり方を深く考える」ためのイベントとして活用したい

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今までが「中学受験はむずいよ」「中学受験なんてろくでもないよ」と、ネガティブよりな話ばかりだったので、今回は中学受験の良い面や「あってる子には大学受験よりはるかに楽だよ」という話も書いておきます。


中学受験で生じる問題の4割くらいは親の勘違いや無知や考えの甘さなどが原因(※個人の感覚です)

ここまで私は、親が「大学受験と同じだろ」とか「俺はもっと楽にできた」という自分の経験をもとにして、「自分とは違う子供」に対して合わないやり方を押し付けるのは危険だという話をしてきました。

一行で言うと「ちゃんと自分の子供に合わせて考えるようにしましょう」っていうシンプルな話です。

んで、だいたい自分の考えを押し付ける人って成功体験がある人なんですよね。

自分の経験とか思い込みで「中学受験はぬるい」「大学受験と同じだよ」って思ってる。なので、そういう体験がある人はめっちゃバイアスかかってるから子供とか周囲にそれを押し付けないように特に気を付けてねってつもりで記事書いてきました。

ただ、親が考えなしに小5から始めさせて子供をせっついたりするのではなく「親として何をするべきではないか。逆に何をすれば支えになるか」「塾にはどういうところを期待するか」といったことを意識できるのであれば、中学受験は子供にとってだけではなく親にとっても非常に価値のある体験になります

保護者にとって特に重要な2つの役割については下記の記事で紹介しています。


受験は「親が子供へのかかわり方を深く考える」ためのイベントとしてとても重要

大げさな言い方になるかもしれませんが「親と子供が一体となって目的を共有し、一つのプロジェクトとして何かに挑戦する大きなイベント」って、日本だと受験以外にどういうものかあるでしょうか?

部活動?ゆるキャン?海外旅行? なんでもいいのですが子供が自主的にやりたいことがあって、それを親が応援するという関係ができてるなら、無理して中学受験をする必要はないかもしれません。一方で、そういうのなしで「とりあえず子供は自由にやらせとけばいい」って態度をとり続けた場合、親はいつ子供の自主性を尊重できるようになるのでしょう。

なので、生得の「親子だから」という条件だけに依存するんじゃなく、「目的」を共有して濃密なコミュニケーションをとる機会として受験というものを考えてみるのも良いと思います。少なくとも私の家庭の場合は、中学受験をやっているときが一番家族のなかでコミュニケーションがありました。*1

マンガなどでは、受験頑張ってる層ってやたらと親が子供に無理やりやらせてるみたいなイメージで描かれますが、上手くいってる家庭って割と親子が「役割分担」して子供をうまくサポートしてることが多い。「そんな余裕なんてないよ!とにかく縛ってでも子供に勉強させなきゃ!」ってなってる家庭があるとしたら、そもそも「難易度の見積もり」「計画の立て方」「家族としての目的」とか、どこかの地点で盛大に躓いてるんじゃないかと思います。

ゆる中学受験 ハッピーな合格を親子で目指す

ゆる中学受験 ハッピーな合格を親子で目指す

女の子の「自己肯定感」を高める育て方: 思春期の接し方が子どもの人生を左右する!

女の子の「自己肯定感」を高める育て方: 思春期の接し方が子どもの人生を左右する!

スゴ本ブログで紹介されていたのを読んで知ったのですがどちらも超おすすめ本です>

中学受験を通して学習の姿勢を定着させておくと損することはまずない(算数を除く)

というかもちろん合否は大事ですが、中学受験って無理のない範囲でやっておく分には損はないと思ってるんですよね。(上を目指すのは子供に適性があるとわかってからでいいと思います)

別の記事であらためて紹介しますが、
中学受験で学ぶ範囲は「偏差値55以上の学校の算数を除いては」基礎知識やその後の知識を得るための土台となります。つまり学んだことが絶対に無駄になりません
・また、受験を通して「計画的に勉強する習慣」を早めに身に着けると後が楽になります

ぶっちゃけ子供が勉強嫌いになる要因としては

①周りの友達が勉強できることを馬鹿にしている
②子供のころからスマホゲーにはまってしまう
③学校の先生のレベルが低くて勉強がつまらないものにしか思えない
④親や塾が実力以上の無理や、合わない勉強法を強制してくる

といった要因が大きいと思ってます。(最近は①や②が特に深刻)

