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ランスX 攻略完了 全エンディング達成しました

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本当にこのシリーズ好きでした。

なぜそんなに好きだったのかは未だによくわからんのだけれどとにかく好きでした。

その大好きなシリーズの最終作。

このシリーズはファイブスター物語のように、ストーリーの大筋というか、大枠の設定や様々な可能性は全て「鬼畜王ランス」という作品で既に示されています。

なんと「鬼畜王ランス」が出たのは20年以上前なんですね……。私がこの作品の存在を知ったのはずっと後でしたが、当時やってたらその時点で人生狂ってたと思う。

プレイヤーはその「大枠」を理解した上で、「正史」として主人公ランスがどういう筋道を選びどういう結末にたどり着くのかを追いかける。

そういう付き合い方をする作品でした。

最新作では◯◯が出るかなー。それとも鬼畜王では不幸になりがちだったけど正史では幸福になってほしいなぁ、とか。鬼畜王ではあまりキャラが掴めなかったけどランスと直に接したらどんな感じになるんだろうとか色々考えるのがとても楽しかった。

また、6000年以上の歴史を持つ世界が舞台であるため、情報は膨大で、過去の設定を掘り返して読み返すだけでも飽きなかった。(10のボスは、6000年ずっと生き続けた最古参の魔人です)

あまりに何度も設定資料集を読みすぎて、本当に自分がいる世界ではないけれど、こういう世界がどこかにあって、そこでランスってやつが暴れまわってるのが事実であるかのように感じてました。


そんな作品が本当に終わってしまった。世界が一つ終わってしまったような感覚です。


本当に寂しい。


そんなわけで思い入れが強すぎるため、終わり方には無限の要求をしてしまうわけで。

ぶっちゃけどんな終わり方をしても、それで終わりって言われると納得できない。

正直今作は、60時間以上かかるものすごい大作ではあったけれど。

それでも物足りない。

単に「ランス」という一人の人間の物語が終わっただけじゃないか。

この世界の物語まだまだ終わってない。

まだまだ続けて欲しい。

そういいたくて仕方ない。

もともとアリスソフトの作品はランスシリーズ以外にも多くの作品があり、それらがつながりあって一つの世界を作っていたこともあり、コレ終わってしまうのがまだ信じられない。




でも、これで本当に終わってしまうんやな。。。

何度も言うけど、さびしい。すごく寂しい。



ああ。

もう一回通しで最初からやり直したい。この作品に出会った頃に戻りたい。

ドルオタの人とかは、好きなアイドルが引退したり死んだ時に、こんな気持になってるんだろうか。

どうやって乗り越えてるんだろう。誰か教えてください。





でも今は、とりあえず本当に制作スタッフの皆さんに感謝。
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それにしても。

エロゲーは当然これで引退になるけれど(もうランス9のときからほぼこのシリーズしかやってなかったし)。

どう考えても、そろそろオタク中心の生活も終わりになってしまうような気がしている



私は発達障害35歳限界説を信じてて、35歳まで生きられるイメージがまったくなかったから
オタクを卒業するみたいな話は考えたないようにしてた。

どうせ35くらいで死ぬんだから、それまで好きなマンガとかゲームとか楽しんで生きていれば終わりは勝手に来ると思ってた。

でも、もう35歳は現実になりつつあるわけで。

この作品が完結するまでは自殺せずに生きていこうって冗談交じりに言ってたけど、これからどうやって生きていけばいいんだろう。



つらい


急に生きるのが辛く感じてきた

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死にたいとかいう方向じゃなく毎日の生活を送るための気力がごっそりなくなってる。いろんなところのネジが緩んで取れてしまったかもしれない。
なにをしてても楽しくないしちょっとした拍子に涙が堪え切れなくなるし色々としんどい。

躁鬱の鬱状態なのは間違いないけど、いままで経験してきた感情の振れ幅のレンジを下方向に抜けた感じ。

とりあえず今日は会社休んで亀のように過ごしてやり過ごしたい。

こういう時に考え事をすると良くない

「ランス10」の終わりとどう向き合っていこうか

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昨日の記事でご心配おかけして大変申し訳ありません。現実としては、すごく好きだったゲームが終わってしまい、好きすぎてしんどい、というただのダメオタクの溜息です。心配されないでください。


ただ、理由はそういう他人からしたらバカバカしいものですが、言葉で想像されるより本当に消耗しています。気力が足りず、通常の生活を営むことが今困難な状態になっています。職場の人に心配とかされてますが、もちろん理由が理由なので誰にも相談できません(笑)

さんざん言ってきた「ランスシリーズが終わるまでは死なない」というのは冗談でもあり本気でもありました。生きる支えの一つとして私にとっては非常に大きい存在でした。もちろんランスシリーズが終わったから死ぬ、みたいなことは、この作品シリーズを作ってくださった方にとって失礼すぎるので意地でも生きるつもりですが、当分は終わりのショックに耐え続ける日々が続きそうです。


多分数日間、似たようなことをずっと繰り返し言うことになると思うのけど、かわいそうな病気だと思って生暖かい目でスルーしてやってください。


ゲームに魂の一部をごっそり削り取られてしまった。

この作品によってランスシリーズは完全に終わってしまった。

鮮やかに、簡潔に、余韻を味わう形すら許さない形で、無慈悲に、唐突に終わらされてしまった。文句のつけようのない終わり方ではあるが、心の準備ができてないのに一気に、本当にあっという間に気が付いたら全てが終わっていた。

まずこの終わりを受け止めるために5周くらいやり直し、すべてのエンディングを回収した。もちろん「彼ら」全員とベストフレンドになった。ちょっとでもやり残したことがないかを探すため、改造でターンの進行を止めたり食券を無限に増やしたりして細かくイベントを回収したりした。

ここまでやったけど、まだ自分の中でランスどう終わらせることが出来るのかがわからない。頭ではわかっているが心がそれを受け付けない。

最初にゲームをクリアしてからは既に数日経っているけれど、いまだに脳がランスで埋め尽くされている。

ランス10作中でも、クリームや北条早雲といった登場人物が、失った恋人とどう向き合うかの会話をしていたり、そもそも、主人公であるランスがシィルがいないとどうなってしまうのかは重要な要素として描かれている。ケイブリスだって「ククルククル」という憧れの存在を失った後孤独に生き続けたことで、道を失っていた。この作品において「喪失」はとても大事なキーワードになっていると思う。


まさか私も同じような悩みに苦しまされることになろうとは、作品を楽しんでる最中には思いもしなかった。


仕事をしていても「new sensation」や「血の記憶」のBGMが脳内でエンドレスにリピートされてしまうし、BGMが再生されるとそれをきっかけにいろんなシーンが脳内に浮かんできて、どうしても頭がランスから離れてくれない。

終わってしまったと思うからこそ、忘れまいと抵抗しているような感じだろうか。



なーんで、親しい人と死別したときとか、若いときに好きな人に振られたときのような感覚をよりによっておっさんになってからゲーム相手に味わされているのだ、と笑い飛ばしたい。けどその気力さえ湧かない。


私、本当にこのシリーズのことが好きだったんだなぁ……。




とにかく、しばらくはこの喪失感とつきあっていくしかない。




ここ数日は、だらだらとプレイしなおしてみたり、

・「ひつじ小屋別館」(ランスシリーズのほぼすべての情報が参照できる神サイト)のコメント欄や、
・ふたばちゃんねるの「ランスネタバレスレ」

あたりで支離滅裂な感想をポツポツと吐き出したりしている。twitterSNS全盛期ではあるけれど、やはりこういうときには昔ながらの「特定話題のための掲示板」が一番いいと思う。

正直言って、ランスシリーズは私よりコアなファンなど山ほどいる。そのスレにいる人たちは知識量で私よりはるかに上で、面白い解釈とか考察とかしてるし、感想も私より素晴らしい表現をしている。私がブログで何か書いても他の人には何一つ目新しいことなんてない。



それでも、やっぱり「私とランス」みたいな話を語りたいなと思う。

書きながら、自分の気持ちを整理していきたいなぁと思うし、

また思い出しながらもう一回くらい全シリーズやり直して見るかも。




まぁなんだ。

とにかく。

3月中には最低限通常の生活を送ることができるレベルくらいには回復したいいい。

鬼畜王ランスからランス10で幸せになっているキャラクター

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鬼畜王ランスやり直して、幸せになってる人を探すという暇なことをやってる。言うまでもなくネタバレ注意。


1 メナド・シセイ

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鬼畜王ランスでは、ザラックというクズ男に弄ばれお金を貢ぐために横領にまで手を染めてしまう。ランスがそれに気づきザラックは処刑。メナドはハーレム送りに。*1
→ランス10ではランス01で縁があったランスをずっと好きなまま。新たな出会いは無いものの自分を鍛えてリーザス赤の軍副将として活躍している。ちなみにこのザラックの設定は「アールコート」の食券LV3イベントで使われてる。

2 メアリー・アン&レイ

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鬼畜王ランスでは魔剣カオスを手に入れるために絶対にレイを殺す必要がありどうあがいても不幸になるカップルだった。
→設定そのものが根幹から変更。レイはメアリーとセットでランス軍の仲間になる。

3 ロナ・ケスチナ

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「ヘルマン王女シーラ」と並んで作中での不幸度が高いキャラ。眼の前で母親を殺され天涯孤独になり、その後もレッドアイに陵辱の限りを尽くされている。彼女は何も悪いことをしていないのだが魔人レッドアイを倒すためには彼女を殺さざるを得ない。(殺さないルートは有るが、それでも彼女を助けることは出来ない)
→今回も設定は同じだが、レッドアイを倒す際に殺さなくてもよいし、ちゃんとその後救うことができる。食券イベントレベル3は必見。

4 ナギ=ス=ラガール

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鬼畜王の時は背負ってる業が重すぎて取り返しがつかず、どうあがいても志津香とセットで仲間にできないキャラ。ゼス侵攻の際に、志津香との二択になってしまい、仮にナギを選んでも姉との和解は不可能。ランスが姉を選んでしまった場合はケッセルリンク使徒になるが、この場合ケッセルリンクが倒された後消息不明となる。
→ランス09の際、志津香及び志津香が妊娠していた子供と命を分け合うことで、志津香と一緒に、ランスの子供として人生をやり直すことに。本来は天真爛漫でお姉さま大好きっ子であることが判明。ぼんばー! 



運河さより
ランス03の時点からコパンドンに全て丸投げして悠々自適

ケッセルリンクのメイドたち
ケッセルリンクと共に生存するルート


カチューシャ
セラクロラスの力で若返り


ボツ

レイリィ芹香&アムロ市長(ラジール)
愛し合ってる二人だったがランスによって引き裂かれる。
→そもそも設定が消滅。







余談 鬼畜王ランスの時のMVPキャラが……

ちなみに、鬼畜王ランスでは「メガラス」と「セシル」がMVPキャラだったと思ってる。特に「メガラス」は反則的な強さを持っており、この存在なしでは魔人軍の猛攻を凌ぐことが非常に難しかった。そんな「メガラス」がランス10では開幕時点で死んでるという展開。鬼畜王ランスやったことが有る人なら誰もが絶望するよね。

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鬼畜王ランスのMVPキャラ

*1:ランスがメナドを励ますために言った言葉は結構良い

はてな民大好きな「中村敦」は実はモテモテだったよという話

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東大の学生生活は本当に病むから気をつけたほうがいい
なんとなくこれ読んで中島敦のことを思い出した。(中島敦は東大卒)

はてな民は中島敦の「山月記」や「名人伝」、「悟浄歎異―沙門悟浄の手記―」が大好きである。この三作品を読んでない人間ははてな民として認められないほどである(※嘘です)。あまりにはてな民の心情にマッチする描写から、「俺たちの中島敦」として勝手にシンパシーを抱いている人も多い(※要検証)。

私も、良く知らずに李徴や沙悟浄のような生き方をした人なのかなぁと勝手に思っていた。

しかし最近「先生と僕」「漱石とわずがたり」を読んでいたら、その途中に中島敦が登場しており、そこで妻となる女性に熱烈なラブレターを送るシーンが出てきた。

tyoshiki.hatenadiary.com

この当時は、手紙は今でいうtwitterのようにカジュアルに使われ、一日に何往復も手紙のやり取りをすることがあったらしいのだが、そんな中彼の手紙はかなりガチであり、作者さんもこのことを「意外なことに」と評している。そっか、なんとなく中島敦にたいしてそういうイメージを持っていたのは私だけじゃないんやな。。。と思ってちょっとググってみたら、本人はむしろモテモテだったよというお話が出てくる。

