5-3の時点ですでに「絶対国防圏とは何だったのか」状態になっている日本だが、アメリカは容赦なく追撃を行ってくる。
元々日本は元気がある時にマーシャル諸島で決戦をしようという計画を立てていたが、今となっては決戦のために準備していた軍備はすべてなくなっていた
当初の予定通り「Z作戦」が発令されたが・・・
この時点で
・戦艦のための石油は前の空振りで失われ
・航空戦力はろ号作戦でなくなり
・重巡もラバウル襲撃でダメージを受けてほとんどが修理中だった。
ガルヴァニック作戦(ギルバート諸島攻撃など）は日本本土攻撃につながるアメリカの本命であり、正規空母６隻、軽空母5隻、護衛窪5隻に航空機660機という圧倒的戦力が投入された（1943年11月後半）
これに対して日本軍の航空隊はわずか144機。そして軽巡中心の編成だった。
島が小さすぎてなにがなんだか・・・てなると思いますが、上の図から大体の位置を推し量ってください。日本からは12000kmです。
日本海軍は実際はほとんど米軍にダメージを与えられない状態で押し切られていったのだが、大本営発表が相次ぎ、実態がなかなか伝わらなかった
一方で陸軍は「マキン環礁」「タラワ環礁」でしぶとく戦って米軍を苦しめた。
ja.wikipedia.org
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上陸部隊の指揮官であったコンロイ大佐が戦死し、
また海上の戦いでも支援艦隊司令官ムリニクス少将が戦死し
護衛空母「リスカム・ベイ」の艦長ウィルツィー大佐も戦死するなどアメリカ軍にとっての損害の比率は過大であり
太平洋戦争後半のアメリカ軍攻勢期で、攻撃側の人的損失が防御側を上回った数少ない戦いとなった。
第27歩兵師団はこの後のサイパンの戦いでも拙い戦闘を繰り返したため
激怒した第5水陸両用軍団司令官のスミスが、第27歩兵師団長スミスを更迭する「スミス対スミス事件」が発生し
終戦まで続く、アメリカ陸軍、アメリカ海軍、アメリカ海兵隊3者の争いを激化させている
タラワの戦いにおける海兵隊の甚大な損害は、2、300㎡のサンゴ礁を購う代価としては高すぎた
なお、米海軍は終始有利な状態だったが、そのまま押し切ることなく一旦ハワイに帰還した。
日本にとっては「決戦」の心構えで挑んだ戦いだったが、
アメリカにとっては「予想外に損害が大きかったので一旦帰投して再編成をしよう」という余裕があった。
実際アメリカ軍が帰投したのは戦況が不利だからではなく
「現場からの不満が続出したので空母部隊の司令官を変更する」ことが目的だった。
ちなみに大本営には日本軍の勝利というふうに報告されて天皇も満足した。
しかし実際は米国の被害は軽微で、日本の損害のほうが大きかった
大本営発表ではブーゲンビル島沖航空戦、ギルバート諸島沖航空戦に続く航空戦の「大戦果」であったが、アメリカ軍の記録によれば既述のように主な損害は大型空母1隻撃破にとどまっていた。
ただでさえ負けているのに、まともな情報伝達さえされないの本当にヤバい。
今まで私は史実を知らずに「大本営発表」って言葉を何回か使ったことがあるが、実際の大本営発表はここまでひどかったのか・・・
ついにソロモン諸島及びビスマルク諸島の日本軍は戦線を維持できなくなり、事実上の撤退となった
海戦としてはこのセント・ジョージ岬沖海戦が最後。
こちらもアメリカ軍はいったん帰投したが、日本海軍ももはやこの領域における戦線維持は不可能という判断になった。
ちなみにこの状況で、陸軍は中国への攻撃を強化することになった（これが悪名高きインパール作戦につながる）
こちらの話については5-5で取り扱うことにします。
いやもう……マンガで歴史のダイジェストを読んでいるだけなのにマジで情報量が多い。
5巻の「絶対国防圏」がなかなか終わらない。
しかも、これでも「レイテ沖海戦」前後と比べたらまだ全然情報量少ない方ないんだよなぁ。
マンガでサクッとよむだけならそんなに大変じゃないけれど
ブログでは、１つ１つの戦いについてWikipedia読んだり
地図を確認しながらまとめてるからめちゃくちゃ時間かかってます。
これ最後までまとめられるのか心配になってきたぞ。
特に10巻の前後編は漫画で読んでもかなり時間かかったのでまとめとなると……。
ミリオタのOSINT界隈の人たちマジですごいな！
ウクライナ戦争でも（正確さはさておき）
しっかりと情報を追いかけ続けていたし情報処理能力がすごいわ。
それだけ情報処理能力高ければ東大文系入試くらいなら余裕で合格できるだろ……。
おまけ この頃から日本の潜水艦は時代遅れとなり、全く通用しなくなっていった
そもそも日本海軍の潜水艦の運用は完全に間違っていたらしい。
ここまで言われるの本当に恥ずかしいな・・・