「受験」といっても学習塾に通う必要はないし、「高いレベルの学校を受ける受けない」は置いといて、無理のない範囲で勉強させておくのはすごい大事だと思ってます。

そういう意味だと、私は学習漫画でもスマイルゼミでもスタディサプリでも公文でもなんでもいいから「勉強が好きになるきっかけ」だけは絶対に小学生のうちに作っておいたほうがいいと思う。
私は幼稚園~小学校低学年ならこどもチャレンジやスマイルゼミ、小4~小5ならスタディサプリをお勧めしますが、それ以前に学習漫画とかのほうがおすすめかなー。


頭のよい子が育つ本棚

頭のよい子が育つ本棚


スマイルゼミやスタディサプリの活用については今後ご説明していくと思いますが、とりあえずキャンぺーンやってるのでリンクだけ貼っておきますね。
スタディサプリ/塾平均より年間24万円お得!? 月額980円(税抜)/テキスト代無料

◆スマイルゼミ◆中学生向け通信教育


参考までに書いておくと、私自身は中学受験の際は浜学園に通っていました。中学は一切塾通いなし、高校の時はZ会です。今の私は塾業界のことがかなり嫌いになっているので、なんとかして今の塾の仕組みぶっ壊したいなーと思ってます。とくに東進とか東進とか東進とか(私怨)

まとめ せっかくやるなら家族の絆を強める「イベント」として活用しましょう

受験やることで家族間がギスギスするの本当に悲しいからやめましょう。

中学受験の段階では向き不向きがかなり大きいし、この時点で人生決まったりはしない。受かればもちろんそれに越したことはないけれど、中高6年のほうが長いので、それらを活かせる知識や姿勢を作り、なによりも家族の関係を強固にするためのイベントして活用してほしいなと私は思っています。

<少子化の時代に今でも定員割れ起こしてない学校はその時点で何かしら魅力がある学校ですので。それが子供にあってるかどうかを考えるほうが大事よ>

桜井さん、うちの子受かりますか? ―中学受験 親の悩みにすべて答えます

桜井さん、うちの子受かりますか? ―中学受験 親の悩みにすべて答えます


おまけのおまけ 実は親が過剰な重圧をかけず逆にメンタル面でサポートできるなら中学受験は割とヌルい

ところで前の記事にこういうコメントをもらいました。

houyhnhm うーん、中学受験はヌルいと思うけどなあ。ただ、塾なんかに消耗する仕掛けが多くて気をつけた方がいいのはあるんだけど。

watarux ちなみに俺は小5から日能研だったけど御三家入ったよ。塾行くのは楽しかったけど宿題なんか一つもやらなかったし他の習い事もいっぱいしてた。結局才能とモチベーションが全て。この人はどこ出身なのかな?

この二つは糞リプだけど言いたいことはすごくわかります。

azkll どこかで書こうかなと思ってたけど、偏差値70以上の中学受験は算数が全て。算数の才能があるかないかが全て。んで、算数は50パターンくらいの解法の組み合わせでひらめき勝負。それがある子は苦もなく合格する。

こちらはいいリプなので言いたいことがさらによくわかります。


まず客観的に見て、中学受験は必要な勉強量自体ががめちゃくちゃ多いわけじゃないです。

その上、学校外で国語・理社の基礎を得られてる人からしたら、算数と理科の一部教科以外は自然とできるようになりますよね。

おそらく半数以上の生徒は中学受験がしんどいとは思ってないどころか学校より楽しいと思ってるだろうし、このお二人のように苦労せずトップ校にうかったという人も少なくないでしょう。私自身、中学の時は受験がしんどいと思ったことはあんまりないです。むしろ小学校の授業のほうがよほど苦痛で、塾の時間がくるのが待ち遠しかった。

塾の上位クラスの生徒って塾通わなくてもできる子たちが多いのでどちらかというとエンターテインメント性が上がっていくんですよね。だから普通に授業がおもしろいんですよ。塾が肌に合う子にとっては、親がガミガミ言いさえしなければ普通に受験って楽しいので、無理やり悪いイメージを持つ必要ってないと思います。

ただ、悪い塾だと本当に金もうけのためにあれもこれもと講座進めてきますからね。中学受験じゃないけどともあれ東進は滅びるべきである(私怨)

*1:逆に言うと親って関係が疎遠になればなるほど「親子関係」を親権神授説のように唱えたり金を出してることを理由にして子供を服従させようとするよね……愛じゃなくてメンツのほうが大事なのかもしれないやね