中島敦 ー 早逝した小説家の意外な実像 - Scrapbook! by 愛書家日誌
最近読んだ「よちよち文芸部」という作品でもこのことがネタにされてました(笑)


私もこんな人があんな非モテはてなに人気の作品を書いたのかとちょっと驚くが、彼の境遇を見るとわからなくもない。

彼の人生はこんな感じだったらしい。

東京帝国大学国文科卒業後、横浜高等女学校の教師をしながら創作を試みるが、持病の喘息にひどく苦しめられて退職。文部官僚となっていた友人の計らいで、転地療養を兼ねて南洋パラオに赴任した。当時、日本の統治下にあった現地の日本語教育の現場を視察しながら、新しい教科書を作成する仕事に就いたのだ。

パラオに赴任する直前、中島は先輩の作家・深田久弥に、『山月記』を含む数篇の原稿を預けていた。それが中島の留守中に雑誌『文学界』に掲載され、好評を得た。一方、健康状態のすぐれない中島は、まもなくパラオから帰国。官職を退き、病躯を押して創作に打ち込んだ。だが、残された時間は1年足らず。数篇の佳作を書き上げたのみで、1942年33歳で逝去した。

夏目漱石(東大卒)関連のエピソードに登場する人物ということで、彼も当然のように「東大卒」である。卒業後は高校教師を経て官職につくことになる。今の東大卒は、私を含め下3分の1はそれほど大したことはないのだが、当時の東大はまさにエリートであった。

そんな中で中島敦は周りの人間に圧倒されたのかもしれない。

彼自身、高校教師として勤めている頃から創作を志していたが、周りの人間が大物ばかりの中で自身はなかなか芽が出なかった。さらに病気のため人生が思うに任せぬ日が続く。周りの人間と比べて何事もなせぬまま人生を終えるのではないかという焦りや夏目門下の人物への嫉妬などもあったのかもしれない。

山月記」は、まだ彼が世に認められる前に書き、療養のため南洋のパラオに赴任することになった際に友人に預けた作品である。「山月記」でも、トラの姿になりもはや自分が人の世に戻れないことを知ってなお、友人に自分の作品を友に披露するシーンがある。これは本来の「人虎伝」の流れとは大きく違うというのは以前も記事に書いた。

このような改変を行ったことについては諸説あるが、なんだか彼のことを考えるとすんなりと受け入れられる気がする。



悟浄歎異についても、作品単体としてももちろん示唆に富んでいるが、夏目漱石周りの人間関係を想像しながら読むとあれこれと妄想が捗る。小宮や三重吉、森田あたりなんかを想像するとちょっとニヤニヤしてしまう。

今のところ、俺は孫行者からあらゆるものを学び取らねばならぬのだ。他のことを顧みている暇はない。三蔵法師の智慧や八戒の生き方は、孫行者を卒業してからのことだ。まだまだ、俺は悟空からほとんど何ものをも学び取っておりはせぬ。流沙河の水を出てから、いったいどれほど進歩したか? 依然たる呉下の旧阿蒙ではないのか。この旅行における俺の役割にしたって、そうだ。平穏無事のときに悟空の行きすぎを引き留め、毎日の八戒の怠惰を戒こと。それだけではないか。何も積極的な役割がないのだ。俺みたいな者は、いつどこの世に生まれても、結局は、調節者、忠告者、観測者にとどまるのだろうか。けっして行動者にはなれないのだろうか?

中島敦 悟浄歎異 ―沙門悟浄の手記―



最初は「俺たちの中島敦がー」と思った(※迷惑)のだけれど、ますます中島敦のことが好きになってしまった(※超迷惑)。


というわけで、中島敦から子供への手紙のサンプルいくつか読んでたらこのあたりの本も読みたくなってきてしまった。
「世紀のラブレター」「中島敦―父から子への南洋だより」

与党支持でも野党支持でもいいけど「安倍首相の後を誰がやるか」を考えてる人の意見が読みたい

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安倍さんを擁護してる人たちの理屈は非常に分かり易い。
ちょっと前までは「朝日やリベラル側を攻撃する大義名分があった」から、そのことを忘れていられたのかもしれない。財務省の文書書き換え問題が公になってからは、そういうおためごかしが出来なくなって、本音がむき出しになってきている。

彼らの本音は「安倍さん以外の選択肢を考えたくない」である。いろいろな選択肢を比較して考えた結果安倍さんを選んだというよりは、安倍さん以外について考えるのがめんどくさいから、全部安倍さんに丸投げして安心したい」である。他の選択肢やリスクが存在すると考えること自体がもうストレスになっている。ゴルディロックス(適温)相場中の投資家たちと同じような状態といえる。


安倍さんを支持している人たちのうちほとんどは、安倍さんに問題が全くないとは思ってない。そう思っているの人たちは思いのほか少ない。だが「安倍さんは(彼らの興味関心領域では)全然ベストではないがベターであって、安倍支持より良い選択肢はない」と思っている。というか、もはや他の選択肢を考えることを放棄している。

長期政権が続くとどうしてもこうなってくる。なぜいろんな国が独裁制を法律でブロックしたり、連続〇選を防ぐようなルールを作っているかというとこういうところにある。その人に慣れすぎると、特に序盤の政治が良い結果をもたらしていると、いまさら他の人に変える方が面倒くさい。多少問題があっても、よほど良い人がいない限り、代わりの人を考えなくなる。「安倍さん以外の人間を考える」想像はあまりされてない。

だから、「安倍さん麻生さん体制が継続」することを大前提として、その枠内で改善すればよいと思っている。彼らは安倍さん自体には結構文句を言ったりするが、枠そのものを崩そうとする人がいたり、ただ安倍さんを批判するだけの意見については耳を貸さない。もっといえば、安倍さんが悪いと認めていても「その悪さが予測できて備えられるから、どうなるか予測できない人よりはマシ」という感じの人もいるしね。



「安倍さん以上に現状を良く扱える人がいるか?」という問いに答えられない限り、何を言っても彼らの心に響かないと思う

安倍さんに信仰めいた支持を示している人は「ただ自民党を批判するばかりだった民主党を信じて政権を任せたら、自民党よりひどくなった」という物語を強く信じている。「明らかに現政権より良いものを示さない限り、多少の問題があっても現政権を安易に変えてはいけない」という教訓を学んでしまっている。東京都選挙の度重なる失敗や大阪維新の会などの例もあり、ますますそういう傾向が強くなっている気がする。

安倍首相が就任決定したのは2012年12月だが、これはタイミングが非常に良かった。*1 2010年11月から実施されていたバーナンキのQE2発動の効果が出始め、欧米は回復基調に向かっている中、東日本大震災の影響で日本経済だけが実態よりはるかに低く評価されていたタイミングである。このため悪いイメージは民主党が全て持っており、良いイメージはすべて安倍政権の手柄になっている。ネトウヨのみなさんは多かれ少なかれそういうイメージだろう。

もちろん実態としてはそういうわけではない。

トランプ政権が発足するまで下がり続けていた株価がトランプが選挙に立った後大幅に上昇したが、これもトランプが何かをしたからというわけではなく、「オバマーイエレン体制においてだいぶ回復しつつあったが、選挙が終わるまでは買い控えが続き、国債買い&株売りが山のようにたまっていた」ところが、トランプへの期待で一気に反転したのが原因である。

安倍首相になってから株価が回復したのも、トランプと同じような原理である。ぶっちゃけその前から実体経済は戻りつつあった。反転するきっかけ待ちのところで野田政権が解散総選挙を実施することが決まり、この時点から株価が上げ始めている。「民主党」政権は迷走しまくりだったし大いに問題があったから、あまり考えても意味がないし仮定ではあるが、あのまま民主党政権が今まで続いていたら、それでも日経平均15000くらいまでは戻っただろうとは思う。もちろん白川前日銀総裁の緩和政策が十分だったとは思わないし、民主党の政権下は「政策運営への安心感」という一番大事なところが欠けていた。安倍ー黒田ラインによる異次元緩和の功績は非常に大きいが、過大評価されすぎなのは間違いない。


だけど、そんなんいったところで、民主党政権時代はどん底で、安倍政権になってから日本経済に希望が見え始めたという実感はよほどのことがない限り覆らない。とんでもないハンデだとは思うけれど、そこちゃんと説明しないで、安倍政権の批判ばかりしているというイメージの野党を「政権担当」として支持する人はあんまりいないのではないかなと思う。


そんなわけで、安倍支持者はもちろんのこと、安倍批判をやってる人も「安倍以外」について候補を上げられない状況だと思う。



じゃあお前はどう考えてるんだよと言われると、……ぶっちゃけよくわかりません>< 


私はまともなこと言えないので、藤野英人さんの意見を紹介しておきます

藤野さんは明確に安倍首相支持ではあるが、安倍さん継続は厳しいと捉え、次の動きを考えている。

藤野 英人 - 今回の財務省の決裁書類書き換え事件によっておきることを考えてみる。予想というよりは思考の整理。... | Facebook

今回の財務省の決裁書類書き換え事件によっておきることを考えてみる。予想というよりは思考の整理。

1)少なくとも安倍政権が3期までいけるかは微妙。
岸田、小泉(進)、石破が肉薄できるだろう。すべて財政再建派なので、アベノミクスとは違う経済政策になり、それは必ずしも外人投資家ののぞむような政権ではないだろう。岸田首相、石破財務大臣というシナリオもあるのではないか。財務大臣の席は非常に重要。
 

2)安倍政権の巻き返しは北朝鮮有事しかないだろう。内閣総辞職かレイムダックになりながら総裁選というシナリオが濃厚


3)選挙があっても野党は勝てない。安倍さんにお灸をすえたいだけで、野党の信頼はあまり得られてない。それよりも、森友問題を蒸し返している野党にむしろうんざりしている。安倍さんにうんざりしているが、野党には同等以上にうんざりしている。ほかの自民党の総裁になることをのぞむ。

4)今回の一連の出来事に公明党は安倍政権から距離を置いている。むしろ山口さんは今回の件で憲法問題を棚上げにしたいという気持ちだろう。とはいえほかの野党とは組めないので、安倍さん以外の自民党のリーダーをのぞむ。

5)二階さんはとりあえず安倍サポートを打ち出したが、ある意味様子見。安倍さんは二階さんのサポートなしには勝てないので擦り寄る。もし、麻生さんが降りたら副総裁になりたい。

6)麻生さんはクビになるにせよ、安倍さんに恩を売りたいし、安倍さんも総裁選で麻生派の協力は絶対なので、ぎりぎりまでかばったという体制をとるだろう。麻生さんの首になる可能性は50-70%程度。麻生さんの次は茂木さんではないか。TPPはほぼカタがついて、総裁選に色気を出してないようにみえて、かつ官僚に強い

7)消費税増税は微妙。国民心理としては財務省をサポートしたくないが、次になる首相候補は消費税増税に対してはポジティブ。しかし、そのときの世論の風向きと景気動向によって消費税増税がすんなりいくかはわからない

8)憲法改正は難しくなった。

9)いま一番ばたばた現実的に動いているのは、自民党の先生たち。野党の先生は安倍さんを倒すことを考えてるが、自民党の先生は倒れた後のことを考えてる

10)財務省は相当なリストラが必要。少なくとも現安倍政権はここを大粛清するまでは、麻生さんのクビをきることはないだろう。ここが半端だと麻生さんのクビが飛ぶ。

11)財務省は大打撃をうけるが、もし安倍政権が倒れたら経済産業省シフトは弱まるかも。


12)マーケットは2017年型が続きそう。大型株、景気敏感株、バリューがだめで、小型・グロース、テーマ株が優位な展開か。


13) 黒田日銀総裁アベノミクスの最後のジェダイ諸葛孔明亡き後の姜維のような感じか。

14) そうなってほしいわけではないが、安倍さんが生き残る目が今のところ見えない。安倍退陣は日本には良いことがあまりない。アベノミクスにもネガティブだが、ならずものリーダーに囲まれて、安倍さん以上にプーチン、トランプ、習近平金正恩に対峙できる人はいないから。そう意味では安倍さんがどれだけ頑張れるのか。


