さて、一つ前の記事と矛盾するようだが女性にとって共感はすごく大事である。
大事なのは「共感してもらうこと」ではなく「共感すること」のほうである。
多分女性自身もあまり「共感すること」の意義をあまり理解していないとおもわれるのだが
「なぜ女性にとって共感することが大事なのか」「そんなことになんの意味があるんだ」と言われても大丈夫。
ちゃんと、意味がある。
女性は、記憶を「情動」に紐付けて、関連情報を引き出してくるという仕組みになっているらしい。
たとえば、子供が熱を出した、どうしよう、なんていうとき。
何ヶ月も前に公園で立ち話したママ友の話を思い出したり、
何年も前にみたテレビのワンシーンを思い出したり、ずっと昔、自分の幼い弟に母親がしていたことを思い出したり。
そのようにして関連記憶を取り揃え、ときにそれらを串刺しにして初体験のトラブルにもなんらかの初動が取れる。それが、女性脳に搭載された基本機能なのである。
何年も前の記憶を一瞬で、鮮明に思い出すことができるのは、これらの記憶がその時の情動をキーにしてしまわれているからだ。
似たような情動の下にある記憶を、一気に持ってくるのである。この能力に寄って女たちは初めての子育てもなんとか乗り越える。
しかも、この情動の見出しがついた記憶が、後に知恵となって利用可能に成るわけだが、その中には他人の体験談や、見聞きした知識も含まれる。
自分で体験したわけでもないのに、情動が付加されている情報は自分のものとしてりようできるということだ。
それが可能なのは、女性が他人の話に共感するからだ。
共感して聞いた時、相手の体験談にも情動の見出しがついて脳内にしまわれる。
後に、同じ情動がおきたときに、他人の経験さえも自分の初体験時にいかされるというわけだ。
このメカニズムは「女が過去のことをなんども蒸し返す」という嫌な性質にもつながっているのが厄介なのだけれどね。
素晴らしい才能なのだが、男性からしたら厄介な副作用がある。
夫が何か無神経なことを言ったら、過去の無神経な発言をすべて一瞬で思い出すからだ。
女性は今の些細な一回に腹を立てているわけではない。
過去の無神経な出来事のすべてに傷ついているのだ。
しかも、この方式で引き出された記憶は、臨場感たっぷりに再体験するかたちで脳裏に展開される。
男性からしたら何度も謝っていることなのに、今ココでもう一度傷ついているのでもう一度謝って上げて欲しい。
厄介だと思うが、この女性の能力によってあなたの親もあなたを守ってこれたのであろうから
そういうわけで、女性にとって「共感」することは必要だし
「過去のことを蒸し返す」のは必要悪だとわりきるべし。
ただ、この性質は本当に厄介で、
ネットで偏見まみれの持ち主の話を共感混じりに聞いていたら、男性と違って女性はその影響を多大に受けてしまうということだ。
ネットには見当ハズレなフェミニズムやら、間違った子育て観を自信たっぷりに語る人いますからね。
女性の人は特に気をつけて欲しいところです。
蛇足では有るが、女性にとって共感はとても意味があることはわかったが、一方でやはり男性にとっては「共感すること」は女性ほど意味がないこともわかる。「共感されることがきもちいい」のはわかるが、男性に共感を求めすぎるのはどうかと思わなくもない。