7月アノマリーと合わせ、「裁定残大幅解消」の取引が観測されたので7月初週は要注意

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実際に投資をしてない人は見てもわからんと思いますが一応。


www.tyoshiki.com
以前にプチバブル期待について書きましたが、今年の7月前半はいったん警戒モードに入りたいと思います。
以前の記事で書いていた鳥居薬品もほとんどは利確しました。
長期保有株を除いてはNSKなど数銘柄に絞ってかなり縮小しています。


7月アノマリー


たまっていた「裁定残解消」の動きがいよいよ開始している





ついに大規模な裁定解消の動きが発生。まず「裁定売り残り残増加&裁定買い残り減少」フェーズからスタートする模様

さて、上のツイートについて裁定買いの定義を確認しましょう。

裁定買い残とは、裁定取引(アービトラージ)において「先物売り、現物買い」のポジションを組んで、まだ裁定取引を解消していない現物買いの残高のことです
反対に、「先物買い」で「現物売り」の残高を「裁定売り残」といいます

つまり、今日の動きは裁裁定残の解消です。

仕組みとしては野村は「先物売り&現物買い」を行い、アムロが「先物買い&現物売り」を行っています。

つまり、アムロ(海外勢)がさらに裁定買いを減らし、野村が裁定売りを増やしたことになります。


せっかく海外勢(といってもどこかの委託ですが)が現物を買いあがってくれていたんですが、いったん今まで買っていた現物株を解消してしまった以上改めて海外勢が現物株を買って上げ始めるには、再度海外勢が株を買い集める必要が出てきます。

そこで、アムロなど海外勢は「アキュミュレーション」の動きを始めると思われます。

つまり、裁定買いの解消で先物が一気に売り越しになったので、21000以下まで先物をガンガン売りながら値段を抑え、そこで十分現物買いが出来たら、裁定売りの解消の動きに乗じて売り手を踏み上げながら上げていくのではないでしょうか。

というわけで、7月初週はかなりの警戒を込めて下方向へのショックに備えたいと思います。ここさえ耐えきればそのあとはかなり安全に買い増しができる気がします。
さすがにそれはないと思うけど、20300付近までの下落には十分警戒したいです(これ以上下げたら買うどころではない)。

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2019年6月 大型書店の漫画コーナーチェック

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面白いそうだなとおもった作品をまとめました。

さすがに全作品書影張るわけにもいかなかったので、興味あるけど書影ない、ってやつがあったらここでタイトル検索してみてください。


購入したもの

ノラと雑草(1) (モーニングコミックス)

ノラと雑草(1) (モーニングコミックス)

♯助けてください ♯家出少女 ♯泊めてください
虐待、貧困、JKビジネス……この国に生きる少女のリアル。

このブログでも「最貧困女子」とか生活保護世帯の話とかちょっと書いてたりしたけど、悲惨な面もありつつ癒し要素もあってぐぬぬってなる。

太陽電池で充電できるスマホだけもって無人島でサバイバルするという単純な作品。マスターキートンが好きな人向け・・・かな?w

片喰と黄金 (ヤングジャンプコミックス)

片喰と黄金 (ヤングジャンプコミックス)

帯に「ゴールデンカムイの作者が推薦」と書いているからなんじゃと思ったらアイルランドの飢饉からいのちからがらアメリカに渡った人間がゴールドラッシュの熱狂の中で生き抜くという作品。絵もめっちゃうまいしこれ絶対面白いわ。


キン肉マンの図鑑が猛プッシュされてた

キン肉マン「超人」初回限定ケース版 (学研の図鑑)

キン肉マン「超人」初回限定ケース版 (学研の図鑑)

キン肉マン「超人」 (学研の図鑑)

キン肉マン「超人」 (学研の図鑑)

他にもキン肉マンフェアとしてたくさんの本が紹介されていたり、プレイボーイでもキン肉マン特集が組まれていました。めっちゃ読みたい(笑)



「昭和天皇物語」とあわせて「明仁(あきひと)天皇物語」も出版されてた

昭和天皇物語 (4) (ビッグコミックス)

昭和天皇物語 (4) (ビッグコミックス)

明仁天皇物語 (ビッグコミックススペシャル)

明仁天皇物語 (ビッグコミックススペシャル)



「惑星の影さすとき」という作品が今月のイチオシ

惑星の影さすとき

惑星の影さすとき

その他SFっぽいものとして

・Levius

童子軍鑑 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

童子軍鑑 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

Mourning Bride(1) (少年マガジンエッジコミックス)