こういうことを考えずに、ひたすら安倍さんがやめたら困るから安倍さんには問題がないとか、アサヒがーって言ってる人たちにはうんざりだし、逆に、安倍さんの次を考えずに安倍やめろだけ言ってる人たちは、東京都知事選で桝添を引きずり下ろした後の顛末から何を学んだのかという話である。

どちらにせよ続投は難しいとして、政策評価とか、次に応援する候補とか考えたほうがいいよね。何を望むのか明確にしめしたい。漠然と経済政策というのではなく。安倍さんはどこまで言っても現状維持以上はもう出来ないだろうけれど、今まで以上に追加緩和を望むののか、財政出動を望むのかとか。まぁマクロ的にはもう大きく変えようがないから、もっと個別に労基法関係とか税制とかそういう話しかできないと思うのですが。

私も今の所、憲法改正の可能性が薄まったのであれば立憲民主党に投票することはない。実は野党時代は情報公開の面だけは優秀だったと言われているが、逆に混乱を招いた側面もあり、そのあたりについて明確に方針を打ち出してくれれば別だが。どちらかと言うと、自民党内部での争いが大事だと思うので岸田さんについてちょっと調べておこうかなぁくらいです。

*1:※この部分について時系列が間違っているとのご指摘を頂いたので修正しました。id:abgone89さんありがとうございます。他に認識違いがあればまたご指摘頂けると幸いです

はてブあるある

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男子高校生を養いたいお姉さんの話。①~④

はぁ。。。しゅき。。。

こういう青二才成分高い人、大好き。

己が有能であることをアピールしたくて仕方ないけど嫌われそうなブコメ書いちゃう人ってホントにホントに好き。。。

増田で私の悪口を書く人はダニだと思ってるけど、こういうコメントを恥ずかしげもなくID付きで書いちゃう人ってもう愛おしくて仕方ない。

しかもこの人達、今回のコメントはすごく頭悪そうに見えるけど、実際は私より賢いんだと思う。自分より賢い人にダメ出しされるのって一番幸せな瞬間なので、これからも是非うちのブログ来てわたしのこと罵倒していってほしい。

民主党時代に起きた「円高デフレ」現象について振り返り

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前の記事では民主党側についてあんまり書いてなかったから補足。前回の反省を踏まえて確認しながら書いてはいますがそれでも相変わらず間違いがあるかもしれませんのでご指摘下さい。確認した上で修正します。

白川さんも、金融緩和を行っていました(一応)

uturi “あのまま民主党政権が今まで続いていたら、それでも日経平均15000くらいまでは戻っただろうとは思う。” 円高に対して放置し続けたのを完全無視かよ。/緊縮・増税反対で賃上げ推奨する議員がいないからなぁ。

多分この人に限らず、こういう認識の人は多いと思います。まぁ当時の株価の推移とか見てたらね……。
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でも、この認識は間違いだと思います。

白川さんは金融緩和やらなかったわけではない。10年中頃からは行き過ぎた円安に対して介入も行っています
後期の緩和は、設定規模だけなら他の国に劣らない規模だった。

6年半ぶり為替介入、ドル85円上昇でも効果不透明 | ロイター
白川総裁、国内外で割れる評価 デフレと格闘の5年間 (1/4ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)
世界金融危機に対処した非伝統的金融政策とは:日経ビジネスオンライン

08年12月 政策金利を0.1%に引き下げ
10年10月 実質ゼロ金利政策と資産買い入れ基金の創設などを柱とする「包括的な金融緩和政策」を導入
11年 3月 東日本大震災が発生 10月 円相場が対ドルで75円32銭と戦後最高値を更新
12年 2月 物価上昇率で当面1%を目指す「中長期的な物価安定の目途」を導入。通算75回の決定会合のうち15回、資産買い入れ額101兆円(13年末までの残高目標)-。利下げや資産買い取り基金の増額など

日本の緩和策は、絶対金額は空前の規模だった

ただし。

ペースは非常に遅かったし、市場にも日銀の本気は全く伝わらなかった

「(実行ペースは)徐々にとか、だんだんというもの。これではインパクトがほとんどない」(斉藤CEO)。
金融バブルなどの副作用を恐れて、緩和を渋り、競争で後れをとった

その後の黒田さんの動きと比べると一目瞭然ですね。

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これはマネタリーベースの推移ですがマジキチすぎる。統合政府論とか見ても全然安心できない。

まぁとにかく、黒田さんは思い切りよかったよね。

白川さんは緩和は行ったが思い切りが足りなかった。これには民主党財政再建重視の方針だった影響も大きい

民主党政権時代に超円高で(たしか1ドル78円、株価は8400円台)経済はさらに... - Yahoo!知恵袋
白川総裁の芝居ベタに白ける「緩和ショー」 経済効果よりも、永田町対策に重点だが・・・ | JBpress(日本ビジネスプレス)

まず大前提として、リーマンショック後、欧米に比べて金融緩和が足らなかったのが円高の原因です。正確にはFRB(アメリカ連邦準備銀行バーナンキ議長のドル安誘導(紙幣増刷とばら撒き)で、白川がドル相場を買い支えるのが精一杯で放置していたら大変な結果を招いた

当時は異次元緩和の「競争」の最中だったわけで、日本の緩和は勢いが弱く、その勢いを止めるに至らなかった。やるべきことはわかっていたが、優先順位が低く思い切りが足りなかった。

白川前総裁はなぜデフレを放置したのか - Baatarismの溜息通信

白川前総裁が金融システムの安定にこだわった政策をしてきたことがうかがえます。白川総裁にとっては、金融システムの安定の方がデフレ脱却よりも大事だったのでしょう。

また、元財務相だった菅直人をはじめ、民主党は、事業仕分けのパフォーマンスに代表されるように「財政再建」を優先したため、BSを汚くする異次元緩和なんかには理解を示さなかった事でしょう。

5年前、当時の自民党政権が提示した当初の日銀人事案で、白川氏は副総裁候補だった。にもかかわらず総裁に就任したのは、参院で多数を占める民主党が政府案に反対する混乱の中で祭り上げられた経緯がある。白川氏の力不足は、最初にボタンを掛け違えた政治の責任ともいえる。安倍政権の全面支持を受けて就任する次期総裁は、白川氏に比べて恵まれたスタートを切れる。

こんな感じ。


民主党については正直同情する余地がないわけではなくて。やっぱり安倍さんはタイミングよかったとはとは思う。たぶんQE2始まったのとまったく同じタイミングだったらやっぱり厳しかっただろう。民主党時代の落ち込みが全部民主党のせいみたいな話はやはりアンフェアだと思う。
『民主党政権時代に戻りたくない』って言う人がいるけど、あの時はかなりの異常期だったと考えるべきだと思う : OpenSpace
とはいえ、民主党政権時に、政策的な考えた方から金融政策で他の国の後手に回った点は否めないよね。


安倍政権下の黒田総裁の行動は狂気のレベルであり、同じことをできる人は他にそうそういない、と私は認識してる

というわけで、今見ても黒田さんの買い入れペースは狂気のレベル。ここまでやってようやく今の株価を維持できてるのが日本という国だという認識は持っておいた方がいいと思います。

そういえば、先の記事についたはてブで「誰が首相やっても同じだろ」って意見を持ってる人が多かったです。民主主義の原則や議院内閣制の趣旨としてはそうでしょうが、実際はどうなんだろうね。もし安倍さんに変わりがいくらでもいるなら今こんなモラルハザードが放置されてるわけないんじゃないかなぁ。とっくに退陣してると思うのだけれど。

そのあたり分かってるから、いろいろ批判してたんじゃないの? 経済とそういう点を天秤にかけて批判してたんじゃないの?

少なくとも日本経済を考えたときに安倍-黒田のコンビは異常なまでの緩和政策を実施してで、日本から離れつつあった海外マネーを呼び戻すことに成功したという点は「それが良いことだったのか悪いことだったのか」は置いといてなかなか難しいことだったと思う。そこ否定しても話始まらないと思うんですよ。今まで安倍さんが、意味不明な言動や教育思想の偏りなどいろんな問題がありながらも支持されていたのは、経済面でのメリットがあったから、ですよね。いろんな人が、先の記事の感想で安倍さんをDV夫に例えてて笑ったけど、まぁほんとに「養ってくれてるから従う」って感覚の人は多いんじゃないかな。

※まぁこれ自体、実質賃金がーといって否定する人多いですけど、あまり説得力がないと思います。株価なんて日銀がETF買い支えてるだけで経済を反映してないだろみたいな話もあります。そんなのは、当たり前です。それでも株価が高い状態が「続く」ことは、経済にとっても意味は大きいんですよ。海外から長期的な資金が入ってくるので(逆もまた然り)。


そこまで踏まえたうえで、それでも安倍さん以外の選択肢を意識する段階なんじゃないですかね

ただ、それでも安倍さんの三選はもうかなり厳しいと考える準備くらいは必要じゃないかなと思うのです。安倍さん自身が、一番の目的であった憲法改正が絶望的になった今、三選を望まない可能性すらあります。麻生派とのつながりや財務省との話などまだまだ考えることもありますが「安倍擁護VS安倍おろし」という話は私の中ではそこどうでもいい。

んで、私は安倍さんが退任したら、少なくとも海外投資家が日本の評価をNeutral→Underweightに落とすのは不可避だと思ってます。実は内需中心のくせに少子高齢化で先行き細っていく日本を、海外投資家が評価してたのはひとえに日銀政策のおかげだったのだから当然ですよね。

この記事についても脅しだとかなんだとか発狂してる人いましたが、これ当然の予測をしているだけであって、まさか安倍さんおろした時にデメリットが全くないと思ってるわけないよね?このインパクトを軽視してるわけじゃないよね?


それでも、覚悟の上で、それでも安倍さんはこれ以上はもういいですって話ですよね?


そこまでいうのだから、次を考えません?かわりに何を求めるのかを考えませんか?

いや、あなたは別に考えなくてもいいんですけど、私は考えたいので

ブクマでもたくさん「考える必要ない」という考えの人いました。

別に私に言わんでも、好きにしたらいいと思います。

でも私は、考えたいんです。

考えたいけど十分な知識がない。

前の記事でも間違ったこと書いて指摘されてしまうくらいで、まぁ私基本的にアホなんですわ。

だからこそ、ちゃんと知識があって次を考えてる人の話を聞きたいんです。

そういう時に「考えなくていい」っていうの嫌なんですよ。

偉そうに言ってるけど私はこの先の日本のことなんて全然わかりません。

正直先行きがものすごく不安です。

でも、不安だからと言って、安倍政権が今後も続くってひたすら信仰する方向も、とりあえず安倍さえ倒せばよくなるみたいなのはどっちも、私には現実逃避に思える。

何とかして生き残れるように準備はしておきたいです。そういう人の話を聞きたいです。

うっかりすると、すぐ悪質なデマにはまりそうだから、事実はちゃんと確認していくけどね!みんなも私が間違ってると思ったらどんどんツッコミ入れてね





最後に
ここまで書いても、ちゃんとお断りしないと勝手に安倍シンパみたいな認定してくる人がいるので言っておきますと、私は特に安倍首相を支持してません。確かに安倍さんの進退は数年レベルの景気に大きく影響しますが、ガバナンスの崩壊、特に文書への信頼が失われた状態が続くと十年単位での国家運営に深刻な影響が出ると思っていて私もそちらを心配しています。


「忖度忖度とやかましいが、忖度など存在しない。あるのは利害関係のみだ」

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記事タイトルはとあるファンドマネージャーさんの暴言ですが(笑)

こういう発言を真っ先に見ると、読解力のない人はもう条件反射で「安倍支持者だ!吊せ!」って言い出しそう。

でも彼は別に安倍支持者とかいうわけじゃない。というかFMというのはそういう感覚が全然ないらしい。

そんなわけで、彼は忖度と呼ばれてる改ざんなどの行為は否定してない。むしろあったんだろうなーと言っている。


彼がいいたいのは、改ざん等の行為を行った理由について、その理由を忖度とか言葉で表現するのがバカバカしい、ってことらしい。

「さすが流行語になるだけあって、バカと相性がいい言葉だな。それは忖度などという曖昧なものではなく、そうする理由があったからそうしたのであってそれを追求すればいい。自分ではわからないことに忖度って言葉をつけて理解してるふりをして思考停止してるだけのバカばっかだ」

