数ヶ月前に投資家界隈でこれについて言及してる人が多くて気になってたのでAmazonプライム無料になってたから見たよ。
だいたいその時はまだトランプが当選してなかったから「もしトラが実現しこの先、彼が憲法修正第22条を違反し3期目に就任し更にFBIまで解体しファシズム政権を作ったら、内戦は起きアメリカは悲惨な国に成り下がってしまう。という話」としてよく取り上げられていた。
というわけで完走した感想ですが、先に結論から。
おすすめしません。この映画見るより「ヴァチカンのエクソシスト」見たほうが良いです。以上。
せっかく見たので、感想は例のごとくChatGPTに吐き出して、まとめてもらった。
設定はとてもおもしろかったし、ロードムービー的な展開の間は楽しかった。でも見終わった後「???」ってなってしまった
映画の設定は非常に魅力的で、アメリカ内戦を舞台にした分断された社会を描くという点で新鮮な視点を提供していたと思う。ロードムービーものしての楽しさもあった。
戦場カメラマンを主人公にしていた点も面白い。随所で発生する戦闘について肉薄するような視点で描かれることで、政治や戦争を間接的に体験するというテーマは非常に興味深かった。
しかし、後半に入ると物語の盛り上がりが失速したと感じる。結局ド派手な戦闘シーンで終わる形となり、設定の持つ可能性を十分に活かしきれなかった印象を受けた。
ジェシカとリー・スミスの関係やキャラクターの成長に焦点を当てることができれば、物語にもっと深みが出たのではないかという気がする。
また、リー・スミスがどのように変化したのか、ジェシカがどう成長したのかという点ももっと掘り下げて描かれていれば、感情移入しやすかったかもしれない。
正直最後の方のリー・スミスの描かれ方について、彼女の内面でどういう変化があったのか、とか全然わからなかったので誰か解説してほしい。
結局、設定が面白かっただけに、物語としてもう少し深く掘り下げることができたのではないかという思いが残る。
設定といい序盤の展開といい、すごくいい雰囲気だったなとは思ったけれど最初の高揚感を維持できず、最後には少し物足りなさを感じた。
とはいえ、考察しがいのあるポイントはそこそこあるし、終盤の展開も自分が理解できていないだけのような気もする。
印象的だったシーン。ここだけは見る価値があると思う。
中盤に登場する白人至上主義者に尋問される場面だけはすごく印象的だった。
「お前らはどのアメリカ人だ?」という問いですね。我々からしたらアメリカ人はアメリカ人なのですが、アメリカ人当事者から見たら「いろんなアメリカ人」がいる。
このシーンでは、白人至上主義者たちが自分たち以外の人間をアメリカ人とは認めず、容赦なく命を奪っているという背景が描かれている。
銃を突きつけられた主人公たちが「殺さないでくれ。自分たちもアメリカ人だ」と訴えるものの、出身地を問われるて香港だって答えたやつは殺される。
彼らの中で本当の意味で「アメリカ人」と認められるのは白人だけでそれ以外はアメリカ人じゃないから殺してもいいって思ってる理不尽なやつの存在はかなり不気味だった。
アメリカが抱える人種問題や分断の象徴的な瞬間であり
「アメリカ人」というアイデンティティが人種や出身地によってどれほど変わるのかという問題を描いてるなと感じた。
作品中では描かれてないけど、この国で分断がおきた理由も多分大統領がそういう民族的な分断をやらかしたからなんじゃねえかなと勝手に思ってる。
自分と同じような感想の人も多いみたい。
戦時中のドサクサに紛れて同級生を半殺しにして楽しむ奴や、外国人や(おそらく)移民を虐殺する白人至上主義者の方が個人的には怖かった…
https://eiga.com/movie/101614/review/04336025/
彼らが話の通じない非常に危険な存在であることを黒人であるサミーはいち早く察知する。それは黒人たちは日頃から受けている被差別の感覚をよく分かってるからだ。では早々に銃で撃ち抜かれたアジア人の2人は差別されることに無防備なアホウドリだったのだろうか?
結局のところ殺されたのはアジア人と黒人だ。かつてジャンルホラー映画では有色人種が真っ先に死ぬことがお約束のようになっていた時代があったが、その焼き直しを2024年に観た気分になった。
私が全然わからんかったところ=終盤が虚無過ぎた。結局リー・スミスは終盤何を考えてたの?