Mourning Bride(1) (少年マガジンエッジコミックス)

絶対零度アイドル(1) (ヤングキングコミックス)

絶対零度アイドル(1) (ヤングキングコミックス)


謎の社会主義推し

「戦争は女の顔をしていない」の単行本化が待ち遠しいですが

あゝ我らがミャオ将軍 1 (ゼノンコミックス)

あゝ我らがミャオ将軍 1 (ゼノンコミックス)

この社会主義グルメがすごい!! (電撃コミックスEX)

この社会主義グルメがすごい!! (電撃コミックスEX)

もともとは同人誌だったんですが、いつの間にやら大人気に。

いまさらですがソ連邦

いまさらですがソ連邦


「ヒプノシスマイク」が一気に三作品を投入。アイマスに近い盛り上がりを感じる。

ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M (1) CD付き限定版 (ZERO-SUMコミックス)

ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M (1) CD付き限定版 (ZERO-SUMコミックス)

  • 作者:原作:EVIL LINE RECORDS,漫画:城キイコ,シナリオ:百瀬祐一郎
  • 出版社/メーカー:一迅社
  • 発売日: 2019/06/25
  • メディア:コミック
  • この商品を含むブログを見る
CD付き ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side B.B & M.T.C(1)限定版 (シリウスコミックス)

CD付き ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side B.B & M.T.C(1)限定版 (シリウスコミックス)

CD付き ヒプノシスマイク -Before The Battle- The Dirty Dawg(1)限定版 (講談社キャラクターズA)

CD付き ヒプノシスマイク -Before The Battle- The Dirty Dawg(1)限定版 (講談社キャラクターズA)


その他ピックアップ

かみくじむら(1) (ヤングキングコミックス)

かみくじむら(1) (ヤングキングコミックス)

事故物件の幽霊ちゃん

事故物件の幽霊ちゃん

・終末の貞子さん

・終電ちゃん

・魔女は三百路から

・美魔女の綾野さん

・サキュバスさんのはつしごと

・不良サキュバスのサキちゃん

幸せカナコの殺し屋生活 1 (星海社COMICS)

幸せカナコの殺し屋生活 1 (星海社COMICS)

・痩せたいちゃんと失恋ちゃん

好きな子がめがねを忘れた(1) (ガンガンコミックスJOKER)

好きな子がめがねを忘れた(1) (ガンガンコミックスJOKER)

少女巡礼(1) (サイコミ)

少女巡礼(1) (サイコミ)

・映写室のわかばさん

・保健室のおたくのおねえさんは好きですか?

ヴィーヴル洋裁店?キヌヨとハリエット?(1) (ビッグコミックス)

ヴィーヴル洋裁店?キヌヨとハリエット?(1) (ビッグコミックス)

・田舎で暇だからモテたい


なろう系など

なろうコミカライズはゴミ作品が多いので、書店の目利きが生命線です。

個人的に今回おもしそうだなと思ったのはこの作品。

航宙軍士官、冒険者になる1 (電撃コミックスNEXT)

航宙軍士官、冒険者になる1 (電撃コミックスNEXT)

その他

・ゴブリンスレイヤー最新刊の7巻が発売

・異世界食堂の最終巻が発売

シャバの「普通」は難しい (1) (角川コミックス・エース)

シャバの「普通」は難しい (1) (角川コミックス・エース)

フリーライフ ?異世界何でも屋奮闘記?(3) (角川コミックス・エース)

フリーライフ ?異世界何でも屋奮闘記?(3) (角川コミックス・エース)

・悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました

・チート楽師のスローライフ

・晴れのちシンデレラ

・異世界チート魔術師

・ちびっこ賢者 LV1から異世界で頑張ります

・女戦士ってモテないんです!