だそうですよ。


ちなみに彼は「明快な利害関係があったからからこそ、佐川がこういう行為をしたのだから、辞職して利害関係がなくなったのであれば(命の危機という利害関係はあるかもしれないが)、証人喚問では佐川の口から何が飛び出すかわからんね。今のうちに新しい利害関係を作っておかないとね」とも言っていた。

佐川氏、来週にも国会証人喚問へ 与野党が調整:朝日新聞デジタル

さてどうなりますことやら。

がん患者の幡野さんが、代替医療を善意で薦めようとする人とのやりとりを開示しているので是非見て欲しい

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PEOPLE.03 西野 亮廣「レターポットが紡ぐ世界とは?」|異業種インタビュー|連載記事|美容サロン経営を学ぶならホットペッパービューティーアカデミー
で紹介されていた幡野さんという人の記事を読みに行った。
ガンになって気づくこと。 ( 写真 ) - 幡野広志のブログ - Yahoo!ブログ
素敵な記事だったのでtwitterもチェックしにいったのだが、これが良くなかった。エグい……。

この方は、質問箱の質問に一つ一つ丁寧に答えていらっしゃるのだけれど「代替医療」を薦めようとする人たちがあまりに多い。

善意っぽいのが地獄感を増している。

例えばこんな感じ。

科学的根拠のない療法を勧めることが、治療法を切望している患者さんにとってどれほど残酷で危険なことか

こういうのをいちいち受け付けては回答している。見ているだけで心がツライ。
しかし、何故こういうことをしているのかというとこういうことらしい。

なので、私の記事はどうでもいいので、是非他の人もこの方のツイート見に行って欲しい。

以下自分用メモ










気をつけたい言葉

未だに信じられている「ドル建て日経平均は上がってない」説について

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ブコメから。

kamenoseiji  
株価とは株式と通貨との交換比率であり通貨を棄損すれば株価は上がる。民主党時代に維持してきたJPYの価値をアベノミクスは棄損した。だからドル建て株価は大して上がってないし実質賃金は下がっている。

あ、まだこういう意見言ってる人いるんだ。。。(´・ω・`)

せっかくだから確認してみましょう。

「円建て日経平均と比較してそんなに上がってないって意味だ!」 上がってるよね?

f:id:tyoshiki:20180316213002j:plain
それでもだいぶ上がってますよね? 

f:id:tyoshiki:20180316213012j:plain
最近は円建てよりも強いくらいですよね
https://nikkei225jp.com/data/dollar.php

なぜこうなっているかを説明するのは面倒なので、今回は結果だけ。

「バブルとかと比べたら全然大したことないはずだ!」 バブルと比較してどうすんの?

プラザ合意後、円の価値がいきなり3分の1以下までまさに「毀損」された結果バブルになった時期はさすがに無理だけど、その後のITバブルのときよりはドル建て日経平均って上なんだよね。

f:id:tyoshiki:20180316213132j:plain
http://www.mag2.com/p/money/330494


さらに興味ある人はこちらどうぞ
http://stockwatson.blog.jp/archives/51986987.html

意見を述べるのは自由だけど事実について述べるのは自由じゃない

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特にオチなくダラダラと書いてるだけの記事です。

 

さて「意見を述べるのは自由だけど事実について述べるのは自由じゃない(言ってもいいけど、間違ってたら訂正が必要」と言う話ですが、これ全然わかってない人がけっこういる。

 

より具体的にいうと以下の三つのタイプ。

 

・自分の考えにすぎないものを事実として扱う(私はこう思う、ではなく事実として扱うので主語がでかい現象などが起きる。また、動かしようのない事実と思ってるので、異論を挟まれると発狂する)

 

・他人の意見や、他人から聞いただけのものを事実として扱う(自分の意見には慎重だが、他人を参照するときにガバる)

 

・事実について述べているものを、ただの意見として扱う(→それについて、自分の好みや相手の態度次第で否定できると思っている)

 

これらのパターンに陥らないようにするためには、今話をしているのが事実と意見のどちらかを区別する必要がある。

 

これは読解力以前の話だろう。

 

そして、この区別を大事にしよう、という点においては日本の国語教育(特に受験問題)は非常にしっかりしていたと私は思っている。

 

センター試験に顕著だが、いままでの受験問題は、「なにを書いてないか、著者は何を言ってないか、について判別する能力」を問うている。書いてないものを読み取らない、文書を誤って理解しない、そういう情報処理能力が問われてきた。「これは事実である」と言っても良いのではないかと「私は思う」。

 

なので、読解力といわれれば定義は曖昧であるが、事実と意見を区別する能力、という点に絞れば、基本的には、受験勉強をまじめにやってれば身についている人の割合が高く、この能力が著しく劣っている人は、少なくとも大学受験までは国語をまじめにやっていなかった可能性が高い、と私は思っている。

 

 

反例はもちろんある。というよりなぜか高い偏差値の大学に通ってるはずの人たちが、おかしなことを言うことを目にする機会があまりに多い。そのことがとても不思議であり、上の私の考えは間違っているのかもしれないと思ってしまうくらいに酷い。

 

なので、利害関係が絡まないただの文章であれば難なく事実と自分の意見を区別できるはずの人たちが、なぜここまでその二つを混同してしまうのか、については、他の変数や事情を考える必要がある。

 

たとえば、官僚出身で、大阪選挙区に維新から出馬するも破れ、事前の公約では比例選挙での当選はしないと言っていたはずだったのに、サイレントマジョリティーの声を読み取り、事前の公約を覆して比例当選を果たした人がいる。普段から事実と意見の混同が著しいが、本当は区別ができていてボケてるのか、マジでああなのか、とか。マジならなぜああなってしまうのか、とか。

 

 

他人事のように言ってるけど、自分のことを振り返ってみると、そう言う状態になったことはある。

 

・最初に正しいと思って言ってたことが間違いであることに気づいたり、

・思い通りに進まなかった時、

・それから深く考えずに適当に言ったことについて、ガチで突っ込まれたりした時

 

などがそうだ。。

こういうのは後から考えればすぐに謝ればいのであるが、その場しのぎでつじつま合わせしようとする。そうしているうちに、どんどんサンクコストが高くなっていく。相手もムキになってるし、今更間違いを認められない、引っ込みがつかない、という状態になる。

 

やばいとかおかしいとか思っているのに、自分のポジションに近い事実を集め、それ以外から目をそらし、自己洗脳をかけていってしまう。こうなると読解力だの分別だのはどっかにいってしまう。ただ今をやり過ごしたい、という気持ちでどんどんおかしくなっていく。

 

恥ずかしながらこういう経験を何度かして、なんか言われ時は、絶対の確信があってもとりあえず反論はしない。

特に感情的にムカつく絡み方された時ほど、まず確認します、と答える。どうせそういう人ほど、目に見える形で事実を突きつけないと納得しないから。

 

んで、確認してみた上で自分が正しかったら、確認してみましたがこうでした。と返答する。

 

そのくらいしないと、感情の誤作動で間違いを犯してしまう。そして、その些細な間違い引きずって、せっかく訓練したはずの読解力やら分別のための力は全く活かすことができなくなり、大怪我をする。そういうもんだなと思う。

 

まあそこまで意識しても、私は感情の制御がヘッタクソなのですが。

すごいなと思う人以外から間違いを指摘されるのはいつになっても慣れなくて、ついムキになったり顔真っ赤にしたり、衝動的に記事消したりもあります。株もしょっちゅうルール破って大損してるしなあ(´・ω・`)

 

こういうのが自然にできる人はいいなあと思うし、せめて直接話しをするわけではないブログではもうちょい落ち着きたいところ。

 

関西の人間なら「そこまで言って委員会」が好きというのはひどい侮辱

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https://twitter.com/masaki_kito/status/975304777524375552

この人に対しておこってるわけじゃないのですが、関西人はみんなそこまでいって委員会を見てたり好きなんだろ、という人たまにいる。

はっきりいって、それは異世界転生もの読んでる奴はみんな現実が不遇な奴なんだろ、みたいにいう青二才さんのなろう語りくらい頭が悪いし、何より筋の悪い侮辱だからやめろください。
https://togetter.com/li/1208797


なんでいちいち関西人だからといってこの番組について責任持たなきゃならんのや。

わたしは。関西の人間ですが。

そこまで言って委員会なんて、大嫌いですし。

あの番組をありがたがってる人は、申し訳ないけど、アホだと思ってますし。

というか、あれはたかじんいなくなった時点で完全に別物というかただのゾンビ番組くらいにしか見てませんし。

たかじんが生きてた頃に喜んで見てたうちの母親ですら、今のそこまで言って委員会は見る価値ないって言ってますし。

というかまだやってたんですかヤダー!っていう気持ちですから。

もいうかマジで今暇つぶし以外の理由で誰が見てるんだよ謎だわ。



。。

。。。

好きな人いたらごめんね。
自分が好きなものを罵倒されるの嫌だよね。

でも、私はそのくらい嫌いだし、その嫌いなものを、関西人はみんな好きなんだろ?みたいにいう人がいたから、とてもイラッとしてどうしても否定しておきたくなったのです。

私がこういうかんじで露骨に嫌悪感剥き出しにした書き方するのは株の煽り屋と互助会くらいですが、今のそこまで言って委員会は「私にとっては」互助会みたいなもんに見えてます※


もちろん異論は認めます。


とにかく、関西人だからといって、この番組をみんなありがたがって見てる、というような勘違いは大変侮辱的なのでやめてください。そういうこと言う奴には、泣きながらうるせーお前んとこの知事●●だろ、というような幼稚な反論しちゃうぞ。(逆に関西民はこういう幼稚な煽りやめよう)



私が言いたいのはそれだけです。




※私はちゃんと互助会の範囲を限定して、その上でなぜ嫌いなのかを説明してるから、嫌いなものを無差別に互助会と読んでるわけじゃないからね。

http://tyoshiki.hatenadiary.com/entry/2017/11/05/190249

http://tyoshiki.hatenadiary.com/entry/2017/09/02/011014

岸田さん、それ出口「戦略」とちゃう、ただの挫折や

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※いちいち言わないと必ず絡んでくる人がいるので何度もいうけど、私は安倍政権支持でもリフレ派でもありません。私はもう安倍さんが次の総裁選乗り切れないの前提として、安倍さんの次について知りたいという段階です。その前提で読んでください。


金融緩和「出口のタイミングが大事」 自民・岸田氏:朝日新聞デジタル
自民・岸田氏「消費増税当然だ」 香港で講演 :日本経済新聞

うわあ。岸田さん思ってる以上にガチガチの財政再建派だった。前から財政再建よりの意見をお持ちであることは知ってましたがまぁなんともはっきりと。岸田さんガチガチに財務省寄りで、とにかくしきりに「出口戦略」の重要性を訴えてるようです。

これについて、なんかはてなでは「出口戦略」という言葉につられて「何が問題なの?出口は必要でしょ?」みたいなコメントが人気になっててすげえ頭痛い。。。金融緩和そのものがダメとか言ってる人もいて、君らFOMCの動きとかECBの動きとか全く理解してなかったんかい、と。



今ってさ。出口戦略が必要かどうか、なんてイエスノーの話はしてないよね。緩和が足りないからさらに緩和しなきゃっていう人もいますが、たいていの人は出口戦略自体が必要かどうかならそりゃイエスですよね。その次元で思考停止してたら小泉劇場の時と変わらんやん。
エスは前提としたうえで、「出口戦略としてどういうものを採択可能なのか。どうやっても痛みを伴うけど、どこまでを覚悟して選択するか」を考える段階だよね?その具体的な話を評価しないとだめじゃないの?