彼女は冒頭のホテルでの入浴シーンからも分かる通り、疲れ切っていて今にも崩れ落ちそうだ。
リーは戦場を撮影する時、この戦争が一刻も早く終わってほしいと願っているが、戦況は激化の一途を辿っていく。
そして旅を通じて、遂にサミーの死を撮影したデータを自ら消してしまう。
それは目の前のことを記録するという彼女の信条を手離してしまう瞬間だった。
そして彼女は死を迎えることになるのだが、あの行動はジャーナリストとしての敗北や脱落だと言えるのか。
そういえば、リーが美しいと褒めたジェシーの写真は銃弾に倒れた兵士を必死に助けようとする仲間の兵士たちを撮影したものだった。
そういう意味でいうとリー・スミスは最初から疲れ切っていて
特にジェシカに対して何かを教えたり伝えたりすること無く
ただ途中で完全に心が折れて役立たずになり、
最後に一応ジェシカをかばって死ぬけれどそれだけという感じだ。
一応命をかけて守ったジェシーなのだが
ジェシーはリーのような思慮深さを得る機会を逃し、ジャーナリストとしての成長を経ることなく映画は終わっていく。
リーの死を迷いなく撮影する行為が示しているのはジェシーが真のジャーナリストになったことでも、闇に落ちたことでもない。
ただ彼女が戦場を撮影する意味を安易に勘違いしてしまったことを示しているだけだ。
この映画で視聴者である私は何も得ること無く虚しさだけ感じた状態でスタッフロールを見せられる。
本当に教えてほしい。
この映画を通して監督は何を観客に伝えたかったのだ。
私には全然わからんかった。
ネットの評価はだいたいこんな感じ=「リアルな戦争描写や社会的メッセージ性に高い評価を受ける一方で、キャラクターの深掘り不足やリアリティの欠如など、改善の余地がある」
1:肯定的な意見:
・リアルな戦争描写と映像美: 戦争の悲惨さをリアルに描写しつつ、1シーン1シーンの構図の美しさや陰影の表現が素晴らしい。戦場の最前線でレンズを覗く戦場カメラマンに感情移入できる。
・ジャーナリズムの戦いとドラマの融合: 戦争そのものに踏み込んでいくジャーナリズムの戦いと継承的なドラマの織り交ぜ方が素晴らしい。
・不安を煽る巧妙な構成: 観る者を容赦なく不穏な気分に陥れる巧妙な構成が、アレックス・ガーランド監督らしい。
・没入感とストーリーの面白さ: ストーリーもあり、迫力もあり、圧倒的な没入感を提供する作品。
・恐怖と現実味のある描写: 最も身近に感じられるタイプの恐怖を描き、現実味のある描写が観客を引き込む。
・キャラクターの成長とドラマ性: キャラクターの成長やドラマ性がしっかりと描かれ、観客の感情移入を促す。
・社会的メッセージの強さ: 内戦状態に陥ったアメリカを描き、現代社会への強いメッセージを投げかける作品。
2:否定的な意見:
リアリティの欠如: アメリカ陸軍が地域で分断して戦闘する設定にリアリティが感じられず、全体的にリアリティを欠いた作品に思える。
キャラクターの深掘り不足: 中心人物の心理描写や動機がもう少ししっかりと描かれていれば、より深みのある作品になったのではないか。
救いのない展開: 内戦で人々が次々と殺されていく描写がリアルすぎて、救いがないと感じる。
ジャンプスケアの多さ: ジャンプスケアが多く、静かな場面からいきなり大きな音や突入シーンのハラハラ感が苦手な人には辛い。
エンタメ性の欠如: 戦争の悲惨さを伝えたい映画としてはその目的はある程度伝わるが、エンタメとしてはあまりにも救いが無さすぎる。
設定の面白さに対する物足りなさ: 設定は面白かったが、後半の展開に物足りなさを感じ、もう少し深みが欲しかった。
戦闘シーンの過剰さ: ド派手な戦闘シーンが多く、物語の深層に迫るような描写が省かれてしまった印象がある。
私は全然知らんかったけど、そもそもアレックス・ガーランド監督の作品はクセがつよいらしい
イギリス出身の小説家、脚本家、映画監督で、特にサイエンスフィクションやホラーのジャンルで高い評価を受けています。
エクス・マキナ
人工知能と人間の関係を深く掘り下げた作品で、アカデミー脚本賞にノミネートされました。
アナイアレイション -全滅領域-
未知の生物群と人間の相互作用を描いたサイエンスフィクション映画で、視覚的に革新的な表現が評価されています。
MEN 同じ顔の男たち
女性の男性観とトラウマをテーマにしたホラー映画で、アート感覚の美意識が溢れる作品です
シビル・ウォー アメリカ最後の日
アメリカ内戦を舞台にした社会派映画で、戦争の現実をリアルに描写しています。
ガーランド監督の作品は、深いテーマ性と革新的な映像表現が特徴であり、観客に強い印象を与えています
上で引用したnoteではボロカスに言われてて面白かった
監督の見せたいことや主張のために物語が隷属してしまっている。
その割にはそれを支えるべき設定がいろいろと甘い。
そして与えられる情報が少ないため、なんか裏では凄く考えられてそうな雰囲気だけはある。
そういう逃げ道が用意されているのがチラついて、余計に腹が立つ。
おそらく私が書いてきたことについても、そういう問いが生まれること自体が狙いでもあった、とか言ってきそう。そういう観客を上から試してくるような、なめた態度をこの映画からはヒシヒシと感じる。
要はこの監督は観客を信頼していないんだと思う。
それを真面目に受け止められる懐の広い人からすれば、もしかすると示唆に富んだ映画に観えるのかもしれない。
でも私の懐は狭いのでこの映画は真面目な戦争映画としても、ブラックな風刺コメディとしても観れなかった。
私にとって「シビルウォー アメリカ最後の日」は
中途半端にゆるくて、描かれていることにも納得し難い。総じてつまらない映画だ。
それがこの映画を観てからいろいろと考えた末の結論である。
そうなのだ。
この作品は
「一時期流行ってエロゲ業界衰退の原因になったような
プレイ時間が長くて思わせぶりな設定はいろいろあるけど
物語中でうまく料理されて無くてあんまりおもしろくないエロゲー」を思い出させるのだ。
これは言われたからそう思うわけじゃなくて私自身、このnoteを見る前からそう感じていた。
むしろそういう感想を先に書いて、「同じような感想述べてるnoteを探してくれ」といったらこれがでてきたのだ。