・今まで一度も女扱いされたことがない女騎士を女扱いする漫画

なんとなくブログタイトル変えました

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もともとの「この夜が明けるまであと百万の祈り」は私が好きな「小説家になろう」作品の「幻想再帰のアリュージョニスト」からとったものです。

https://ncode.syosetu.com/n9073ca/69/

誰かが、その呪文を口にした。
それは歌詞だったのかもしれない。
ただの散文詩だったのかもしれない。
あるいは、意味のない呟きだったのかもしれず。
もしくは、他愛ない引用という可能性もあった。
いずれにせよ、それが始まり。

「言理の妖精語りて曰く」

離れた場所で、同時に発せられたその詠唱。
絶望が広がり、大量の死が積み上がる中。
三つの呪術儀式、その最初のひとつである【過去】の歌が甦ろうとしていた。

曲名タイトルは――【この夜が明けるまであと百万の祈り】。


私がこの章を読んだとき、預貯金が100万円切ってしんどかったり
ブログのPVもまだ100万いってなかったりしてて、
いろいろと100万っていう数字にこだわってました。


また、当時自分を取り巻く状況も絶望で現実\(^o^)/オワタ感があり、
今までの自分を捨て去りたいような気持になっていて、
この歌がもたらす効果も自分の中でしっくりきたこともありました。

ハルベルト - 幻想再帰のアリュージョニストWiki Wiki*

【過去】の頌歌オード。 ただの事実や古典的なフレーズを繋ぎ合わせた摸倣と寄せ集めの言葉。その過去を生贄に幻想を紡ぐ。異獣/異言の民/哲学的ゾンビもまた人であるとラベルを張り替えた。


ただ、今はその時よりはもうちょいまともになったというのと
ぶっちゃけ最近アリュージョニスト読んでなくてどういう話か忘れたというのもあり。
私がこのタイトル使うのはなんか申し訳ないなという気持ちになってきました。





というわけで、今後はもうちょっとお気楽な感じにしたいと思ったので

ブログタイトルを「頭の上にミカンをのせる」にします。

www.pixiv.net

www.pixiv.net

seiga.nicovideo.jp

ヒートアップしてる話題について、人の頭にちょっとミカンのせる落ち着かせるイメージ。時々それで人怒らせちゃったりするかもしれないけどまったりやりましょーってつもりでやっていきます。



とはいえ、なんだかんだいって4年近く使ってきてて愛着があるので
新しいブログタイトルがしっくりこなかったらもとに戻すかもです……

「7seeds」原作既読組がアニメ版を見るよ 1話

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以前から宣言した通り「7SEEDS」のためにネットフリックス無料体験期間という一発チケットを使うことにしました。

というか先週「さらざんまい」を見るためにすでに加入してしまったので実質もう今週と来週で一気に見るしかない。ということで頑張って一気に見るよー。

www.tyoshiki.com

ちなみに私は原作すべて既読組であり、かなり原作信者ではありますが、どっちがいいとか悪いとかはあまり考えずに淡々と感想を述べていこうと思います。足りない情報があったらあとで補足するかもですが、たぶんそのあたりは大丈夫じゃないかな。

7seeds の検索結果 - 頭の上にミカンをのせる



なお、期間限定で原作が3巻までは無料で読めるので今のうちに試しに読んでみてください

7SEEDS(1)【期間限定 無料お試し版】 (フラワーコミックスα)

7SEEDS(1)【期間限定 無料お試し版】 (フラワーコミックスα)

7SEEDS(2)【期間限定 無料お試し版】 (フラワーコミックスα)

7SEEDS(2)【期間限定 無料お試し版】 (フラワーコミックスα)

7SEEDS(3)【期間限定 無料お試し版】 (フラワーコミックスα)

7SEEDS(3)【期間限定 無料お試し版】 (フラワーコミックスα)


設定

この作品は簡単にいうと「地球に隕石が降ってきて滅んでしまったけど、その前にコールドスリープで保存されていた若者たちが???年後に目を覚まし、何が起きたかもわからない状況からサバイバルを行う」というストーリーです。群像劇なので誰が主人公、というのははっきり決まっていませんが、メインとして活動するのは「末黒野花」という少女(春のチーム所属)なので、とりあえず花に注目してみるといいと思います。

春のチーム
夏のチーム(選抜試験組)
夏のチーム(ランダム抽出組)
秋のチーム
冬のチーム

の4つのチームにわかれてコールドスリープされていた数名の若者が目を覚まします。
また、チームごとには大人の指導員が一人ずついます。これだけ覚えておけばOK。


キャラデザは原作と比較すると全然違う(笑)

www.youtube.com

まぁ田村由美さんの絵はすごい美麗だけどアニメ向きじゃないから仕方ないよね。絵はいろいろと残念だけど声優さんの演技は良いのでまぁそっちメインで楽しみたい。

夏のチーム(ランダム抽出組)からスタート

・原作と違って、地球滅亡前の夏のチーム(ランダム抽出組)の人間の様子が描かれる。

・引っ込み思案の少女「石清水ナツ」(高1)が目覚めるた時、そこは嵐の海で沈もうとしている船のなかだった。
 
・見知らぬ状況で混乱して呆然としていたが、見知らぬ大人の女性(早乙女牡丹)に怒鳴られながら救命ボートに乗り移ろうとする。

・足を滑らして海中に落下するが、同年代の少年「青田嵐」(高2)に救助される。救命ボートの中を見渡すとほかにもう一人青年「浅井蝉丸」(18歳)がいる。どうやらここにはこの4人しかいないようだ。