アメリカとヨーロッパではすでに始まっていてうまくいくかどうか試されてる出口戦略を日本だけが実行できる状態じゃないのがやばい。手詰まりになって日銀がETFという形ではあるけど実質直接に株価の買い支えしちゃってるのがやばい。日本もステルステーパは始まってるけどいまだ蛇口全開なのやばい。やばいよやばいよどうするんだよ……


という話かと思ってました。


これについてリフレ派は「それでもインフレターゲット達成するまで引き締めはするべきではない。途中でやめたら全てが終わる」と言ってるのに対し、岸田さんは、「これ以上は財政が持たん時が来ているのだ」ということで180度転換の構え。ハードランディングってレベルじゃねえぞ、、、本当に大丈夫なのか。

他の国の段階的FFR値上げや段階的撤退と比較してあまりにも乱暴でせう。株価の問題だけではなく、今一番求められているのは、出口戦略に関して「緩やかに着地できる人」だと思うので、これは市場との対話能力にかなり疑問符がつきますね。




うーん。

これだけ聞いてると、民主党政権の時の教訓が活かされてるのか不安に。あの当時民主党支持者は「生活の保証・向上」を望んでたのに、政権としては「財政再建」を優先しすぎちゃった(せざるを得なかった)わけだけれど、それは果たして今の状況で有効なのか。

正直、誰がやっても安倍政権時代のリフレ・金融緩和政策の反動を思いっきり食らうことになるのでうまく舵取りなんぞ出来ないと思いますが、今まで「未知数」ということで割と都合よく解釈されていた部分がはっきりしてくると、岸田さんについて、かなり不安が高まりますね。

以下はtwitter等の不確かな情報を参考にした「怪文書」です

安倍首相との明確な違いとしてプライマリーバランスの早期黒字化とgdp比での債務高圧縮を打ち出しています。違いと言うか、真反対。むしろ、今まで良く安倍さんを担いでたなと思うね。

ただ、香港現地でのラージミーティングに参加されていた方によると、イデオロギーレベルで明確に真逆の立場を示しつつも、具体的な政策や、経済の見通しがあまりに弱かったとのこと。自民党内で、最初から安倍首相3選を念頭におかずに次期総裁候補として立ち回っていたにもかかわらず、まだ現十分な経済政策パッケージが準備できていない様子であり、かなり不安を感じたそうです。

こちらの方向に舵を切る場合、当然ですが今までインフレを狙ってジャブジャブに垂れ流しだった金の流れを止めますので、反動でデフレになります。財政再建と言ってるのだから財政出動をしたりしないでしょうし、したとしても今まで行ってきた緩和政策の規模に比べれば焼け石に水でしょう。

質問についての応答を見る限り「この人外交関係以外は、他国との間で経済状況がどうなっているか認識できておらず、ちゃんとブレーンがつかないと、この厳しい現状に無策のままぶち当たる可能性がある」とかなりネガティブな受け止められ方をされたようです。



とまぁ、いろいろ推測も混じっていますが、現時点でほぼ確実なのはこんな感じかな。

(1)イデオロギーとしてはガチガチの財政再建派であることは今回改めて表明したわけで、間違ってもアベノミクス継続という路線はまずない。

(2)なので、「次の総裁選」を目指した動きをしていて、今すぐに引きずり下ろすということは考えていない雰囲気。

(3)つまり、現在お騒がせ状態になっている財務省の疑惑等に関しては、岸田さん自らリーダーシップを取ったり安倍政権から引き継ぐつもりはなく、こちらは現政権に処理させるつもりの様子(中立といえば聞こえは良いが実際は日和見に近い)

私が政治に興味がないせいか、岸田さん前から「影薄いなぁ」と思ってましたが、海外が長期独裁政権が林立している状態で、この人でホントに大丈夫なのだろうか……と少し不安は強まりました。



まぁ今の所完全に「怪文書」状態なので、今から事実の裏付けを取っていきたいと思います。岸田さんは選挙戦略とかとの絡みでまだ手を見せてないだけ、と思いたいです。

goldheadさんの記事が素晴らしかったが素晴らしすぎてとても憂鬱な気分になった(笑)

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どういう考え方をしてもいいんですけど、はたと立ち止まって考える力がなくなっているというか……考える、学び合う、という習慣が、実は運動体のなかにない。というところで共通しているんじゃないかと。政治イデオロギーとかそういうので一緒にやるんじゃなくて、それぞれ違いがあるなかで共通点を見つけて、「いま生存すること」と「いま働くこと」、そこで繋がっていける方法を模索する。私にはもうそれしかない

goldheadさんの今日の記事、私はとても素晴らしいと思った

朝に電車の中でこちらのとても残念なまとめを見てげんなりしていたのだけれど
男性が描いた「男性がフェミニストにならなきゃいけないワケ」の漫画が話題 - Togetter

その後で素晴らしい記事を読めて大変に気分が良い

自分が日頃気にしていることを、とても簡潔に、そして実感のこもった言葉で書いてくれている。筆者は全然私のことなんて知らないのはわかっているのだけれど、なんというか私のために書いてくれたんじゃないかって錯覚するような文章に出会うと嬉しくなる。

自分が付け足すところは特にないので、自分が気に入った箇所を抜きだしながら、日頃考えてることを整理してみます。 

というわけで、ここから下は私の独り言なので、このブログを読んでくださっている方は、是非元の記事を読んでみてほしい。

1 「ただ、立ち止まって考える」ことが、どうも欠けていると思えることはある

ただ、「立ち止まって考える」ことが、どうも欠けていると思えることはある。他の国のことは知らないが、ネットなんかでいろいろ見ていてそう思うことはある。なにかこう、あるテーマだかイシューについて、「お前はどう考える? どちらの派閥だ?」と、常に即断即決を迫られているような気になることが多い。

ジジェクだったか、「即断即決を迫られたら、まずその問いから疑ってかかれ」みたいなことを言ってたような気もするんだがな。「もうこの国には立ち止まって考える余裕などないのだ」とか言われても、「はあ、そうですか」としか言えんし

まずこれがものすごく大事な言葉だと思います。


1-1 入力と出力の間の時間差はとても重要

私はこの「立ち止まって考えられない」「意見を留保する体力がない」人が発言権を持っているのは非常に危険だと思っているのです。

「バカ」について - この夜が明けるまであと百万の祈り
ネットで意見表明をしたい人にとって「よくわからない」という気持ちはとても重要だと思う - この夜が明けるまであと百万の祈り

あることを腰を据えてじっくり学び始めると、しっかりした知識を獲得し、余程の自信を得られるまでは、自分の意見を発表しようとは思いません。そのテーマについて、先人たちがどのように思考してきたのか、よく咀嚼したうえで、自分の立ち位置を見つけなければならないのです。「専門家」とは、入力と出力のあいだに時間差を保てる人のことを言います。この時間差の広がりを「体系」というのです。逆に、その時間差がない人のことを、世間では「バカ」と読んでいます。

私は基本的にブログで書いてることは全部この「バカ」の状態で書いてます。「バカ」だけど思いついたことはとりあえず書く。ただし、それはバカの状態だとわかってるから、「自分はここまでは考えたりわかったりしたけれど、まだまだ分からないことが多い」というスタンスでいます。

なので当然「とりあえずここまでは考えたり調べたりしたけどまだわかんないこと多いからから結論は言わない」ということが多くなります。

「ここまでは分かった。でもまだ自分に見えていないものがたくさんあるはず」という姿勢が好き - この夜が明けるまであと百万の祈り
そうやって気を付けていてもなお、頻繁に勘違いや間違いをするので、その時にそ自分の考えに固執せず、間違ってたらちゃんとそのことを受け止めて直せるように心構えを持っておきたいなと思っているのです。

「ダニング・クルーガー効果」の進化系「パイロットの自信曲線」 - この夜が明けるまであと百万の祈り

150時間ぐらいのところに「何にもわかってないのに自信だけは満々」っていうピークがあって、間一髪で惨事を免れた分を差し引いた実効学習度の谷がある

1-2 即断即決を求め過ぎると、少ない情報で、ろくな思考や検証を経ずに結論を出してしまう

ところが、ろくに考えも調べもしてないのに、ちょっとだけ得た情報をもとにすぐ結論を出したがり、しかもそのことを正しいと疑わない人もいます。私がネットではじめてそういう人と遭遇したのが「青二才さん」であり、彼の存在を認識した時はもう衝撃でした。

この人は結論を出すのがめちゃくちゃ早いんですね。とにかく「なんでもすぐにわかろうとする」んですね。どのくらいせっかちかというと、一作品か二作品のサンプルを読んだだけで一つのジャンルについて語れると思ってしまうくらい。

この人は、世の中は白か黒くらいしかないんじゃないかと思うくらい世界を単純化している。彼を評して「世界の解像度が低すぎる」と評した人がいましたが、まことに的を射た表現であるなぁと今でも感心しています。

そして、そのあまりにも少ないサンプルと、乏しい根拠に基づいて考えた妄想に近い内容について、なぜか自信満々なんですね。
6割くらい正しいことは言ってるのですが、4割くらいものすごくズレたことを言い、そのことによって痛い目を結構見ているはずなのに、それでも自分のアプローチを疑わない。「自分の正しさを理解できない人間が間違っている」という自信を保ち続けられる。

これ、私には絶対に不可能なことで、本当に未だに私には理解できないことです。


1-3 せっかちが行き過ぎた結果、自分の頭で考える余裕がなくなって、BOT化している人が増えてきている

しかも、私が彼を見た当時は、少なくともはてなにおいてはすごい珍しかったのですが、
今となってはそれほど珍しくなくなったどころか、むしろそういう人の割合の方が多くなったようにすら感じます。

久々に生存確認された店長も同じようなこと書いてますね。
はてな村とかなんとか

原則としてなんらかの知的な訓練はなされてる人が多いので、その気になれば「人に読ませるための文章」を書ける人が多かったはずなんです。

「みんな」がインターネットに参加できるっていうことは、それはもう文字どおり「みんな」なんで、発信する力を持っていない人が多数派なわけです。発信しないことが悪いことだって言ってるわけじゃないですよ。単純に比率の問題です。

こうなってくると、青二才さんのように結論をすぐに出すことを我慢できない「せっかち」な人がどんどん増えてくる。せっかちなだけならいいのだけれど、その「せっかち」に飛びついた結論を修正できないという人が増えてくる。

今となっては青二才さんはまだ一応自分の頭で考えているだけ立派であり、今は「そもそも自分の頭で思考をしない」「近しい人が言ってるものをそのまま受け入れる(メディアは信じない。友達だけが情報源)」「フィルタが自分の中に存在しない」というタイプの人が増えて、というのははてな村奇譚でも指摘されていましたね。

いっぱい発言はしてるけど、その人自身が何を考えているのか、機械的に情報をインプットして、条件通りに情報を吐き出してるだけじゃないのかって思うような人たち。そういう人たちが増えてきたらいったいどうなってしまうのでしょうか。



日本の株式市場は、今取引の7割はアルゴリズムによる自動売買らしいですね。
流動性は増えたけれど、値動きは極端になり、個人にとってのチャンスであったはずのサヤ取りの部分はそういうアルゴリズム取引を駆使するHFTに奪われ、twitterでは毎日のように声の大きな煽り屋が、自分で考えずに売買するイナゴたちを操って場を荒らして自分たちだけが大きく稼ぐ。後には残り少ない食べカスに大勢が群がるという蜘蛛の糸のような地獄の世界。


ネットもそんな感じになってしまうのかなぁと思ったり思わなかったり。



もちろん、これはあくまで私の感覚、私の観測範囲の話であり、検証もされていないただの感想です。自分が目線を変えて、もっと明るい所に移動すればまた別の感想になるでしょう。



1つ目の引用部分だけでだらだら語ってたらだいぶ長くなってしまった。
それだけgoldheadさんの文章がいろいろと自分の心を震わせるということだと思うが。

いちいち書くのめんどくさいから残りは独り言ラジオでもしようかな。

概要だけ先にかくとこんな感じ。

2つ目は「人権教育から貧困問題が抜け落ちているのではないか」という話。

人権教育から貧困問題が抜け落ちているのではないだろうか。まるでヒューマン・ライツという崇高な概念と汚らわしい金の話を混ぜるなと言わんばかりである。が、人権は神棚に置いて拝むものではない。もっと野太いものだ。

なぜ、自民党を見回しても、野党を見回しても、財政健全化よりも目先の経済、反緊縮という勢力がいないのか(いや、政治家個人単位ではいるとは思うけど党なりなんなりのトップには立ってないよね)。日本の景気によって左右されるくらい頼りなく生きているおれには、そこんところようわからん

この部分は、今私が一番気になっているところだ。

私はネットで見かける自称フェミニストや自称ポリコレ集団が大嫌いなのだが、1つ目の「せっかちさ」「狭量さ」がまず嫌だ。次に「男女問題」だけを特別し、それ以外を軽視する姿勢が気に入らない。そしてなにより一番いやなのが「言葉遣いが汚い」ということだ。3点目が致命的で、だから私はトーンポリシングをかなり肯定的に見ている。