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・嵐が収まった後、状況を確認しようとするが、誰もなぜこんなところにいるのか心当たりがない。しかしなぜか牡丹さんも蝉丸も、みんなやたらと冷静。


・「早乙女牡丹」の指示に従って上陸したのち、お互い自己紹介をする。ナツと嵐、牡丹と蝉丸の二チームに分かれて水場を探すことに。

・ひとまず水場を見つけてそこを拠点に活動することになるが自己主張できないナツは、蝉丸からは舐められ牡丹からは叱責されるなどさんざんな目にあう。

泣いたり叫んだりは、自己主張できる人でないと難しいんです。
私はそういうのが以前から苦手なんです。

言われたことはちゃんとやる。そうしないとみんなに見捨てられる。おいていかれちゃう。

ここで唐突に場面転換して「春」のチームに

・「末黒野 花」が化け物に追われながら水場を目指すシーンから。

・「柳 踏青」と「角又 万作」に助けられるが会話をしている最中、死にかけの化け物に「柳 踏青」が刺されてしまう。

・生活拠点に戻ると「雪間 ハル」「甘茶 藤子」「野火 桃太郎」らが待っている。ほかにも「鯛網 ちさ」と目を覚まさない「新草 ひばり」で全員7名。

・どうやらこのチームは目を覚まして生活拠点を構えてから2週間たっているらしい。「柳 踏青」がリーダーとして統率しているが周りは不満を持っている。

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・最初に目を覚ました島は化け物の巣窟であり、水を確保するにも命がけであったため「柳 踏青」の指示でイカダを組んで脱出することになる。


・夜、「末黒野 花」は「柳 踏青」にいきなり襲われるが明らかに様子がおかしい。
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・暴風雨のため難破してしまい、元の島に引き戻されてしまう。化け物に気づかれて囲まれてしまうが、そこで言い争いになり「柳 踏青」はがけ下に転落してしまう。みんなは「柳 踏青」を置いてなんとか逃げ延びる。


・しかし、化け物の巣に落ちて喰われたはずの柳は、なぜか無事な姿で戻ってくる……

 

夏のチーム(エリート組)の描写がちょっとだけ

・目覚めた瞬間に、リーダー役の大人を全員が射殺する描写だけが流れる。



OP曲とED曲は天月さんとmajikoさん

OP曲は「天月」さんの「Ark」。
Ark / 天月-あまつき-【Music Video】 - YouTube


ED曲はmajikoさんの「WISH」。公式PVです。歌詞付きなのでとてもおススメ。
majiko - WISH [MV] - YouTube


7seeds 1話だけ見た時点での感想

かなり駆け足だなという印象ですね。

花がなぜ自然に詳しいのとか、どういう子供時代を経たかとかは全部カットされる……とは思えないので後で描くように再編成されてるんでしょうね。

一話で見どころを作る必要があったのだと思うのだけれど、ネットフリックスは会員制でじっくり見てもらえるのだからもうちょっと丁寧にやってもよかったような気はするんですが。

そして、1話でいきなり夏のAチーム登場させたの大丈夫なのか……。原作では7巻が初登場で、「エンジェリックハウル」並みに衝撃的な内容だったのだけれど。作品世界を理解しきる前にいきなりこいつら登場させると「???」ってなるような気もする。

7SEEDS (7) (フラワーコミックスアルファ)

7SEEDS (7) (フラワーコミックスアルファ)

このあたり初めて見た人たちの感想を聞いてみたいところですね。

一話だけだと登場人物が多いこともあって、初めて見た人はキャラクターがつかみにくいような気がします。ただ、これは続けてみていくうちに自然とわかるようになってくるはずなので問題なし。とりあえず1話だけで判断せず3話くらいまで見てほしいなと思います。 私も見るよ。


7SEEDSが好きな人はぜひここら辺の作品も読んでみてくださいー。
www.tyoshiki.com

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