私は一足飛びに「支援」ではなく「平等」を求めてるのに「弱者」という立場を主張する人間から感じるアンバランスさが本当に気持ち悪くて苦手だ。そういう話です。


3つ目は「困窮者の若い人たち」である。

日本に行くまでわたしは、英国やスペインの若者や失業者たちが「新自由主義と緊縮財政の犠牲になっているのは自分たちなのだ」と立ち上がる姿を見ていたので、どうして日本でも同じことが起きないのか、と思っていたのである。しかし、もやいで困窮者の若い人々を見ていると、彼らにそれを望むのは酷な気がしてきた。

こういう状態になっているのは中国やロシアならともかく資本主義国家では日本とイギリスくらいなんじゃないかな、と。本当に「絶望の国の幸福な若者たち」状態だよねこれ。

安倍さんの政策は、藤田晋さんのインタビューにあったように「ある程度貯蓄がある人」が支持すべき政策であると思う。 少なくとも貧困の立場にある人たち、特に正社員になれない側の人間が支持するものではないと思うのだが。 自信を失って、政府に助けを求めたときに、受け皿が安倍政権しかないように見えてる人が多いというのが本当に不幸なことだと思う。

日本の貧困者があんな風に、もはや一人前の人間ではなくなったかのように力なくぽっきりと折れてしまうのは、日本人の尊厳が、つまるところ「アフォードできること(支払い能力があること)」だからではないが。それは結局、欧州のように、「人間はみな生まれながらにして等しく厳かなものを持っており、それを冒されない権利を持っている」というヒューマニティの形を取ることはなかったのだ。「どんな人間も尊厳を(神から)与えらている」というキリスト教的レトリックは日本人にはわかりづらい。

4つ目は「なぜ、日本はこうなったのか」である。

なぜ、日本はこうなったのか。他国のことはしらん。所詮は小国が(というほど小さくないよな、というのがおれの持論でもあるけど。ああ、でも平野は狭いか、とも思うけど)、その時々の時流に乗って、ちょっと大きな顔ができただけで、内面にあたる部分を育てることができなかったのか、とか。樹木だって、早く大きく育つものは、枝や幹が折れやすいものだ。日本は折れてしまった。あるいは、陽樹が淘汰されて陰樹が残るかのように。もっとしなやかに強い人々が作り出す、ダイナミックな国にはなれなかったのだろうか、などとも思う。この本には伊藤野枝の写真と、頭山満の写真が載っている。遠い昔のアナーキストや右翼の持っていたスケール。そういった野太く育っていくかもしれないものを、なんらかの特性や事情、あるいは偶然で伐り倒してきてしまったのが現状かもしれない。まったく、嘆くよりほかはないではないか。

私はこれについては語る言葉が全くない。私の中では日本はもうとっくに終わってる。「こんなこと言ってゴメンね、でも日本はもうだめです。2019年頃にバブルがあって、そこから終わりが来ます」みたいな認識だ。でも、自分はそのころにはもう死んでる予定だったからその先のことを考えてなかった。今が楽しければいいやと思ってたらここまで来てしまった。この先のことを考えると極めて憂鬱だし、ましてこうなってしまった原因など考えたくもない。

安倍政権を一生懸命叩いている人も、逆に安倍信者と化して民主党と戦っている人も、みんな不安なのではないか。不安だからこそ目をそらそうとして現実と向き合わないために敵を作り出しているのではないか。悲しいことに日本は敗戦によって外側に敵を持つことを禁じられてしまったから、国内で共食いをするしかないというわけだ。

気持ちはわかるし、それで満足できるならそれはそれでいいと思う。私はそういうのに茶番を感じてしまってどうも乗り切れない。

私はgoldheadさんのように憂鬱な気分とずっと向き合う教養も精神力もないわけで。この先どうやって生きていったらいいんだろうなぁ……ほんとに。


アベノミクス(岩田規久男理論)はなぜ目標をまったく達成できなかったのか

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リフレ派の山形さんが、岩田規久男さんの総括を求める記事を書かれています。

黒田バズーカは最初、あまりにうまく行きすぎた。始まる前からすさまじい成功を見せ……それが「景気、なんとかなりそうじゃん」という雰囲気をつくって増税オッケー議論にはからずも貢献した/利用されたのは、これまた事実だと思う。

若田部がいかにすごくて立派な学者であっても、副総裁がそんなに無力で、岩田規久男すら何もできない程度のお飾りの地位でしかないなら、副総裁人事なんかどうだっていいじゃないか、という気もかなりしてしまう。岩田規久男にはできなかったことが、若田部昌澄にはできるの? 本当に?

まず岩田規久男自身に、己の不甲斐なさを認めるところからはじめてもらえないかなー、とは思うわけだ。

山形さんは、目標のインフレ率に届かなかったのは、消費税の影響などもあるが、緩和が足りなかったからという発想で、さまざな障害はあったものの、さらに加速させるべきだ、という主張をされています。



これに対し、実体経済重視、ハイエクの理論をベースとされているfnoithunderさんは、「岩田理論に基づいた黒田日銀の金融緩和etcは明確にダメだった、代わりに〇〇〇に金をぶち込むべきだった」という話をしてくれています。

黒田さんのやり方(特に金融緩和一巡後のETF買い入れ)は、長期で見ると一部の投資家を潤わせただけで実体経済にとって大きなマイナスをもたらす結果になったのではないか、という主張です。
こういう記事はとてもありがたいです。私は次を考える前に、ちゃんと安倍政権の経済政策を評価できるようにならんといかんですね……。fnoithunderさん、続きの記事も書かれるということで期待しております。しっかり読みますので是非宜しくお願い致します。


皆さんもぜひ読んでみてください。

まず岩田理論について

「日銀当座預金(マネタリーベース)の増大により、合理的経済主体(であるあなた)がインフレを予測するから「期待インフレ率」が上昇する」。それが岩田理論です

岩田理論、完全にデタラメだったということで決着がついています。岩田理論とは全く別に、たまたま「うまくいっているようにも解釈できる部分」を「岩田や黒田や浜田や安倍の功績」の如く語ってしまう、ないし、有耶無耶にしてしまうのは絶対にダメです

なぜ岩田理論は挫折したのか=金融緩和がもたらすデフレ圧力の側面にあまりに無頓着だった

これについてfnoithunderさんは、まず誰もが指摘する消費税増税について簡単に触れた後、リフレ派や岩田理論が見逃していた、金融緩和がもたらす「デフレ圧力」についての考えを述べています。

あってるかどうかわかりませんが、金融緩和(マネタリーベースの増大)は

「投資家」(特に外国人)を潤わせるだけで、

実体経済からセカンダリ市場へのお金移動
・日本経済から海外へのお金移動

を引き起こしてしまった、ということです。いくらお金の総量が増えても、それが全部セカンダリ市場(投資)に回ってしまい、実体経済にこのお金が戻ってこない限りは、インフレにはならないよね、と。

そして、金融緩和だけならまだしも、日銀によるETF買い支えは、この傾向を加速こそすれ実体経済へお金が回ってくる動きは引き起こさないので完全にダメ、ということになります。

実体経済から投資家へ、配当金として吸い上げられます。株価が高ければ配当金も高くなる。ので実体経済側はカネが減ります。デフレ圧力になります。吸い上げられた以上の名目成長が無いと、経済が萎むばかりで非常にマズい。

黒田日銀以降に日経平均が21,000を最初に越えたのは2015年の6月です。それ以降の約三年間の日銀のETF買い入れ額は13兆円を超えています。13兆も買ってるのに株価がほとんど変わってない。ってことは、「現時点での含み」では、この13兆はすべてマネーゲーマーに持っていかれた、ってことです。そのうちの6~7割は外人が持っていった。

これはとてもよくわかる。もちろん、日銀がここまでやると信じて長期投資していれば個人投資家でも儲かっているはずだが、利益の大半は海外投資家が持っていってるのは想像に難くない。

また勝った人はさらなる投資、特に不動産投資にシフトしてるんですよね。当たり前ですが、株価が上がっている限りは利益は再投資に回る。株価が横ばいになってきたタイミングで果たしてどの程度国に利益が残るか、が大事なわけですが、これは考えると恐ろしい所です。


円高かつ株高」にならなかったのがアベノミクスの限界

本当に海外から日本へ資金が集まっていたら通貨高株高になります。アメリカのように。日本は通貨安傾向ですから、少なくとも海外から金が入ってくるより、出ていってる方が圧倒的に多い

最近は一時期よりも円高傾向ですので海外から日本にカネが移動しているようです。これは日本に資金が集まっていると言うよりは、貸し出してたカネが戻ってきている、と考えた方が合理的と思います。

最近になってようやく円高耐性がついてきたと思われましたが錯覚だったようです(´・ω・`)

海外投資家からの日本市場の評価は、とにかく通貨に左右されすぎるというものです。海外投資家がどのようにして日本に投資していたかについてはこちらにまとめてあります。


簡単に言えば海外投資家は金利差を利用して資金を調達し、その資金を投資して利ザヤを取っているだけであり、本質的には日本に投資しているわけではないという話です。なぜインフレが起きないかという答えの一つとして「金融抑圧」も上げています。

もっとも、これについては「対日の直接投資額自体が増えている」ため、fnoithunderさんの意見に完全同意というわけではありません。

まぁ、投資の内訳をみると、もう日本の不動産がガンガン海外資本に買い占められているという状態で、バブル期の真逆の現象ですね。


また、「仮想通貨」の動きをみれば推測はできます。見た目の時価総額こそ膨れ上がって大いにマネーゲーム祭りになりました。仮想通貨市場に大量のマネーが流れ込みました。では仮想通貨界隈はどれだけ豊かになったかというと……。実体経済を考えるのであれば、流入する資金の質まで見ていかないといけないかも。


本来国の力を強めるために使えたはずのお金を、投資家や海外資本に流出させてしまったのがアベノミクス

そんなカネの出し方するくらいなら、教育投資とか、老朽化したインフラ整備とかに出せばねえ。まるまるGDPになるのにねえ。将来世代への投資にもなるのにねえ。雇用対策にもなるのにねえ。名目でも実質でも経済成長になるのにねえ。なぜに、存在するのかも分からないような微細な海外投資家経由のトリクルダウン、をあてにするのか。

なぜ直接、日本の教育投資や設備投資に使わないのか。そりゃプライマリーバランスが!政府の無駄遣いが!利権だ!既得権益だ!忖度だ!不公平だ!などと文句を言われて面倒だから、なんでしょう

fnoithunderさんの視点では、本来国の力を強めるために使えたはずのお金を、投資家や海外資本に流出させてしまったのがアベノミクス、ということですね。そのおこぼれとして、一時的に国の景気が良くなったという夢を見せてくれるだけだ、と。

後述しますが、これによって若者であればあるほどアベノミクスを支持している状態になっているのは本当に気まずい……


財政面では「反緊縮」はとっくにやめてむしろ「緊縮財政」に舵を切っている

2本目の矢「機動的な財政政策」ってのは最初の一年足らずで止めてしまって緊縮財政に舵を切りましたから、これは無かったようなもんです。いわゆる「カンフル剤」だったんでしょう。

なぜかいまだに安倍政権は反緊縮だと思ってる人が多いですがこのブログでは予算編成について具体的な分析を行い、「緊縮」方向に向かっていることを示しています。(一応2017年は多少反緊縮の傾向がみられました)


というわけで、消費税に限らず「反緊縮」なんてものはなかったんだよ……。





とりあえずこんな感じでしょうか。

それでもアベノミクスを支持する若者たち

実体経済においては若者はどんどん非正規職に追いやられ、賃金も抑圧されるという状況に追い込まれている。経済が立ち直ったといってもあくまで「企業」が強くなっているだけで、「労働者」はどんどん弱くなっている。

にも関わらず、この国では若者ほどアベノミクスを応援する。。。そういうところにこの国の闇があるのだと思う。

「目の黒いうちは民主党にだけは絶対入れない」と誓った若者が2017年の選挙を語る | 青二才でいたかった

この記事が正しいか間違っているかは今はどうでもいいです。この意見は、安倍政権を支持する若者たちの多くが思っている話だということが大事です。彼は安倍政権を支持する若手のど真ん中の感情を代弁している。

青二才さんだって「労働環境」はどんどん悪くなっていることはわかってる。しょっちゅうそのことについて書いている。それでも、それを「安倍政権のせいだ」と言わない。「もっと俺たちにお金を使ってくれ」とは言わない。「それでも民主党時代に戻るよりはまし」と思ってるわけです。

これはもう仕方ないと思う。生まれてから一度も、経済が上向きになった経験がない30代以下の世代にとっては、本当に経済が成長するという感覚はわからない。わたしだってわからないよ。彼らにわかるのは民主党時代に経済が最悪だったことだけです。体感としてそうなのだからどうしようもない。

そういう状況で、アベノミクスは実感は弱いものの、ずっと下り坂だった経済を一時的にでも上向きにしてくれた。もう二度とこんなことはないかもしれない。だからいろいろ不満があっても安倍政権を支持し、それにしがみつく。「安倍さんの変わりはいない」「安倍さんが終わったら大変なことになる」そういう状態になっている人が多いと思います。



いったいどうしたらええんやろうね。

とりあえず今回はインプットにとどめ、その先はまた考えていきたいと思います。

「父さんな、デスゲーム運営で食ってるんだ」

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なんか最近長い文章ばっかり書いてるのでちょっと息抜き。

私はデスゲームものの漫画がなぜか好きなので、その手のものはとりあえず手を出すのですがこの作品はそういうものを期待すると肩透かしを食らいます。

てっきり「金田一少年 犯人の事件簿」みたいなノリをやるのかと思ったら第一話で明確に否定してくるし。

西暦20XX年。多種多様なデスゲームが楽しまれている時代。
そのゲームに魅了される人間は数知れず。そしてそんなデスゲームを裏で支える人々がいた。そうこれは、残酷かつ美しい、手に汗握るデスゲーム漫画などではない!デスゲーム運営会社で中間管理職として働くサラリーマンの物語である。

ただ、期待してたものと違ったものの、この作品は面白いと私は思います。

この作品は、「ソシャゲー運営会社の中間管理職」が、ゲームの運営中におこる数々のトラブルや修羅場を、ハッタリや人心掌握術を使って乗り切っていく話です。殺し合い描写はただの刺身のツマみたいなもの。

こちらは慈善事業でやっているわけではない。企業なのだから営利目的に決まっている。とはいえ参加者は大事なお客様であることには変わりない。あまり怒らせすぎると運営への不信感が極まって、他会社のデスゲームに流れてしまう。その加減が大切なのだ。

なので、実際の人気ソシャゲー、例えばFGOの運営とか、グラブルの運営とか、そういう人たちを思い浮かべながら読むとニヤニヤできると思います。

デスゲーム運営なのに、特定の人物を気づかれないようにエコヒイキする展開が面白い

さて本作の主人公はユーザーの不満の声など意にも介さない鋼メンタルを持ち、ゲームバランスには妥協せず、ゲームの質や公平性を高めることによって周りからの信頼が厚い、まさにデスゲーム運営のベテラン。

しかしそんな彼もさすがに娘の友人が参加してきたことによって動揺してしまう。彼女だけは殺してはいけないというわけで、いつものポリシーを曲げまくってめちゃくちゃ不公平な運営をやらかす。それでも飽き足らずに、自らが運営するデスゲームに参加しちゃったりする。(ただしチートしまくった状態)


あああああああああ。
ランスX終わったばかりの私にこの展開は効くうう(ネタバレ)



そして、彼女を助けることには成功するわけだけれど。あくまでこれは「ソシャゲーの運営責任者」の話。こんなんやったら一発でその会社アウトです。さて彼はこの先生きのこることができるのか?

というところで1巻終わり。。。

って続き気になるやんけ!



幸いなことにカクヨムで連載してたのでこの後続き読みます。
kakuyomu.jp

読みました。11話であっさりかんけつしてしまつた。どうも短い作品を多産するタイプの作者さんだったらしい。残念。

「このかけがえのない地獄」 良い意味で自分に開き直るって大事だよね

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タイトルと表紙絵のギャップが興味深かったので「どっちだろう?」と思って手に取ってみた。

このかけがえのない地獄 (電撃コミックスNEXT)

アッチあい KADOKAWA 2018-03-10
売り上げランキング : 4082
by ヨメレバ

現実を斜めから見るような作風の読み切りが多い。残念ながらタイトルのインパクトに勝てるような一品はなかったけど雰囲気は好き。

この作品に登場する女の子たちは世間一般の基準では不遇な子が多い。

・幼いころの「魔法少女」へのあこがれがあきらめきれなくて悶々としてたり
・学校でいじめられて自殺して幽霊になってたり
・ギャルゲー(男の欲望世界)の登場人物って役割を与えられてたり
・職場で働くことに耐えきれなくてニートやってたり
・好きな女の子にとって自分は二番目だったり


でもそれに過度に悲観したり絶望したりすることもなく、逆に自己正当化しようとしたり、誰かのせいにしたりとか、そのために他人をマウントしようとかそういうことをしない。

その代り、他人が何と言おうが、小さな範囲でもいいから、自分がやりたいことをやると開き直る。

・「魔法少女」そのものにはなれないけど、魔法少女らしく眼の前の悪と戦うくらいやったろうじゃんか!(トクサツガガガ的なノリ)
・幽霊だけど生きてた時よりは幸せだししばらくこのままで
・作品中ではモブ扱いされることになろうとも私は勝手に好きな子とくっついてやる
・死にたい気持ち抱えながら会社員やるより活き活きとニートやるよ

こんな感じ。特に4つ目の読み切りである「黙れニート」は好き



以前書いたこの記事を思い出しました。

つまり、今の私はいい人じゃないですorz

余談 怒りは自分のためのものでなければならないと私は勝手に思ってる

上の作品とは関係ないですがなんとなく思ったので書いておきます。

なんというか、他人のせいにしたい、というか本当に「誰それが悪い」って確信していることなんか私にだっていくらでもありますが。それを延々と言ってる人って周りからしたらしんどいだけですよね。

なにより、それを言い続けてる間は「自分で何かしよう」って風になりにくいんじゃないかなあと私は思っちゃう。

世の中には「何かに対する怒りが行動の原動力になる」って話もあるけれど、私はそういうのはひとりでやらないとだめだと思う。自分の怒りを代弁してくれるのを望むとかあり得ない。怒りなんてただでさえ制御が難しい。なのに、「みんな」になったりしたら、制御できなくななって当たり前だ。私からしたら制御されてない怒りほど醜いものはない。それはただのヒステリーだ。ネットにはその手の「共有された結果制御できなくなった怒り」であふれてる。そんなもん誰が応援するか。正しいか正しくないか以前の問題で生理的な嫌悪感を持ってしまう。

どんなに正しい理由の怒りであっても、他人にそれを認めてもらおうって時点でもう無理。一人ひとりが個別で同じ怒りを持って共闘するってのはもちろんいいのだけれど、「みんなが怒ってるから私も」みたいなのはホント無理。根拠とか無いけど感覚的に無理。そういう吹き溜まりみたいな空間の一部にはなっちゃいけないと思う。


というわけで。私がネット見てるとそういうのが多くてげんなりすることが多いので(※観測範囲)、もっとこういう「些細なことであっても好きなことをしてる人」をもっと見るように意識しないとダメだなぁとおもう今日このごろです。



この漫画で描かれてるテンションくらいが、私にとってちょうど萌えポイントなのかもしれません。テンションが高すぎたり低すぎたりしない。淡々と、安定してる、口数少ない人ってもうそれだけで好き。口数少ないけど頭の中では他人にはわからないいろんなことを考えてます、とかだったら最高。もちろんこれは「萌え」、つまり遠くから見ている分にはとても好ましいという話であって、人間として好きかどうかは別ですが。

男と女で潰し合ってどちらも不幸になってる界隈は地獄

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一つ前の記事で「かけがえのない地獄」という作品を紹介したけれど、こっちは「かけがえない」という感じがまったくない純粋な地獄。

ミソジニー発言は論外ではあるが……

一部の女性の方々が「男性の被害は見えない」って病気を発症しているのも問題がある

気持ちはわかるけど、この人が言ってることは下記にある通り事実として正確じゃない。実体はこちら。東洋経済の記事をソースにして、しかも都合の良いところだけ抜き出して語ってたらそれはもうデマ流してる人という扱いでも文句言えないよね。

平成15年版 犯罪白書 第5編/第3章/第6節/1
平成25年版 犯罪白書 第5編/第1章/第1節

あたかも自分が正確な発言をしているが周りが理解しないだけ、という態度だが、実際はこの人は表現誇張しているし男の数字を刈り取って比較できないようにしている。こういう発言をしている人は信用に値しない。

私はとにかく日本のネットのフェミニズムに対して非常に不満なのが「いい加減なことや過激な発言をしても許される」が行き過ぎていること。本当に個人の感覚レベルや、正確でないデマすれすれの扇動的な発言を平気でする人が多い。これは男とか女とかフェミの是非云々以前の問題で、まず話を聞いてもらいたかったら「いきなりけんか腰にならない」「情報はちゃんとソース込みで出す」「(意見ではなく)情報について反論をされたらちゃんと受け答えをする」という当たり前のルールをまず守ろうぜ、と。

失礼かもしれないけど、私の中ではマッドマックスに出てくる荒くれ者のイメージに近い。一切の発言が全て等しく無価値と扱われるはてブでならそういう無責任な発言もゆるされるかもしれないけど、twitterでそういう発言してたら即ブロックでしょ。

結局「社会は男性に優しくないし、女性にも優しくない」になるのに、「男性だけは女性を虐げて得をしている」「社会は女性にだけ優しくない」を主張するから話がこじれる

男女不均衡は、かなり偏った場所に集中していて、常に男性の方が有利というわけでもなく、場所によっては男性より女性の方が強いところもある。

総じて女性が不利な面が多いのは事実であり、是正が求められるのは確かだ。じゃあどの点を平等にしようか。どういう風に平等にしていこうか、という具体的な話はほとんどしない。 個別具体的な話で強く主張するのは痴漢や性犯罪の話ばかりである。文句をつけようのない部分ばかり強く主張して責め立て、残りの部分はまともに議論しようとせずなし崩し的に押し切ろうとする。

その他の論点を持ち出すと「話を逸らすな」とかホントに言うからね。いや、お前がその話しかしないだけで、実際いろんな問題があるだろと思うのだが、その人がその他の論点を矮小化してるんだよね。そういう人が「男は◯◯の問題を矮小化している」とか主張してるのホントに何考えてんのかといいたい。

その結果、言われる側は、話をまともに出来ないやつとみなしてしまい、お互いに会話が成立しなくなる。

そもそも何点かを持って「総論」を語ろうとする人は男であろうが女であろうが何の役にも立たない。「ラノベやなろう作品を1点か2点持ってジャンル語りするやつはバカ」ってのはわかるのに、「自分の身の回りの数点のサンプルとか、一つか2つの記事だけを見て男女関係というジャンルを語ろうとするやつはバカ」ってことにならないのが本当に不思議。

まぁ、そういうことは分かってて、それでもとにかく異性に対して呪詛を吐きたいだけと割り切ってるなら最初からそう言うてくれ。なんか「社会を良くするためにtwitterで発言してるんだ」みたいに勘違いしている人が一番タチ悪い。

ぶっちゃけ「被害者」って正しい人でもなんでもない。

過去こういう記事も書いた。被害者意識から抜け出すのは本当にしんどいけど、その意識とはちゃんと向き合ったほうが良い。

「父の死を夫がSNS投稿」で「怒るに決まってるやん」となるのがわからない - この夜が明けるまであと百万の祈り]
傷つけられて痛みを知ることができても優しくなるとは限らない - この夜が明けるまであと百万の祈り]
被害者意識との向き合い方 カテゴリーの記事一覧 - この夜が明けるまであと百万の祈り

自分にとっては苦しくて耐え難くて、だからこそなんか意味を見出さなきゃ受け止めきれない苦しいもんだと思う。
それでも、自分が受けた受難に必要以上の意味を求めるのは自分が苦しいだけだよ。
他人からしたら、運が悪かったとか立場が弱かったとか、ただそれだけなんだから。
むしろ、相手にとっては自分は意味がなかったからこそ、いじめたり襲ってきたりしたんだ。

いじめられたからといって、何の権利もない。それとも秋葉原連続殺人犯の加藤を肯定でもする?無理でしょ?

自身に責がない理由による迫害。それは確かにいかんともしがたい不幸かもしれんな。だが、その不幸を汲んでやることはできんのだ。そうでなければ、人は不幸自慢を始める。自分はこんなにも不幸だからと不幸を立てにしようとするものもいれば"お前より不幸なやつをしっている、そいつはもっと頑張っている"などと、不幸の格付けや、己の不品行を赦される利権を定めたがる奴もいるだろう。

テロや殺人などの凶行に対して、その行動力を境遇の改善に使えばよかったのにと得意気に語るものもいるだろう。人の情報や柵が、まるで天秤の分銅のようにさも移し替えられるかのような口ぶりで。だが、それらもまた揶揄すべきではない人として当然の反応なのかもしれない。不幸な生い立ちには、それに釣り合う幸せな結末が用意されている「べき」だと願ってしまう。苦に対する社会保障のようなものを求めてしまう。それは自分だけではなく他人に対してもそうだ。それが、人の持つ優しさであり軟弱さであり性というものではないか。

「いじめられるやつが悪い」とは思わないが「いじめられっ子」の立場からはやはり抜け出さなきゃいけない。まして、いじめられなくなった後もそのポジションにとどまり続けてる人はむしろ「間違ってる人」だと思ってる。まぁ私はそういう間違いを間違いとして認識した上でいだき続けている人は好きだ。

わかっている。ここにいる限り解放されることはない。
いつまでも傷口は開き、裏切りは重く、幸福はただあさましく。
そして私は全てを許せないまま
許せないことをたった一つの証明として---
(papa told me 22巻 ep108 モーニング・グローリー)

でもそのことを正しいと思ってる人は自分で自分を殺し続けてるようなもんだ。私は自分自身がかつてそうだったから、今「被害者意識」に身を委ね過ぎてる人が同族嫌悪的に嫌いで嫌いでしょうがない。そういう人を見つけると、いつまでそのままでい続けるつもりなんだ、とついいいたくなってしまう。
「他人」には、偽善と呼ばれようが意識して優しく振る舞えるのだけれど、この手の人にはどうしても優しく出来ない。あんまり近寄りすぎると、また戻ってしまうかもしれないというのが怖い。それでも、ついついこっち方向に口を出してしまうあたり、全然卒業出来てないなぁと思う。
あんまり深く関わりたくないけど、上の方で延々と呪詛を吐き続けてる人たちも、幸せになってほしい。

この世が地獄で有ることはわかったから、その上で地獄だ地獄だ言うだけじゃなく自分は何をするんだよ

私が「このかけがえのない地獄」という作品をとても気に入ったのはまさにこういう光景の逆だから。

登場人物がそういう地獄を認識しながら、その地獄に付き合わずにそこから降りようとしてるから。
周りがみんな地獄だけれど、そんな中で自分だけは、ささやかな、でも自分にとってかけがえのないものを大事にしようと決めてるから。

この世は地獄で、周りは敵だらけ、だから倒さなきゃ、あいつを殺さなきゃって発想を持ッてる人は
まぁそう思うにいたった経緯とか有るのだろうから、それ自体やめようとか安易には言えないかもしれないけど
日本って、それでもまだこういうささやかな決意をして生きるくらいの自由や豊かさはあると思うけどね。

まぁそういう事を言うと、現状肯定かとか、現実と戦わない敗北主義者か、みたいに言われるのかもしれんけど。
少なくともそういうことを言う人と一緒に戦うつもりにはならないので。

夫婦別姓の慣習と戦ってるサイボウズ社長の姿勢は本当に好き。
あれは、「自分たちはこうする」がまず最初にあるから。
上のパンナコッタとか猫アイコンの人は、そういうの全然感じないから、ただ怖い。


私らが政治を語るって、もしかしたら安倍さんがどうとか岸田さんがどうって話をすることよりも
こういう身近な面で、世の中の人はこの世がこんな風に地獄だって言ってるけど
私はこういう風に生きることを望む、そのためにこういう点だけは変えていって欲しい、みたいな話でもいいのかな。
最近にわかで政治の話とかやってみて、ちょっとそんなことを思ったりした。

「幸色のワンルーム」 誘拐という手段を取る必然性が(今の所)全く感じられない

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作品評価★なし(個人的評価:絵はかわいい)
やたらと実際に起きた誘拐事件と絡めて語られてますが、その方向性でこの作品批判するの、そんなに筋が良くないと思います。別にこの作者、その事件から着想を得たんだろうなぁとは思うものの、そんなに真剣に考えずに作品作ってると思います。

私は西尾維新「世界」シリーズや、瀬戸口廉也「CARNIVAL」の超劣化コピーとして認識しました。

ネット上でも「普通の幸せ(両親と住むことが幸せ)」を願う言葉ばかりで、「私の幸せ」を願う言葉をくれる人はいなかった。当たり前か。皆のいう普通の幸せと私の幸せは違うんだから。14年生きてても、欲しい言葉をくれたのは誘拐犯のこの人だけだった。

ああ、まるで本当に私が、映画の主人公になったみたいだ。これは私だけに都合のいい脚本。そこには私が幸せになるための台詞だけが書いてある。でも、その台詞は全てウソと狂言で出来ている。さっきの言葉も根拠のないでまかせだってわかってる。だからそんな作り物の幸せが、本物になれるわけがない。本物にしたいなら、彼は誘拐じゃなくて保護という方法を取っているだろう。でも彼は誘拐を選んだ。理由はどうでもいい。相手に踏み込みすぎることが、この生活を終わらせてしまう気がするから。もしこの生活にエンドロールが来るとしたら、お兄さんか私、どちらかが多くを望んだときだ。

2巻まで読みました。今の所、誘拐された少女目線中心で語られているため「なんだこのクソガキは」としか言いようがありません

誘拐犯目線で語られた時に初めて評価が上向きになるかもしれませんし、逆に「さらなるクソマンガ」になる可能性もありますが、とにかく「誘拐犯」側の事情がわからないと、ただひたすらに「クソガキのポエムを読まされる話」になっています。

とにかくそういうシチュエーションに憧れてそこで満足してる女の子を描いてるだけ

しかも、上で引用したとおり、この女の子は早々に「幸せの上限」が限られていることを察していて、そこで満足してしようと自分に言い聞かせている。終わりが来ることも察して、それに対して積極的な抵抗もあんまり見せてません。創意工夫や、自分の力でそれを伸ばそうという気概も感じられない。ただ与えられている幸せを受動的に受け取っているだけの段階。

程度の低い幸せ(自分でも不満に思っている)を、それでも自分が得られる幸せの中では唯一のものであり、かつこれが最上であると諦めている。しかもそれすら長く続かないという悲劇ぶりに酔っているフシすら感じられる

なんというか、全然真剣味が感じられない。彼女にとっては「ちょっとながいローマの休日」くらいの感覚なのではないかしら、と思う。

「自分は普通じゃない」って何度も言い聞かせようとしてるけど、そんなに狂ってる感じもしない。むしろ幼いだけで極めて普通の女の子であり、正直女の子にはあんまり期待できない。


じゃあ誘拐犯の方に期待できるかと言うとあんまりそんな感じもしない。さんざん自分がやってることを犯罪だと言って、幸に「嫌ならこの関係やめてもいいよ」って女々しいことをgdgdと言い続けてる。「今から実はこんな事情がありまして」って言われて納得できるようなものを出せるかと言われるとうーん……という感じであり、むしろこのままgdgdして取り返しがつかない自体になって「ああ、やっぱりダメだったよ。あいつは人の話を聞かないからな」ってオチになる気がする。


この作品には狂気も切実さも全然足りない。ふわふわしすぎ

この作品、今の所何がダメかと言うと、「誘拐してみた。誘拐は一般的には犯罪だけど女の子は誘拐される前よりハッピーだったんだよ」という点を描いた時点でもう描きたいものが終わっていて、そこから何も先に進むものがない。

お互いに「どうせ長くは続かない」と悟っていて、「この幸せが今だけの偽物だ」と割り切っていて、なんかひたすらに醒めてるんだよね。だから、積極的に今の幸せを維持しようって感じがない。

そもそもふたりとも「ろくになにも持ってない」。そのために何かを捨ててこの生活を手に入れた、という「選択」が感じられない。そこになんの落差もないし重要な重みもない。どっちもただ人生に対して投げやりで、刹那的に今が楽しければいいやって感じなのね。

ぶっちゃけ、少女はしきりに誘拐犯を特別扱いしてるけど、別にこの誘拐犯でなくても、自分の家から連れ出してくれるなら誰でも良かった、程度の意味合いしか描けてない。すごく意味づけが弱い。だったら別に誘拐じゃなくてもよかったよね、一回家に戻ったあと駆け落ちでも全然よかったよねってなる。


別にフィクションだし、ありえないシチュエーションでもなんでも、二人が本当に必死に、幸せに生きようとしてて、幸せに生きてるなら、私は別にいいんだけど。この二人、見てて全然幸せそうにしてないじゃん。ひたすら悲観的なポエムばっかりいって、お互いに距離感すごくあって、しばらく放っておいたら勝手に戻ってきそうなくらいダルそうに生きてるじゃん。

で、その原因が誘拐だからじゃん。

もうさ、お前ら図書館言って「罪と罰」借りて読めよ。そんでラスコリーニコフとソーニャのやりとりを100回復唱しろ。んでその後どうするか決めろ。


お前らどう考えても常識人だよ。常識人が異常な環境に酔ってるだけにしか見えないよ。こんな話で共感を得られると思ったら大間違いだよ。世間様に多大な迷惑かけて、この程度の幸せしかつかめませんっていうところに絶望しか感じない。この程度なら「普通」の中でやり直して、どうぞ。

この作品見てると、逆に同系統の作品の良さが分かるわ。

「火傷少女」(個人的評価★★)とか「ハッピーシュガーライフ」(個人的評価★★★)とか「少女不十分」(個人的評価★★★★)オススメ。

何が良いかと言うと、この作品を見たおかげで逆にわかったんだけど、とにかくこれらの作品は、真摯さを感じるんだよね。「やむにやまれぬ行為」という必然性を強く感じるの。肯定するわけじゃないが、こいつらはこうするしかなかったんだろうな、っていう納得はある。

狂ってはいるけれど、「ころしてでもうばいとる」という切実さがあるし、そうやって掴み取ったじぶんだけの幸せに対するものすごい強い執着を感じる。というか、そういう執着が強いから狂うのか。

そう。狂った行為をするなら、ちゃんと狂ってほしい。なんか狂った行為をやってるのに「私は自分がやってることは悪いって分かってますー。でもあいつらわたしたちのこと全然理解してれないしー」みたいなポエム書きたいだけならtwitterでやってろ。むしろtwitterのほうが遥かに狂ってるやつ多いから。

というわけでまとめ

「幸色のワンルーム」についてひとことでいうと

お前らヌルすぎぃ!カジュアル犯罪行為ダメ!絶対!

かなと思います。

とにかくやってる行為に対して、認識も覚悟も行為も全てがヌルい。世の中ナメすぎだし甘え過ぎだし世間知らずすぎだし、なんか「大学中退して起業します」っていってたいしだくんを思い出すレベル。犯罪行為をやっててこれはダメでしょ。中途半端に常識人ぶらなくていいから、もっと欲望むき出しにして狂ってほしいし、もっと真剣になってほしいです。

いやもう、この作品読んだおかげで、今まで触れてきた自分が作品がどうして好きなのか分かってよかった。改めて「CARNIVAL」をプレイし直したくなってきたし、私が好きな「ランス」はやっぱりどう考えても名作だと胸を張って言える。ありがとうありがとう。


CARNIVALは「幸色のワンルーム」の超上位互換だ。

「幸色のワンルーム」も、少女と誘拐犯が、ずっと同じ場所で二人きりで居て、幸せを感じているはずなのに、それでいて絶対に通じ合うことがないという絶望を描きたいのか、あるいは今の所のチープさから案外簡単に通じ合っちゃったりしちゃうのか。そのあたりはわからないけど。もし今から突然変異して、そういうところを描くところまで行ったら面白いかもしれない。

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